8月12日
土橋みよ
大雪山黒岳5合目
「秋高し手すり伝いの展望台」を作り直してみました。感動したことは、(普段上ることのない)階段を伝って、展望台の途中まで行って空を見上げると、秋の空が高かったということです。
改作「上りきれぬ階の下より秋の空」
添削をお願いいたします。
添削教室/8月11日~8月15日
8月12日
土橋みよ
(原句)秋高し手すり伝いの展望台
(改作)上りきれぬ階の下より秋の空
●元の句は、「手すり伝い」の情景が少しわかりにくので、ここを直します。
●改作された句は、「上りきれぬ」と、元の句とは、方向が少し違って、別の句として成り立っています。
●(添削)階(きざはし)の途中に仰ぎ秋の空
階段を途中まで上って、そこから秋の空を眺めたということでしたので、その意味を活かすと添削のようになります。(髙橋正子)
自由な投句箱/8月1日~8月10日
※当季雑詠(夏・秋)3句を〈コメント欄〉にご記入ください。
※投句は一日1回3句までといたします。
※登録のない俳号・ペンネームでの投句は削除させていただきます(例:唐辛子など)。
※★印について
「心が動いている」句を良い句として選び、★印を付けています。
(※多くの方にご覧いただき、心より感謝申し上げます。この「自由な投句箱」は花冠会員を対象としておりますので、どうぞご理解ください。)
花冠代表 髙橋正子
●「自由な投句箱・添削教室」は、下方↓ の欄にあります。
今日の秀句/8月1日~8月10日
8月10日(2句)
★新秋のトランペットの音軽し/多田 有花
「新秋」の語の響きに爽やかな空気感がある。そこに鳴るトランペットの音も軽くなる。爽やかさと軽快感が新秋の気配をよく伝えている。(髙橋正子)
★風立ちぬ池の端なる女郎花/廣田洋一
池の端に立つ女郎花の景色がいい。風もやわらかく、生まれ出てくる。「風立ちぬ」が女郎花のやさしさに相応しい。(髙橋正子)
8月9日
該当句無し
8月8日(2句)
★空の色鮮やかにして今朝の秋/多田有花
すっきりと秋を迎えた気持ちが、衒いなく詠まれていて、読む者にもすっきりした気持ちをもたせてくれる。(髙橋正子)
★向日葵に肩触れ風の秋めけり/土橋みよ
向日葵が婦と肩に触れた瞬間、少し、乾いた音を聞き取ったのであろうか、秋めく季節を感じた。季節の微妙な移り変わりを「肩に触れ」でさりげなく表現している。(髙橋正子)
8月7日(1句)
★夏の夜のちりばむ星や赤城山/小口泰與
★夏の夜や星ちりばめて赤城山(正子添削例)
元の句は焦点がしぼられていません。惜しい句です。雄大な赤城山の景色が詠まれ、星の散らばる夏の夜の涼やかさが伝わってきます。(髙橋正子)
8月6日(1句)
★ほつほつと白雲生まれ原爆忌/廣田洋一
「原爆忌」という重い季語を、「ほつほつ」と生まれる白い雲の軽さで静かに受けとめているのがよい。「ほつほつ」がこの句の生命線で、原爆忌の静かな朝が祈りの気持ちとともに詠まれている。(髙橋正子)
8月5日(1句)
★冷酒は辛口と決め青き瓶/廣田洋一
「辛口と決め」は作者の嗜好の決断。辛口の冷酒は、冷たさとすっきりした感覚を目覚めさせる。青い瓶に清涼感があり、きりっとした冷酒の美味さが美意識として伝わってくる。(髙橋正子)
8月4日(1句)
★振り返る猫に三歩の夕涼み/土橋みよ
ちょっと庭先に出たのでしょう。三歩の小さな夕涼みが、ゆとりを感じさせてくれます。振り返る猫と目があったのでしょうか、夕方の涼しいひとときです。(髙橋正子)
8月3日(2句)
★水面をすれすれに飛ぶ夏燕/小口泰與
水面をすれすれに飛ぶ燕の姿が、涼しそうです。夏燕が生き生きしています。(髙橋正子)
★金色の夕日を通す夏柳/上島祥子
視覚的に美しい景色です。金色の夕日、夏柳も静かさ。ひととき、作者だけが捉えた景色と思われます。(髙橋正子)
8月2日
★須磨沖をゆく帆船や夏盛ん/多田有花
「須磨」の地名のゆかしさが読みとれ、夏の盛りの沖をゆく帆船の帆の白さが印象に残ります。夏沖の爽快さが伝わります。素直に景が立ち上がり、季語が生きている秀句です。(髙橋正子)
8月1日
該当句無し
8月1日~8月10日
8月10日(2名)
多田 有花
初秋や布巾を固く絞り拭く★★★
新秋のトランペットの音軽し★★★★
秋はまず夜明けの窓を入る風に★★★
廣田洋一
新涼や文を待ちたる日暮れ時★★★
絵画展入口飾る花桔梗★★★
風立ちぬ池の端なる女郎花★★★★
8月9日(2名)
小口泰與
山の沼翡翠常に鳶まれに★★★
常ならぬ朝の赤城の夏の雲★★★
夏草や山のすそ野の遭難碑★★★
多田 有花
閉店の幟の立ちぬ八月に★★★
かなかなや夜明けの光を連れて来る★★★
新涼に目覚めて朝の体操を★★★
8月8日(4名)
多田 有花
空の色鮮やかにして今朝の秋★★★★
開けし窓秋立つ風の入りにけり★★★
爽やかに磯鵯の声響く★★★
土橋みよ
毛蟹から泡のこぼるる秋の浜★★★★
向日葵に肩触れ風の秋めけり★★★★
石狩の蛇行の川や早稲の風★★★
廣田洋一
高校野球の飲水タイム秋暑し★★★
生垣の底紅光る朝かな★★★
桃を剥き滴る汁を手に受ける★★★
小口泰與
大木に夏梟の動かざる★★★
音立てて竹伝い来る夏の雨★★★★
大沼へ九十九折なり時鳥★★★
8月7日(3名)
多田 有花
原爆忌折り鶴を二羽折にけり★★★★
ありがたくゆく夏送る心地かな★★★
扇風機の寿命尽きたり夏終わる★★★
廣田洋一
立秋や雲の動きの忙しなく★★★
珊瑚樹より一羽飛び去りまた一羽★★★
そのあたり青く染めたる露草かな★★★★
小口泰與
夏の夜のちりばむ星や赤城山★★★★
夏の海お日様全て支配せり★★★
山風に波も崩れし夏の沼★★★
8月6日(3名)
多田 有花
未明ほどよきものはなき晩夏かな★★★
朝風呂や湯上り囲む蝉の声★★★★
夕立や光の中を過ぎゆけり★★★
廣田洋一
ほつほつと白雲生まれ原爆忌★★★★
牧草のロール連ねて夏の果★★★★
梅の実のまた太りたる雨上がり★★★
小口泰與
山裾の千草の原や飛ぶ蛍★★★★
沼の波千千なり夏の風次第★★★
眠そうな顔の数多や夏集会★★★
8月5日(3名)
小口泰與
たおやかに流るる雲や麦の秋★★★
梅の実のたわわに生りて空隠す★★★
利根川の瀬瀬上りゆく鮎数多★★★
多田 有花
扇風機孤軍奮闘午後三時★★★
がっつりと酷暑に抑え込まれし日★★★
救急車走り抜けたる熱帯夜★★★
廣田洋一
落蝉やベルを押すかにドアの前★★★
蝉時雨団地の木々の匂い立ち★★★
冷酒は辛口と決め青き瓶★★★★
8月4日(4名)
土橋みよ
屋根越しに実の赤み初むナナカマド★★★
猫と留守番2句
空き箱の底より猫や夏座敷★★★
振り返る猫に三歩の夕涼み★★★★
小口泰與
とまる事知らぬ湖上の夏燕★★★
青柿のたわわに生りて鳥も来ず★★★
誰かれも列に並びし夏のくじ★★★
多田 有花
花びらに昇る朝日を受けし蓮★★★
蓮あまた紅白黄色八重一重★★★
晩夏光午後の空気の粘度かな★★★
廣田洋一
地震の街酷暑の空に水を乞う★★★
駅前に雲水の立つ夏の果★★★
老いては孫に従うプールかな★★★
8月3日(4名)
多田 有花
大阪駅いま夕立の通り過ぎ★★★
夕立や芦屋の街をさっぱりと★★★
朝涼のカフェは開店準備中★★★
小口泰與
水面をすれすれに飛ぶ夏燕★★★★
日を受けて蚯蚓干からびころころと★★★
蜻蛉の水面つんつん水輪かな★★★
廣田洋一
川縁の並木抜け来る風涼し★★★
病葉や風に吹かれて裏返り★★★
紫陽花や変化を終えて乾きおり★★★
上島祥子
展望の窓に重たく夏曇★★★
金色の夕日を通す夏柳★★★★
風鈴の澄む音続く端居かな★★★
8月2日(3名)
多田 有花
蓮育てし人と会話の日の出どき
「育てし」が説明で、季節も曖昧です。「咲かせし」にしてはどうでしょうか。咲いている季節に焦点があたります。(髙橋正子)
須磨沖をゆく帆船や夏盛ん★★★★
着陸す入道雲を背景に★★★
何が着陸するのか、読み手に委ねすぎです。(髙橋正子)
小口泰與
鮎釣りの長き釣竿たもとおる★★★
暑き日を髪膚に浴びし沼の釣★★★
鮎釣りの長竿重し風の中★★★
廣田洋一
夫婦して木の枝払ふ朝の庭★★★
代表選手旗振り送る夏の空★★★
チェンソーや杉林へと枝払う★★★
惜しい句です。(髙橋正子)
8月1日(4名)
廣田洋一
ふわふわと尾びれの白き金魚草★★★
団地の風捉えて揺るる夾竹桃★★★
園児らの今日も挨拶百日草★★★
どの句も素材は良いですが、俳句としての焦点が少し甘いので惜しいです。(髙橋正子)
多田 有花
不如帰一声鳴いて八月に★★★
朝涼や巣立ち間近の雛つばめ★★★
万国の蓮を咲かせる休耕田★★★★
「咲かせる」が説明的なので「咲かせる」では、蓮の花の様子が想像しにくいです。「咲かせる」は省略可能です。蓮の広がりをどう一句に凝縮するかが鍵。(髙橋正子)
【改作】万国の蓮に朝日や休耕田/多田有花
小口泰與
赤城より風の道あり植田風★★★
たもとおる利根の川原や鮎釣師★★★
一瞬に沼を横切る夏燕★★★
句材は良いですが、言葉の選択で損をしています。(髙橋正子)
土橋みよ
北海道大学キャンパス3句
風涼し古き校門人絶えず★★★
青葉風学生走る構内路★★★
水掬う夏川かつて鮭のみち★★★
句の焦点が散っているで惜しいです。(髙橋正子)
自由な投句箱/添削教室/8月1日~8月10日
8月8日
土橋みよ
「妹背牛の米の重さや夏の雲」を作り直してみました。
姉の米提げて帰れば鰯雲
8月2日
土橋みよ
①「開拓碑欅を鳴らす夏の風」を作り直してみました。
欅鳴る夏風に立つ開拓碑
②「水掬う夏川かつて鮭のみち」を作り直してみました。
立秋後に、投句することを想定して、
水の秋昔昇りし鮭のみち
添削教室/8月1日~8月10日
8月8日
8月8日
土橋みよ
「妹背牛の米の重さや夏の雲」を作り直してみました。
姉の米提げて帰れば鰯雲
【ご返事】
「姉の米」の意味が曖昧です。「帰れば」は、必要でしょうか。この二つのことを考えて添削しました。上五が字余りになっていますが、上五の字余りは意味が充実していれば許されます。(髙橋正子)
姉の作りし米を提げれば鰯雲(正子添削)
8月2日
土橋みよ
①「開拓碑欅を鳴らす夏の風」を作り直してみました。
欅鳴る夏風に立つ開拓碑
【ご返事】
「欅鳴る」が力強く立ち上がっています。「立つ」は開拓碑の様子なので、イメージがはっきりしました。北海道の夏の爽やかさが詠めていると思います。(髙橋正子)
②「水掬う夏川かつて鮭のみち」を作り直してみました。
立秋後に、投句することを想定して、
水の秋昔昇りし鮭のみち
【ご返事】
「水の秋」が効いています。「昇りし」の「し」は過去の意味を表わす助動詞「き」の連体形なので、この一語で過去のことであることがわかります。やや説明的な「昔」を使わないでよくなります。
水の秋鮭の昇りし川のみち(正子添削)
では、いかがでしょうか。(髙橋正子)
■7月月例ネット句会/入賞発表■
■7月月例ネット句会/入賞発表■
7月月例ネット句会の入賞発表をいたしました。
月例ネット句会のブログをご覧ください。https://suien.ne.jp/getsureikukai
▼伝言
③伝言・お礼等の投稿は、7月13日(月)~
7月20日(月)
○句会主宰:高橋正子
○句会管理:髙橋句美子・西村友宏
自由な投句箱/7月11日~7月20日
※当季雑詠(夏)3句を〈コメント欄〉にご記入ください。
※投句は一日1回3句までといたします。
※登録のない俳号・ペンネームでの投句は削除させていただきます(例:唐辛子など)。
※★印について
「心が動いている」句を良い句として選び、★印を付けています。
(※多くの方にご覧いただき、心より感謝申し上げます。この「自由な投句箱」は花冠会員を対象としておりますので、どうぞご理解ください。)
花冠代表 髙橋正子
●「自由な投句箱・添削教室」は、下方↓ の欄にあります。
今日の秀句/7月11日~7月20日
7月20日(1句)
★夏深し燕目覚める午前五時/多田有花
「夏深し」には精神の大きな静かさがあって、その静かさの中の小さい燕の動きが対照的に詠まれている。「午前五時」と時刻の明記は、夏の早朝の涼やかさが目に見える感じとなっている。(髙橋正子)
7月19日
該当句なし。
7月18日(2句)
★暑き日の水面を見るやあめんぼう/小口泰與
暑い日には、水が恋しいくなる。水面に目をやると、あめんぼうが泳ぐのが涼を呼んでいる。(髙橋正子)
★縁側に円座を敷きて友を待つ/廣田洋一
縁側に円座を敷いて、静かに友を待っている。縁側であれば、訪ねて来る友がすぐに見える。円座の涼しさと、友を待つ心の温かさが静かに読まれている。(髙橋正子)
7月17日(2句)
<芦屋・ヨドコウ迎賓館>
★白南風や街広々とバルコニー/多田有花
ヨドコウ迎賓館はライトの設計と知れば、句の味わい方が違ってくる。バルコニーから街が一望でき、梅雨明けが明けた風が吹いて心地良い。その心地良さが句にもある。(髙橋正子)
★特急の窓を明るく青田邑/上島祥子
特急列車の窓から、青田のひろがる邑が見える。「特急の窓を明るく」と青田邑の景色を端的に過不足なく表現できている。鮮明な句。(髙橋正子)
7月16日()
★沈まざる夕日に乾杯ビールかな/廣田洋一
「沈まざる夕日」の措辞に詩がある。乾杯を交わす人の顔も、ビールも、が夕日に輝いている。(髙橋正子)
<芦屋・ヨドコウ迎賓館>
★万緑の光を透かせ下地窓/多田有花
洋館の下地窓から光が透けて、模様が映っているのであろう。その美しさは、万緑に囲まれていれば、静かな光となる。(髙橋正子)
7月15日(2名)
該当句無し
7月14日(1句)
★釣人の魚籠は空っぽ夏の朝/小口泰與
夏の朝、釣り人の魚籠を覗くと、ほかはともかく魚籠は空っぽである。風景のなかでの「空っぽ」は、夏の朝の涼しさ、静けさを呼び込んでいる。そこがよい。(髙橋正子)
7月13日(1句)
★雨上がり草刈り鎌の光りけり/廣田洋一
雨上がりに草を刈ると、草についている雨滴で鎌が濡れ、鎌の刃が日を反射して光る。その光に目をつけた写生が的確な句。(髙橋正子)
7月12日(1句)
★庭石にたばしる雨の夕立かな/小口泰與
「庭石」に着目したのがよい。庭石にたばしる夕立の雨が、映像としてしっかり目に浮かぶ。(髙橋正子)
7月11日(2句)
★旅人われ滝の飛沫を浴びており/小口泰與
清々しい一句です。「旅人われ」と先ず名乗り出ることで、主体の位置が定まり、読者もその場に立ち会うようです。読み手の旅人(作者)の「視線」か「感情」のどちらかがもう一歩前に出ると、より深い句になると思います。(髙橋正子)
★それぞれに傾ぐ角度やグラジオラス/多田 有花
グラジオラスは、丈が伸びるとグラジオラスは、それぞれの角度で傾きます。一本一本の花茎の傾きに目を留めたことで、グラジオラスの群れの立ち姿が立体的に見えてきます。(髙橋正子)