■10月月例ネット句会ご案内■

■10月月例ネット句会ご案内■
10月月例ネット句会を下記の通り開催しますので、ご参加くださいますよう、ご案内いたします。

期 日  :10月11日(日)
①投句:当季雑詠3句
10月5日(月)午前6時~10月11日(日)午後5時
②投句は、下の<コメント欄>にお書き込みください。
※どなたでも投句できます。

▼互選・入賞・伝言
①互選期間:10月11(日)午後6時~午後10時
②入賞発表:10月12日(月)(スポーツの日)
③伝言・お礼等の投稿は、10月12日(月)~
10月15日(木)
○句会主宰:高橋正子
○句会管理:髙橋句美子・西村友宏

9月月例ネット句会を終えて/ご挨拶

ご挨拶が遅れました。
9月月例ネット句会にご参加いただき、ありがとうございました。中秋の名月は、いかがでしたでしょうか。無月、雨月となったところもあるかもしれません。横浜は、薄雲のなかに月が見えています。

いつもながら、選とコメントをありがとうございした。。どの句にもコメントをいただき、それぞれの句が残らず、大切にされるていることでもありましょう。ありがとうございました。
これで、9月月例ネット句会を終わります。来月の句会を楽しみにお待ちください。
花冠代表 高橋正子

 

■9月月例ネット句会入賞発表■

■9月月例ネット句会入賞発表■
2026年9月14日
【金賞】
25.水の秋瀬せらぎ軽く堰を越え/上島祥子
季語「水の秋」が句の世界を立ち上げている。「瀬せらぎ」の表記の工夫もよい。そして瀬せらぎが「軽く」堰をこえる。これが、句を軽くし、流れる水の速さを読者に感じ取らせてくれる。「水の秋」が、秋を象徴する一景色として確かに、しかも軽やかに詠まれている。(髙橋正子)

【銀賞/2句】
14.娘の隣家灯りて虫の鳴き始む/藤田洋子
「娘の隣家」という目の付けどころがユニークで、眼差しが優しい。娘さんの家はまだ誰も帰宅していない時間、その隣の家には灯りが灯っている。そして虫が鳴き始めた。夕暮れの繊細な時の移ろいが詠まれ、句詠の年季さえ思わせてくれる。(髙橋正子)

16.積乱雲眺む閑かな午睡の居間/吉田 晃
明快でありながら、閑な句。昼寝をする居間の窓に積乱雲が湧きあがっている。「午睡」と言う生活語によって「閑さ」にさえ、生活感があるのがいい。(髙橋正子)

【銅賞/3句】
06.虫の声展望台に星ひとつ/土橋みよ
展望台のまわりに虫の声が聞こえ、星がひとつ出ている。暮れ始めたばかりの時間が、「虫の声」と「ひとつの星」で見事に表されている。(髙橋正子)

07.とんぼ舞う万博跡地の空広し/高橋秀之
「万博跡地」も歴史の流れに入ろうとしている。広い跡地の空を舞うとんぼと、華やかなだった万博が対比して想起され、時の交差がこの句に留められている。(髙橋正子)

23.退院す稔りの秋の只中へ/柳原美知子
退院おめでとうございます。
退院して驚いたのは、自分が身を置くところが、稔の秋の真っ最中だったこと。入院している間に田や畑は、すっかり稔りの季節を迎えていた。今、生活に戻る確かな実感が「稔の秋の只中へ」で力強く詠まれている。(髙橋正子)

【髙橋正子特選/7句】
25.水の秋瀬せらぎ軽く堰を越え/上島祥子
稲の生育に必要なくなり、取り入れ口を閉められた水は側溝に戻っていく。取り入れ口の横には板で設えた小さな堰があって、役目を果たした水は堰を越えて流れ下る。役目を終えた秋の水は軽く、そして秋の日に光りながら下ってゆくのである。(吉田 晃)
秋の水は、曇りなく清らかです。その美しさを讃える季語「水の秋」に始まって、小川とその水音も届く「瀬せらぎ」が続き、それが「軽く」堰を越えていきます。秋の水の清らかな動きが、光や音をともなって感じられます。(川名ますみ)

29.新秋の風たしかなり熱のあと/川名ますみ
発熱から完治したあとの身体に感じられる風に新秋の訪れを実感されたうれしさが伝わってきます。「新秋」という季語が清新です。(柳原美知子)

06.虫の声展望台に星ひとつ/土橋みよ
07.とんぼ舞う万博跡地の空広し/高橋秀之
14.娘の隣家灯りて虫の鳴き始む/藤田洋子
16.積乱雲眺む閑かな午睡の居間/吉田 晃
23.退院す稔りの秋の只中へ/柳原美知子

【入選/13句】
01.夜通しの雨静まりて萩の花/友田 修
今年の夏は激しい雨に見舞われたところが多かったです。その雨がようやくあがった後、萩の花が咲いているのをご覧になったのでしょう。(多田有花)

02.風吹けばとぎれとぎれの虫の声/友田 修
虫が大きな声で鳴いているのではなく、風に揺られて途切れ途切れに聞こえる様子が静かな夜の秋の深まりを感じさせてくれます。(高橋秀之)

05.指の間を白波ぬける処暑の浜/土橋みよ
爽やかで涼しげです。処暑の頃の感覚が伝わってきます。厳しい残暑が少しずつ和らいでいく期待感とともに。(多田有花)
真夏の喧騒の去る“処暑”の浜。指間をすり抜ける白波の感触に、季節の静かな趣きを感じ取れます。(藤田洋子)

08.単線の線路脇より虫の声
単線のわきを夜に散歩している自分、虫の声が話し相手になっている。その虫は仲間と話しているのだろうけれど、無機物のレールはただそこにあるだけ。(友田 修)

10.新しい駅に降り立つ九月かな/多田有花
真新しい駅に降り立つ新鮮な感動。「九月」の澄んだ空気や爽やかな秋の訪れが感じられ、新しい季節の始まりへの期待感も高まります。(藤田洋子)

13.川縁を離るるほどに松虫の音/藤田洋子
夜の川べりを歩いて行かれた。そして川の流れから遠ざかると水音に変わって松虫の声の音が大きくなっていきます。(多田有花)

15.秋の薔薇夕べの雨を葉に残す/藤田洋子
秋の薔薇は、やや小ぶりで、色にも姿にも深みがあります。雨上がりの朝、その葉に「夕べの雨」を見ました。夏の勢いをそいだ薔薇に、物寂しい雨雫のなごり、大変優雅な句に心惹かれました。(川名ますみ)

17.真っ白な雲がちぎれて秋の峰/吉田 晃
真っ白な雲がちぎれてという表現がダイナミックな空模様に感じました。そのダイナミックさが秋の峰を一層引き立てます。(高橋秀之)

21.泣き顔や葡萄つかみて頬張りぬ/西村友宏
機嫌を損ねた幼子の情景でしょうか。泣きつつも自ら葡萄をつかみ、頬張る、その動作が明るく力強いです。季節の葡萄の甘さやみずみずしさも伝わります。(藤田洋子)

22.病室に伊予弁飛び交う雨の盆/柳原美知子
祖先を迎える特別な時期の雨の日、病気と対極にあるような明るく賑やかな伊予弁での語り合いが聞こえるようです。とても深い余韻を感じさせてくれました。(土橋みよ)

27.回送のバスドア固く秋出水/上島祥子
回送であるため乗客のいない運行バス。固く閉ざされたバスドアにバスの孤立感、そして刻々増水していく秋出水の荒々しさ、緊迫感が伝わります。(藤田洋子)

28.土の上の蝉避けすすむ車椅子/川名ますみ
車椅子に乗ってる人、押してる人 と同時に落ち蝉に気付いたのでしょうか。うまく方向を整えて車椅子を進め、蝉が土に帰る、蝉の最後を静かに見送る優しさを感じます。(上島祥子)

30.薄紅の見る間に藍へ秋夕焼/ 川名ますみ
見事な夕焼け空が広がりました。真夏の壮大で長時間のものと異なり、薄紅色が藍色へと変わっていく時間は短くなっています。(多田有花)

■選者詠/髙橋正子
33.戸を閉めるときにひと際虫の声
戸をひろくあけている時には、風になびく草木の葉擦れの音やさまざまな音に混じって虫の声もはるかに聞こえてくるけれど、夕暮れの戸を閉めるときには、懸命に鳴く近くの虫の声が一筋に耳に響き、胸に迫ってくるようです。秋の深まりを感じるとともに、小さな虫の声とその命へのいとしさが湧きます。秋の夕暮れの寂しさや灯りゆく家々の夕景なども目に浮かぶ凝縮された秋の一句に
感動を覚えます。(柳原美知子)

31.水引草の赤いろ白いろ日に光り
32.応援歌数珠玉光るところまで

互選高点句(5点)
05.指の間を白波ぬける処暑の浜/土橋みよ

集計:髙橋正子
※コメントのない句に、コメントをよろしくお願いいたします。

■9月月例ネット句会清記■

■9月月例ネット句会清記■
2026年9月13日
33句(11名)

01.夜通しの雨静まりて萩の花
02.風吹けばとぎれとぎれの虫の声
03.一雨に秋のひかりの生まれけり
04.閉校や秋日満つ窓に「ありがとう」
05.指の間を白波ぬける処暑の浜
06.虫の声展望台に星ひとつ
07.とんぼ舞う万博跡地の空広し
08.単線の線路脇より虫の声
09.秋雨や病院帰りの妻を待つ
10.新しき駅に降り立つ九月かな

11.仲秋やバトンリレーの続きおり
12.秋の気をまといて回転展望台
13.川縁を離るるほどに松虫の音
14.娘の隣家灯りて虫の鳴き始む
15.秋の薔薇夕べの雨を葉に残す
16.積乱雲眺む閑かな午睡の居間
17.真っ白な雲がちぎれて秋の峰
18.秋雨の静けさに濡れている穂草
19.秋雨や窓の景色に見入る吾子
20.秋涼しショーの拍手に吾子弾む

21.泣き顔や葡萄つかみて頬張りぬ
22.病室に伊予弁飛び交う雨の盆
23.退院す稔りの秋の只中へ
24.命ありて無花果ジャムを煮詰めおり
25.水の秋瀬せらぎ軽く堰を越え
26.朝礼のてるてる坊主秋出水
27.回送のバスドア固く秋出水
28.土の上の蝉避けすすむ車椅子
29.新秋の風たしかなり熱のあと
30.薄紅の見る間に藍へ秋夕焼

31.水引草の赤いろ白いろ日に光り
32.応援歌数珠玉光るところまで
33.戸を閉めるときにひと際虫の声

※互選をはじめてください。5句選をし、その中の一句にコメントをお書きください。

 

9月月例ネット句会ご案内

■9月月例ネット句会ご案内■
9月月例ネット句会を下記の通り開催しますので、ご参加くださいますよう、ご案内いたします。

期 日  :9月13日(日)
①投句:当季雑詠3句
9月7日(月)午前6時~9月13日(日)午後5時
②投句は、下の<コメント欄>にお書き込みください。
※どなたでも投句できます。

▼互選・入賞・伝言
①互選期間:9月13(日)午後6時~午後10時
②入賞発表:9月14日(月)
③伝言・お礼等の投稿は、9月14日(月)~
9月17日(木)
○句会主宰:高橋正子
○句会管理:髙橋句美子・西村友宏

ご挨拶/8月月例ネット句会を終えて

ご挨拶
●酷暑と言われた夏でした。台風15号が過ぎ去ってからも、天気が不安定で、災害をもたらしました。熊本の地震も暑さので復旧が思うように進まないようです。こんな状況のなか、8月月例ネット句会にご参加いただきありがとうございました。どん状況からも俳句が生まれていることを実感しました。暑さそのものがもたらす、日常でない変化も俳句の素材になっています。暑さのなかにも涼し気な時間や景色があることを知りました。それぞれがお住いのところや、旅先から、変化に富んだ俳句が寄せられたことを嬉しく思いました。

入賞の皆様おめでとうございます。また、選とコメントをありがとうございました。どの句にもコメントを書いてくださり、嬉しいことに加え、それが、俳句の学びになっていることも確かです。よい所を見つけ合って、次の句へつなげたいと思いました。

これで8月月例ネット句会を終わります。今日8月16日から8月31日まで、花冠のネット上での活動はお休みになります。9月1日の再開まで、よい時間をお過ごしください。
これで、8月月例ネット句会を終わります。
2026年8月16日
花冠代表 髙橋正子

■8月月例ネット句会入賞発表■

■8月月例ネット句会入賞発表■
2026年8月10日
【金賞】
12.風青々とんぼ吹かれて田に浮けば/吉田 晃
「とんぼ吹かれて」に風の心地良さを感じる。とんぼは、田の上を飛んでいるのではなく、浮いている。浮いているより、浮かされている自然体が軽やかだ。その結果風が青々としてくるのだ。(髙橋正子)

【銀賞/2句】
16.田の上に熱帯夜の月熟れるごと/柳原美知子
田の上の月は、涼しさを誘うものだが、熱帯夜では、違ってくる。月が赤みを帯びて「熟れるごと」なのだ。無生物の月が生き物のように熟れる。この感覚が熱帯夜のやりきれない暑さを表現している。(髙橋正子)

27.水馬の清水に逆らう波の紋/上島祥子
清水にいる水馬を見ると、目にもすずしい。その水馬が流れる清水に逆らうと、波の紋が生まれる。水馬の小さな動きに生まれた波紋が絵画のように目に止まる。(髙橋正子)

【銅賞/3句】
02.石狩川に瀬音高まる秋の風/土橋みよ
石狩川に瀬音が高まっている。秋の風が吹いてくるからなのだ。夏から秋へ急に進んだ季節に、すこし心寂しさを感じる。(髙橋正子)

13.陽が出ればすでに残暑の兆しおり/多田 有花
捉えにくい、目に見えない瞬間を的確に捉えている。残暑というのは、陽が出ればすぐにも暑くなるのだ。「兆しおり」は陽が出た瞬間を捉えて過不足ない。(髙橋正子)

21.炎天や空見上ぐれば目細む/西村友宏
炎天の眩しさが思わず、目を細めさせる。ただ、それだけのことであるが、炎天の厳しさと人間の関係が瞬間に捉えられている。(髙橋正子)

【髙橋正子特選/7句】
02.石狩川に瀬音高まる秋の風/土橋みよ
立秋を過ぎ北海道では一足先に秋が進んでいることでしょう。大河石狩川を渡る秋風の雄大な風景が思い浮かびます。(多田 有花)

12.風青々とんぼ吹かれて田に浮けば/吉田 晃
とんぼがふわふわと青田の上に浮き、青田の風にともに吹かれる心地よさ。猛暑を耐えてようやく爽やかな秋の訪れが実感されるうれしいひとときです。(柳原美知子)

16.田の上に熱帯夜の月熟れるごと/柳原美知子
夏の月は、低い軌道で、地上の風景に馴染んでいます。大きく見えるのは目の錯覚だそうですが、金色に輝く月を「熟れるごと」と表現されたのが、確かにその通りと納得しました。(上島祥子)

27.水馬の清水に逆らう波の紋/上島祥子
あめんぼうの後ろ足から周囲に波紋が立つ様子から、水の清らかな流れが見えるようです。(土橋みよ)

13.陽が出ればすでに残暑の兆しおり/多田 有花
17.白鷺群れ明けの天地をほしいまま/柳原美知子
21.炎天や空見上ぐれば目細む/西村友宏

【入選/7句】
03.早稲の風川の蛇行を横切れり/土橋みよ
早稲の風のやわらかな感覚と、川の蛇行が眼前に広がる光景が、横切れりで繋ぎ合わさる。大きな句だと感じます。(高橋秀之)

04.木洩れ日の明るき園や蝉時雨/廣田洋一
植物園でしょうか。背の高い木が気持ちのいい木陰を作っています。その中では降るような蝉の鳴き声も涼しさを感じさせるものになっています。(多田有花)

08.とんぼ舞う丘をまっすぐ人が行く/高橋秀之
とても広々とした風景の広がりを感じます。見えるのは丘とその人影と飛び交うとんぼのみ。どこまでも歩いていける丘の景色です。(多田有花)

10.晩夏光錆びたドックの錆びた船/吉田 晃
愛媛県といえば日本最大手の今治造船など造船業の盛んなところです。ドックの風景もお馴染みの景色でしょう。錆びた船がドックに入っており、そこに晩夏の日差しが降り注いでいます。(多田 有花)
歴史を重ねた重厚な錆びたドックが晩夏の光を返して輝き、その影の中には錆びた船が静かに姿を留めている。晩夏に漂うさびしさと時の流れを感じ心惹かれます。(柳原美知子)

18.熱風に田の靡きたる原爆忌/柳原美知子
原爆忌前の八月初めの暑さは尋常ではありませんでした。風ももはや「熱風」といえるほどの暑さ。そこにあの日の激しい原爆の熱風が重なります。(多田有花)

19.酷暑かなミルク飲み干す小さき口/西村友宏
今年の夏の暑さも「異常」といえるものでした。連日40℃近くまであがりました。大人もへとへとになる暑さ、赤ちゃんも当然体力を消耗します。
ミルクをぐいぐい飲み干す姿に小さいながらもたくましさを感じられますね。(多田 有花)

26.清流に木漏れ日招く西日かな/上島祥子
一読して涼しげです。西日は強烈な暑さを連想しますが、それが清流の木漏れ日を招いている。思わずほっと息を漏らしてその木漏れ日の様を楽しみます。(多田 有花)

■選者詠/髙橋正子
22.長崎忌海あおあおと開けたり
長崎忌に丘に登ると眼前にあおあおと海が開け、空は澄んですっかり秋となっている。巡りくる季節の確かさと美しさに感動し、心の安らぎを想われ、世の安寧を祈られる丘の上です。(柳原美知子)

23.夕日の坂下りて真菰を買いにゆく
 「夕日の坂下りて」に作者の想いが強く感じられた。盆のお供え物を買いに出たのであるが、日が沈みかけた方へ坂を下っていくのである。その姿に故人への想いが見えている。「夕日の坂」「下りて」「真菰」「買いにゆく」が無駄なくつながっていて、光景がはっきり目に浮かんで来る。一つの無駄もなく、深い味わいのある句だと思う。また一つ勉強をさせていただいた。(吉田 晃)

24.青紫蘇を一枚二枚と重ね採る

互選高点句(5点)
12.風青々とんぼ吹かれて田に浮けば/吉田 晃

集計:髙橋正子
※コメントのない句に、コメントをよろしくお願いいたします。

■8月月例ネット句会清記■

■8月月例ネット句会清記■
2026年8月9日
27句(9名)

01.刈跡へ蜻蛉戻りて同じ円
02.石狩川に瀬音高まる秋の風
03.早稲の風川の蛇行を横切れり
04.木洩れ日の明るき園や蝉時雨
05.入選句集薄き青色夏の果
06.秋立ちぬ朝の日差しは変わらざる
07.夕暮れて友の奏でる夏の歌
08.とんぼ舞う丘をまっすぐ人が行く
09.車窓より夏富士望む岳南車
10.晩夏光錆びたドックの錆びた船

11.丸い瞳の子抱かれて白い夏帽子
12.風青々とんぼ吹かれて田に浮けば
13.陽が出ればすでに残暑の兆しおり
14.初秋の芝生に差せる朝日かな
15.長崎忌祈りの曲を聴く朝
16.田の上に熱帯夜の月熟れるごと
17.白鷺群れ明けの天地をほしいまま
18.熱風に田の靡きたる原爆忌
19.酷暑かなミルク飲み干す小さき口
20.冷房や風船追いて跳ねる吾子

21.炎天や空見上ぐれば目細む
22.長崎忌海あおあおと開けたり
23.夕日の坂下りて真菰を買いにゆく
24.青紫蘇を一枚二枚と重ね採る
25.木曽川の流れ煌めく日盛り
26.清流に木漏れ日招く西日かな
27.水馬の清水に逆らう波の紋

※互選をはじめてください。5句選をし、その中の一句にコメントをお書きください。

■8月月例ネット句会ご案内■

■8月月例ネット句会ご案内■
8月月例ネット句会を下記の通り開催しますので、ご参加くださいますよう、ご案内いたします。

期 日  :8月9日(日)
①投句:当季雑詠3句
8月3日(月)午前6時~8月9日(日)午後5時
②投句は、下の<コメント欄>にお書き込みください。
※どなたでも投句できます。

▼互選・入賞・伝言
①互選期間:8月9(日)午後6時~午後10時
②入賞発表:8月10日(月)
③伝言・お礼等の投稿は、8月10日(月)~
8月13日(木)
○句会主宰:高橋正子
○句会管理:髙橋句美子・西村友宏

■7月月例ネット句会入賞発表■

■7月月例ネット句会入賞発表■
2026年7月13日
【金賞】
31.有松の浴衣行き交う下駄の音/上島祥子
目にも耳にも涼やかな句。有松絞の浴衣を着た人が大勢行き交う雑踏の揺れや、カラコロ響く下駄の音。賑わいのなかにも下駄の音がいっそうの涼を呼んでいる。(髙橋正子)

【銀賞/2句】
18.梅雨明けの旅荷小さく纏め置く/藤田洋子
梅雨明けと聞いて旅の心が湧く。大げさではない旅支度に、生活の延長としての旅、あるいは家族のもとへ向かう静かな決意が滲んでいる。季語の明るさと心の静けさが美しく重なる句。(髙橋正子)

24.風軽く陽はくっきりと梅雨明ける/多田有花
梅雨明けの瞬間を、身体の感覚で捉えた句。湿気の抜けた風の「軽さ」、迷いなく照り出す陽の「くっきり」が、読み手の感覚にそのまま届く。すくっきり」を光に用いた新鮮さが句を引き締め、季節の切り替わりの明瞭さを鮮やかに描いている。(髙橋正子)

【銅賞/3句】
11.石垣の村に白南風吹き匂う/吉田 晃
「石垣の村」と聞き、私は、愛媛県南端の石垣を積んだ段々畑の村を思い起こす。梅雨が明けて吹く白南風は、潮の香がする。海風の明るさと、石垣のある村の素朴な風景が重なり、梅雨明けの清々しさがよく伝わる句。景と季語が自然に結びついているのがよい。(髙橋正子)

15.梅雨の雷一村いよいよ鎮もれり/柳原美知子
梅雨末期の雷は、梅雨明けを告げる大きな音。その音に気持ちは一瞬神妙になる。「鎮もれり」の描写が、村の静かな時間の流れを感じさせている。激しい雷鳴と静かな村の対比の深さが、この句の深さとなっている。(髙橋正子)

28.昼顔の雨後の匂える空を向く/川名ますみ
「雨後の匂える空」がこの句の生命。雨上がりの空に漂う匂いを、昼顔が向くという姿で捉えた句。昼顔の可憐さと、雨後の空の感覚的な広がりが美しく響き合っている。「匂える空」という表現が、視覚だけでなく嗅覚まで開くようで、句に生命力を与えている。(髙橋正子)

【髙橋正子特選/7句】
20.青葉風コップ傾け小さき手/西村友宏
窓からの心地よい青葉風の中、幼子が小さい手で自分でコップを持ち、傾けてごくごくと飲み物を飲んでいる。ここまで成長したことを喜び、愛しんで見守る父と安心して心をひらく子の温かく明るい情景が目に浮かぶようです。(柳原美知子)

28.昼顔の雨後の匂える空を向く/川名ますみ
雨音の静まる中、世界は「聴覚」から、匂いと色彩が満ちる「感覚」の世界へと切り替わります。その変化を空を仰ぐ野草の昼顔にみるのが 句に生命力を与えていると思いました。(上島祥子)

11.石垣の村に白南風吹き匂う/吉田 晃
15.梅雨の雷一村いよいよ鎮もれり/柳原美知子
18.梅雨明けの旅荷小さく纏め置く/藤田洋子
24.風軽く陽はくっきりと梅雨明ける/多田有花
31.有松の浴衣行き交う下駄の音/上島祥子

【入選/15句】
01.間合いとり二塁を狙う夏の空/廣田洋一
バッテリーの呼吸を観察し、牽制球を警戒しつつ、二塁を狙う一塁ランナー。その姿が「間合いとり」に緊張感をもって表現されています。明るい夏空の下、試合が動き始める気配に、胸が躍ります。(川名ますみ)

02.連なれるビルの灯涼し丸の内/廣田洋一
照りつける日差しが和らぎ、無数に点るビルの灯に、都心の涼やかな静けさが感じられます。(藤田洋子)

06.初蝉の鳴き声響く空を見る/高橋秀之
梅雨があけ、真っ先に聞こえてくるのは蝉の声です。いくつになっても子供の頃の夏休みを連想します。空は真夏、入道雲も午後には立ち上がってきます。(多田有花)

10.機首を上げ機は白南風を海原へ/吉田 晃
梅雨明けの旅でしょうか。沖縄を想像します。盛夏の日差しが降り注ぐ離陸した飛行機はぐんぐんと高度をあげエメラルドグリーンの海の上です。(多田有花)

13.紫陽花剪り水引き結ぶ守りとて/柳原美知子
庭に咲く紫陽花を剪って飾られるのですね。水引を結ばれるというのが何か象徴的で物語を感じます。(多田有花)

16.雨上がり胡瓜の先に花残る/藤田洋子
雨上がりの朝、胡瓜を採ろうと見ると雨露のついた胡瓜の先にはまだみずみずしい黄色い花が残っていてその生命力に驚き、野菜を育てる喜びを改めて感じられる作者です。(柳原美知子)

17.朝に捥ぐトマトの輪切りガラス皿/藤田洋子
朝に捥いだばかりのトマトを輪切りにし、ガラス皿に載せるまでの一連の流れが伺えます。ガラス皿の透明感が、捥ぎたてトマトの瑞々しさをいっそう引き立てます。(高橋秀之)

19.夏服や裾を揺らして二歩三歩/西村友宏
少し大きめの夏服なのでしょうか。裾を揺らしながらも確かな歩みに子どもの成長が感じられます。(高橋秀之)

21.短夜や眠れる吾子の熱き頬/西村友宏
ご一家でお風邪を召され、大変だったようですね。赤ちゃんが熱っぽいながらも、なんとか眠ってくれるとほっとしますね。(多田有花)

22.小さくも向日葵まっすぐに立てり/多田有花
大輪のイメージある向日葵ですが、小さくてもしっかりとした向日葵。真っ直ぐに立てるところに向日葵の強い生命力が見てとれます。(高橋秀之)

23.ほととぎす町の目覚めゆく時刻/多田有花
ほととぎすが鳴くと、まるで町を起こすかのように丁度その時刻にしらじらと町が目覚めていく。鳥は自然の目覚まし時計のようですね。(柳原美知子)

26.イサキおろす俎板に鱗の光飛ぶ/土橋みよ
梅雨の頃が旬のイサキは、この時期油がのって美味しいです。新鮮なイサキをおろしてこれからお刺身でしょうか。(多田有花)

29.紫陽花の紺すくと立ち晴れきたる/川名ますみ
雨の雫が少し残る深い紺色の紫陽花が、空が晴れてくると急に輪郭を取り戻すように生き生きとしてきた様子が想像されました。すくと立った紫陽花の凛とした美しさが印象に残りました。(土橋みよ)

32.絞り染め勧めのままに紗を纏い/上島祥子
 夏の着物を着て涼しげな様が良く見える。紗を纏いが効いている。(廣田洋一)

33.高台に薊咲き満つ開拓碑/上島祥子
開拓碑に厳しい自然を切り開いてきた歴史を想い、周囲を紫色に染めて咲くみずみずしい夏薊にその名残りが感じられ、勇気が湧いてくる晴れ渡った高台が思われます。(柳原美知子)

13.紫陽花剪り水引き結ぶ守りとて/柳原美知子

■選者詠/髙橋正子
07.真っ直ぐに青田の見える車窓なり
ローカル線に乗ってトンネルを抜けて平野部に出たらぱーっと目の前に青田が広がった、その開放感。日本の原風景の一つです。(多田有花)

08.風鈴の短冊夫の名の書かれ
信之先生の俳句が記された短冊でしょうか。ふとした瞬間に追憶がよみがえる、その思いが詰まっています。(多田有花)

09.夕顔のあおき実を売る盆の寺
 身内の人たちと面会できる大切な日。人出はあるが、誰もが静かに行き交う。境内にある小さな店には、暑気払いの食材として夕顔の実を売っている。ふと足を止め大きな実を手に取る。酢の物にして仏様に供え、家族も一緒に味わうのだろう。逝きし人を思い浮かべている静かな雰囲気に魅かれる。(吉田 晃)

互選高点句(6点)
31.有松の浴衣行き交う下駄の音/上島祥子

集計:髙橋正子
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