7月21日~7月31日

7月23日(4名)
多田 有花
もうひとつ部屋を片付け大暑来る★★★
朝涼の内に出かける髪切りに★★★
軒下に玉葱たっぷり吊るす家★★★
この3句は、素材はよいのですが、作句方法が気にかかります。いずれも、作者の心を通らずに、見たものをそのまま言葉にしています。写生のつもりでも、説明に落ちていると言えます。俳句は「見たものを書く」のではなく、見たものが心に触れた瞬間を書きます。(髙橋正子)

廣田洋一
夏霧や下より聞こゆ川の音★★★★
よい句ですが、「聞こゆ」が説明的なので、少し惜しいです。(髙橋正子)
旬となり鰻の売場広がれり★★★
虹の脚右より細くなりにけり★★★
「なりにけり」は、結果ですが、だんだん細くなる、虹が消えていく感じなら、「なりゆけり」がいいのではと思いますが、いかがでしょうか。(髙橋正子)

小口泰與
三山も夕立に遭いて泣きにけり★★★
たおやかに朝霧を脱ぐ榛名富士★★★
向日葵や笑顔はじける友と遇う★★★★

土橋みよ
 小樽行フェリー
夕焼や銀鱗となる日本海★★★★
黒々と波立ち上がる秋田沖
季語を入れるといいと思います。(髙橋正子)

夏朝日水平線をおしひらく★★★★

7月22日(3名)
多田 有花
自販機に飲料補充夏の朝★★★
陽を映し青田は日ごと育ちけり★★★
「陽を映し」がイメージとして伝わりにくいのが惜しいです。(髙橋正子)

蛍袋かろやかな音聞こえくる★★★

小口泰與
撓撓の長きすそ野や雲の峰★★★
誰かれも長竿持ちて鮎釣師★★★
杏子の実たわわに生りて鳥集う★★★

上島祥子
施餓鬼会の読経控えの間に届き★★★★
空調の程よく効いて施餓鬼法★★★
代替わり盆の供物を簡単に★★★

7月21日(4名)
上島祥子
炎昼の定刻守る配達夫★★★
炎昼のサドルにひび伸ぶ補習の子★★★

ジーパンの日差しに灼ける痛みかな★★★
「痛み」より「傷み」がいいのではないでしょうか。「傷み」なら、★4つです。(髙橋正子)

廣田洋一
土用入り紅茶片手に海眺め★★★★
松落葉重なりており手水鉢★★★★
すれ違う香水かすか老婦人★★★

小口泰與
のんびりと身体休めし夏の雨★★★★
梅の実の風も無き日に落ちにけり★★★★
垂れこめて犬と戯むる夏日かな★★★

多田 有花
夏未明二車線道路はよく空いて★★★
夏の朝油圧ショベルのまだ静か★★★
初蝉や朝の静けさのなかに★★★

 


コメント

  1. 上島祥子
    2026年7月22日 23:29

    7/21の投句に星のご指導と句評を有難うございました。愛知も今週から暑くなりました。

  2. 多田 有花
    2026年7月24日 8:38

    正子先生
    「陽を映し青田は日ごと育ちけり」の句に関して
    「陽を映し」がイメージとして伝わりにくいのが惜しいです。
    とのご指導をいただきありがとうございました。
    これは、見たままの情景を詠んでいます。
    姫路周辺ではキヌヒカリやヒノヒカリといった中生からやや遅めの
    品種の作付け面積が広く、七月半ばあたりではまだ水田の水面が
    かなり見えている田も多く、そこに太陽が映って見えます。
    「陽を受けて青田は日ごと育ちけり」ならば
    あまりにもそのままかとも思え、このような句になりました。