■9月月例ネット句会清記■
2026年9月13日
33句(11名)
01.夜通しの雨静まりて萩の花
02.風吹けばとぎれとぎれの虫の声
03.一雨に秋のひかりの生まれけり
04.閉校や秋日満つ窓に「ありがとう」
05.指の間を白波ぬける処暑の浜
06.虫の声展望台に星ひとつ
07.とんぼ舞う万博跡地の空広し
08.単線の線路脇より虫の声
09.秋雨や病院帰りの妻を待つ
10.新しき駅に降り立つ九月かな
11.仲秋やバトンリレーの続きおり
12.秋の気をまといて回転展望台
13.川縁を離るるほどに松虫の音
14.娘の隣家灯りて虫の鳴き始む
15.秋の薔薇夕べの雨を葉に残す
16.積乱雲眺む閑かな午睡の居間
17.真っ白な雲がちぎれて秋の峰
18.秋雨の静けさに濡れている穂草
19.秋雨や窓の景色に見入る吾子
20.秋涼しショーの拍手に吾子弾む
21.泣き顔や葡萄つかみて頬張りぬ
22.病室に伊予弁飛び交う雨の盆
23.退院す稔りの秋の只中へ
24.命ありて無花果ジャムを煮詰めおり
25.水の秋瀬せらぎ軽く堰を越え
26.朝礼のてるてる坊主秋出水
27.回送のバスドア固く秋出水
28.土の上の蝉避けすすむ車椅子
29.新秋の風たしかなり熱のあと
30.薄紅の見る間に藍へ秋夕焼
31.水引草の赤いろ白いろ日に光り
32.応援歌数珠玉光るところまで
33.戸を閉めるときにひと際虫の声
※互選をはじめてください。5句選をし、その中の一句にコメントをお書きください。
コメント
05.07.23.29.33.
05.指の間を白波ぬける処暑の浜
爽やかで涼しげです。処暑の頃の感覚が伝わってきます。
厳しい残暑が少しずつ和らいでいく期待感とともに。
07, 13, 22, 27, 28
22.病室に伊予弁飛び交う雨の盆
祖先を迎える特別な時期の雨の日、病気と対極にあるような明るく賑やかな伊予弁での語り合いが聞こえるようです。とても深い余韻を感じさせてくれました。
2 14 23 25 33
25.水の秋瀬せらぎ軽く堰を越え
稲の生育に必要なくなり、取り入れ口を閉められた水は側溝に戻っていく。取り入れ口の横には板で設えた小さな堰があって、役目を果たした水は堰を越えて流れ下る。役目を終えた秋の水は軽く、そして秋の日に光りながら下ってゆくのである。
01.05.16.21.30
05.指の間を白波ぬける処暑の浜
真夏の喧騒の去る“処暑”の浜。指間をすり抜ける白波の感触に、季節の静かな趣きを感じ取れます。
05 07 13 23 28
28.土の上の蝉避けすすむ車椅子
車椅子に乗ってる人、押してる人 と同時に落ち蝉に気付いたのでしょうか。うまく方向を整えて車椅子を進め、蝉が土に帰る、蝉の最後を静かに見送る優しさを感じます。
15. 17.21.25.28.
17.真っ白な雲がちぎれて秋の峰
真っ白な雲がちぎれてという表現がダイナミックな空模様に感じました。
そのダイナミックさが秋の峰を一層引き立てます。
5. 17. 25. 29. 33
29.新秋の風たしかなり熱のあと
発熱から完治したあとの身体に感じられる風に新秋の訪れを実感されたうれしさが
伝わってきます。「新秋」という季語が清新です。
5.8.13.29.33
08.単線の線路脇より虫の声
単線のわきを夜に散歩している自分、虫の声が話し相手になっている。
その虫は仲間と話しているのだろうけれど、無機物のレールはただそこにあるだけ。
急用ができて選に間に合わなかったことをお詫びいたします。