添削教室/9月1日~9月10日

9月2日
土橋みよ
  函館湯倉神社

杖突かず登る参道に初紅葉★★★
杖なくて登る参道初紅葉(正子添削)
「初紅葉」の淡さ、美しさに対して、「杖突かず」が具体的な否定の動作となり、強く、説明的になっています。言葉を少し選ぶ必要があります。(髙橋正子)

80年前の修学旅行を想う
二合目のおにぎり秋の駒ケ岳★★★

80年前の修学旅行・駒ケ岳
二合目のおにぎりうまし草紅葉(正子添削)
「秋」が景色として大きくて、駒ケ岳の景色が曖昧になっています。もう少し具体的な駒ケ岳らしい事柄が欲しいです。添削は、駒ケ岳を前書きに含めました。(髙橋正子)

野幌原始林にて源氏物語賢木巻を思う
野幌の森松風に虫の声★★★
松風に虫の音(ね)まじる野幌かな(正子添削)
元の句は、「野幌の森」と「松風に虫の声」が同じ強さで並んでいます。「松風に虫の声」を中心に置く必要があります。また、俳句で「野幌」と書けば、詠んでいる事柄から、野幌の住宅地を含む地名ではなく、原生林の森を思わせます。(髙橋正子)

 

■夏休みのお知らせ/花冠発行所■

夏休みのお知らせ
残暑お見舞い申し上げます。
台風15号が去ったあとに、不安定な天気が続いています。立秋を過ぎて、少し秋めいてきていますが、大雨や地震、熱中症になど、毎日の生活に心配の種がつきません。お変わりないでしょうか。

花冠発行所は以下の通り夏休みをいただきます。この間は、自由な投句箱・自由な投句箱/添削教室はお休みになります。ご投句はご遠慮ください。

なお、発行所ブログに伝言板を設けています。伝言などがあれば、
そちらにお書きください。よろしくお願いいたします。

花冠発行所夏休み
期間:2026年8月16日(日)から8月31日(月)
発行所伝言板:https://suien.ne.jp/kakanhakkoujo

9月1日(火)から再開いたします。再開後のご投句を楽しみにしています。
2026年8月15日 
花冠代表 髙橋正子

 

自由な投句箱/8月11日~8月15日

※当季雑詠(夏・秋)3句を〈コメント欄〉にご記入ください。
※投句は一日1回3句までといたします。
※登録のない俳号・ペンネームでの投句は削除させていただきます(例:唐辛子など)。
※★印について
「心が動いている」句を良い句として選び、★印を付けています。

(※多くの方にご覧いただき、心より感謝申し上げます。この「自由な投句箱」は花冠会員を対象としておりますので、どうぞご理解ください。)
花冠代表 髙橋正子

●「自由な投句箱・添削教室」は、下方↓ の欄にあります。

今日の秀句/8月11日~8月15日

8月15日(1句)
★玉蜀黍髭の色濃き日々となり/廣田洋一
静かな写生の句です。「髭の色濃き日々となり」は、玉蜀黍の雌花のめしべが熟れてゆくにつれ色を深めていく、その変化を見つめた言い方です。その静かな観照には、しみじみと心に沁みる感情あり、深い余韻となっています。(髙橋正子)

8月14日(3句)
 層雲峡
★底見えぬ峡の岩肌薄紅葉/土橋みよ
層雲峡の早い秋の気配を静かに伝えて、美しい余白がある。底の見えない深い峡に、岩肌を彩る薄紅葉が軽く置かれ、景色が目に見える。(髙橋正子)

★露けしや雨にぬれたるすべり台/小口泰與
雨にぬれたすべり台の確かな質感が伝わる句。「露けしや」が雨に濡れた金属をやわらかくしてくれている。子どものいない、静かな公園の朝が立ちあがっている。(髙橋正子)

★秋燕や代わる代わるに弧を描く/多田有花
「代わる代わるに弧を描く」は静かな燕の連続した動きを捉え、弧の形が読者の中で自然に描かれる。秋の空の広さが残る素直な気配の句。(髙橋正子)

8月13日(1句)
★枝豆や能登の荒塩一振りす/廣田洋一
枝豆の緑に振る「能登の荒塩」が荒さのなかにも抒情を生み出しています。また、一振りの仕草が能登の荒塩に合っています。固有名詞が繊細に扱われ、完成された句です。(髙橋正子)

8月12日(句)
★禊萩のはらりと散るや墓の道/廣田洋
禊萩はお盆に墓に立てる花ですが、墓への道にはらりと散っている。「はらり」の軽さのある一言が、盆花の儚さを感じさせてくれています。季節と行事がすぐさま気配として立ち上がっています。(髙橋正子)

8月11日(1句)
  大雪山黒岳5合目
★ロープウェイ着くや熊鈴山の秋/土橋みよ
★ロープウェイ着くや熊鈴着けて秋(正子添削)
「熊鈴」が浮いています。句の中でなにをしているのかわからないです。もう少し丁寧に言う必要があります。
ロープウェイを下りてすぐ「熊鈴」をつけたのでしょう。ロープウェイで上った山の高さが知れます。元の句は「山の秋」となっていますが、「熊鈴」がどうなのかを言っていません。それを言うために、「山の」を削りました。ロープウェイで上ったことですでに山がわかりますので、「山の」を省略できます。(髙橋正子)

8月11日~8月15日

8月15日(3名)
多田有花
被昇天祭居間に流れしミサの曲★★★
胸骨の形確かめ盆の夜★★★
日の落ちて虫の音聞え初む頃に★★★★

小口泰與
無花果を取りに川を渡渉せり★★★
「無花果」と「川」(水)の取り合わせがいいのですが、「渡渉せり」叙述になって惜しいです。(髙橋正子)

艶やかに水槽泳ぐ秋目高★★★
「艶やかに」はいい感覚ですが、秋目高に少しそぐわなさがあります。(髙橋正子)

露けしや利根の川原の松林★★★

廣田洋一
盆参りしんと鎮まる墓園かな★★★
球児らも黙祷捧ぐ終戦日★★★
玉蜀黍髭の色濃き日々となり★★★★

8月14日(4名)
土橋みよ
 層雲峡
底見えぬ峡の岩肌薄紅葉★★★★
仮住まいオンコの実赤き門くぐる★★★★
盆の空港ゴミ積む台車また過ぎる★★★★

小口泰與
雨上がり秋茄子しずく照らしけり★★★
つややかや雨後の大樹へ秋夕日★★★
露けしや雨にぬれたるすべり台★★★★

廣田洋一
迎火や早く早くと母の声★★★
黃西瓜を試してみたる子と二人★★★
濃紫の色を深めて黑葡萄★★★

多田有花
秋燕や代わる代わるに弧を描く★★★★
水をやる残暑迎える菜園に★★★
身辺の身軽になりぬ盆涼し★★★★

8月13日(3名)
廣田洋一
枝豆や能登の荒塩一振りす★★★★
朝顔や雨に打たれて色を増し★★★
子供らの声張り上げて金魚ねぶた★★★

小口泰與
翡翠の枝につまづき不思議顔★★★
花栗の無数に咲きて丘の園★★★
赤赤と日の出の光り芥子の花★★★★

多田有花
風は秋見上げる空も秋の午後★★★
透明な秋のとば口に立ちぬ★★★
盆台風日本列島横切りぬ★★★

土橋みよ
 佐呂間町
牧草の果ての峰まで秋高し★★★
「牧草の果て」に「峰」がある景で、北海道らしい広い景色が想像できます。峰も遠い峰の印象で、水平の広がりを感じます。この景色に対して「秋高し」が不釣り合いに映ります。(髙橋正子)

 サロマ湖畔富武士漁港
霧時雨発動機船の音ばかり★★★
「霧時雨/発動機/船の音ばかり」とそれぞれが並べられています。俳句は一つの文と思ってください。その省略したものが俳句です。
まずは、丁寧に言ってみることが大切です。(髙橋正子)

 新千歳空港
盆帰省みやげ屋遠き搭乗口★★★

8月12日(3名)
廣田洋一
台風一過泥水流る街の川★★★
街路樹の根元を囲む白粉花★★★
禊萩のはらりと散るや墓の道★★★★

小口泰與
姦しき蛙の声や街の沼★★★
葦揺れて翡翠居りし証しかな★★★
翡翠の弾丸のごと翔け行けり★★★

多田 有花
以下3句は、8月11日と同じ句でした。

山の日を迎える風の吹き渡り★★★★
朝夕から秋ゆっくりと顔を出す★★★
盆休み遠くで花火の打ちあがる★★★★

8月11日(4名)

山の日を迎える風の吹き渡り★★★★
朝夕から秋ゆっくりと顔を出す★★★
盆休み遠くで花火の打ちあがる★★★★
「で」が気になります。「で」をとってもよいのでは?ほかにも考えられます。(髙橋正子)
【改作】盆休み遠く花火の打ちあがる

小口泰與
川底をさらう漢の夏帽子★★★
天道虫羽開かざるまま絶えし★★★
暑き日を髪膚に浴びし夏の午後★★★

廣田洋一
秋高しゆっくり回る観覧車★★★
台風の近づく気配雲速し★★★
墓参り義妹の墓にも水をかけ★★★

土橋みよ
 大雪山黒岳5合目3句
秋高し手すり伝いの展望台★★★
ロープウェイ着くや熊鈴山の秋★★★★
枝ごとに蜻蛉動かぬ夕べかな★★★

「ロープウェイ着けば熊鈴鳴りて秋」としてみました。

 

 

自由な投句箱/添削教室8月11日~8月15日

8月12日
土橋みよ
大雪山黒岳5合目
「秋高し手すり伝いの展望台」を作り直してみました。感動したことは、(普段上ることのない)階段を伝って、展望台の途中まで行って空を見上げると、秋の空が高かったということです。

改作「上りきれぬ階の下より秋の空」
添削をお願いいたします。

添削教室/8月11日~8月15日

8月12日
土橋みよ
(原句)秋高し手すり伝いの展望台

(改作)上りきれぬ階の下より秋の空
●元の句は、「手すり伝い」の情景が少しわかりにくので、ここを直します。
●改作された句は、「上りきれぬ」と、元の句とは、方向が少し違って、別の句として成り立っています。

●(添削)階(きざはし)の途中に仰ぎ秋の空
階段を途中まで上って、そこから秋の空を眺めたということでしたので、その意味を活かすと添削のようになります。(髙橋正子)

■8月月例ネット句会/入賞発表■

■8月月例ネット句会/入賞発表■
8月月例ネット句会入賞発表をいたしました。下記の月例ネット句会のブログをご覧ください。
https://suien.ne.jp/getsureikukai

●伝言・お礼等の投稿は、8月10日(月)~

8月13日(木) の間にお願いします。

○句会主宰:高橋正子
○句会管理:髙橋句美子・西村友宏

自由な投句箱/8月1日~8月10日

※当季雑詠(夏・秋)3句を〈コメント欄〉にご記入ください。
※投句は一日1回3句までといたします。
※登録のない俳号・ペンネームでの投句は削除させていただきます(例:唐辛子など)。
※★印について
「心が動いている」句を良い句として選び、★印を付けています。

(※多くの方にご覧いただき、心より感謝申し上げます。この「自由な投句箱」は花冠会員を対象としておりますので、どうぞご理解ください。)
花冠代表 髙橋正子

●「自由な投句箱・添削教室」は、下方↓ の欄にあります。

今日の秀句/8月1日~8月10日

8月10日(2句)
★新秋のトランペットの音軽し/多田 有花
「新秋」の語の響きに爽やかな空気感がある。そこに鳴るトランペットの音も軽くなる。爽やかさと軽快感が新秋の気配をよく伝えている。(髙橋正子)

★風立ちぬ池の端なる女郎花/廣田洋一
池の端に立つ女郎花の景色がいい。風もやわらかく、生まれ出てくる。「風立ちぬ」が女郎花のやさしさに相応しい。(髙橋正子)

8月9日
該当句無し

8月8日(2句)
★空の色鮮やかにして今朝の秋/多田有花
すっきりと秋を迎えた気持ちが、衒いなく詠まれていて、読む者にもすっきりした気持ちをもたせてくれる。(髙橋正子)

★向日葵に肩触れ風の秋めけり/土橋みよ
向日葵が婦と肩に触れた瞬間、少し、乾いた音を聞き取ったのであろうか、秋めく季節を感じた。季節の微妙な移り変わりを「肩に触れ」でさりげなく表現している。(髙橋正子)

8月7日(1句)
★夏の夜のちりばむ星や赤城山/小口泰與
★夏の夜や星ちりばめて赤城山(正子添削例)
元の句は焦点がしぼられていません。惜しい句です。雄大な赤城山の景色が詠まれ、星の散らばる夏の夜の涼やかさが伝わってきます。(髙橋正子)

8月6日(1句)
★ほつほつと白雲生まれ原爆忌/廣田洋一
「原爆忌」という重い季語を、「ほつほつ」と生まれる白い雲の軽さで静かに受けとめているのがよい。「ほつほつ」がこの句の生命線で、原爆忌の静かな朝が祈りの気持ちとともに詠まれている。(髙橋正子)

8月5日(1句)
★冷酒は辛口と決め青き瓶/廣田洋一
「辛口と決め」は作者の嗜好の決断。辛口の冷酒は、冷たさとすっきりした感覚を目覚めさせる。青い瓶に清涼感があり、きりっとした冷酒の美味さが美意識として伝わってくる。(髙橋正子)

8月4日(1句)
★振り返る猫に三歩の夕涼み/土橋みよ
ちょっと庭先に出たのでしょう。三歩の小さな夕涼みが、ゆとりを感じさせてくれます。振り返る猫と目があったのでしょうか、夕方の涼しいひとときです。(髙橋正子)

8月3日(2句)
★水面をすれすれに飛ぶ夏燕/小口泰與
水面をすれすれに飛ぶ燕の姿が、涼しそうです。夏燕が生き生きしています。(髙橋正子)

★金色の夕日を通す夏柳/上島祥子
視覚的に美しい景色です。金色の夕日、夏柳も静かさ。ひととき、作者だけが捉えた景色と思われます。(髙橋正子)

8月2日
★須磨沖をゆく帆船や夏盛ん/多田有花
「須磨」の地名のゆかしさが読みとれ、夏の盛りの沖をゆく帆船の帆の白さが印象に残ります。夏沖の爽快さが伝わります。素直に景が立ち上がり、季語が生きている秀句です。(髙橋正子)

8月1日
該当句無し