NEW自由な投句箱・添削教室/7月1日~7月10日

■自由な投句箱・添削教室について■
〇自由な投句箱に投句された句は、★印の評価のみで、添削いたしません。
〇添削をご希望の方は、一人、一か月10句以内で添削をいたします。
ご希望の方は、コメント欄にお書きください。一度に10句でなくても結構です。
花冠代表 髙橋正子

※「自由な投句箱・添削教室」は、花冠会員用ですので、ご了承ください。

自由な投句箱の評価方法変更について(7月1日より)

自由な投句箱の評価方法変更について(7月1日より)
日頃よりご投句をありがとうございます。 これまで自由な投句箱への評価は、髙橋正子の任意により毎日行ってまいりましたが、 創作活動と編集作業の時間を確保するため、また体調管理のため、 7月1日より、週2回にまとめて評価する形へ変更いたします。 引き続き丁寧に拝読し、秀句にはコメントを添えます。

添削は希望者のみ、月1回・一人10句までといたします。 投句箱内に「添削欄」を設けますので、添削を希望する句のみ、そちらにお送りください。 要望のない句には添削はいたしません。

これらはすべて年会費3万円に含まれ、追加の添削料は不要です。 無理のない形で、今後も皆さまの俳句を大切に拝読してまいります。 どうぞよろしくお願いいたします。
花冠 髙橋正子

自由な投句箱/6月21日~6月30日

※当季雑詠(夏)3句を〈コメント欄〉にご記入ください。
※投句は一日1回3句までといたします。
※登録のない俳号・ペンネームでの投句は削除させていただきます(例:唐辛子など)。
※★印について
「心が動いている」句を良い句として選び、★印を付けています。

(※多くの方にご覧いただき、心より感謝申し上げます。この「自由な投句箱」は花冠会員を対象としておりますので、どうぞご理解ください。)
花冠代表 髙橋正子

今日の秀句/6月21日~6月30日

6月29日(月)
★送電線の管理忙し梅雨晴間/多田有花
たとえ見たとしても、句に起こすことを思いつかない場面ですが、それを見逃さず、句にしたのは、生活詠として見事です。梅雨の晴れ間にすることは、洗濯ばかりではない、送電線の管理もそのひとつ。人間生活の多様さがわかる句です。(髙橋正子)

6月28日
※該当句無し

6月27日(1句)
★水田へ映り来たるや大夕焼/廣田洋一
「映り来たる」の「来たる」に夕焼けの大きな動きが宿り、水田へと迫る光の広がりが鮮やかに立ち上がっている。(髙橋正子)

6月26日(1句)
★梅雨の朝支度に馴染む雨の音/上島祥子
梅雨の雨が降り続くと、それが毎日のこととなり、日常となる。

雨音が朝の支度の手元に自然と溶け込み、梅雨の深まりが静かに立ち上がっている。(髙橋正子)

6月25日(3句)
★履きなれし白靴磨き旅支度/廣田洋一
旅に出る前のわくわくした気持ちが、白靴を磨くことに始まっている。「白靴」であるので、軽やかな夏の旅が想像できる。気持ちが軽やかなのがいい。(髙橋正子)

★しし唐や葉裏葉裏に実の伸びて/土橋みよ
しし唐が育ってゆくのを楽しみにしていることが無理なく伝わってくる。どうかなと葉裏をひとつひとつ見てゆく仕草に、植物に対するやさしさが見える。(髙橋正子)

★亀の子の腹見せ手足ばらつかせ/小口泰與
亀の子を面白がって見ているのだろう。亀の子の動きの観察がこまかく、読んでいるものにも、亀の子の様子がじかに伝わる。「ばらつかせ」はユーモアがあって、楽しくなる。(髙橋正子)

6月24日(3句)
★熱々の天ぷら海老鯛夏野菜/多田有花
「熱々」がまず上五に置かれ、揚げたての熱さが読む者にじかに伝わってくる。上五に置いたのは成功である。説明語がなく、名詞を見た順に並べただけで成立した成功の俳句。てんぷらのからりと揚がった感じと響き合っている。(髙橋正子)

★夏空に聳ゆる浅間清清し/小口泰與
夏空と清清しで、景が一気に清涼になり、聳え立つ浅間山が濁りなく詠まれているのがよい。これも句に説明語がないからである。(髙橋正子)

★青々と唐黍畑の広がれり/廣田洋一
「青々と」が上五に置かれ、唐黍の茂る葉の量感がまず読み手に伝わってくる。これは「青々と」感じた作者の気持ちが強く、率直に言い表わされたもので、それでこの句は十分なのである。「広がれり」がさらりとして、唐黍畑に吹く風の感じが表現されている。(髙橋正子)

6月23日(2句)
★とんぼうの好む石らし法の池/廣田洋一
とんぼは、しばらく観察していると、例えば石があると、飛び立っては、また戻り同じ石に止まることを繰り返すことがある。その様子から、とんぼは、あの石が好きなんだろうと思いが至る。とんぼと同じ世界に入る楽しさがある。(髙橋正子)

★夏負けや友の土産のメロン割る/土橋みよ
夏負けで体がしっかりしない。友が土産に持ってきてくれメロンを楽しみ冷やしていたのか。こんな時こそ食べようと割った。みずみずしいメロンが涼しげな果肉が想像できる。(髙橋正子)

6月22日(3句)
★茄子の葉の深みに潜むミスジ蝶/土橋みよ
「茄子の葉の深み」にミスジ蝶の息づかいが聞こえるようで、ここは実景が目に見えるようで効果的な表現。(髙橋正子)

★山風に忽と鳴きけり時鳥/小口泰與
「時鳥」は鳴くときは、ひっきりなしに鳴いているイメージがあるが、この句は、「忽と」鳴きけりなのだ。不意に鳴く時鳥は山風に誘われるように鳴いている。時鳥と山風の触れあいが自然の奥行を感じさせてくれている。(髙橋正子)

<伊勢神宮外宮>
★花菖蒲満開外宮まがたま池/多田有花
「まがたま池」が外宮の神聖さをそのまま感じさせている。そこに紫色の花菖蒲が満開で、「紫色」のあふれて、まさに神域の気配が
立ち上っている。語彙の並列だけからも、句が成り立つ妙がある。(髙橋正子)

6月21日(2句)
<お木曳陸曳>
★丁寧に陸曳の綱巻き涼し/多田有花
「丁寧に・・巻き」には、陸曳の丁寧な観察がある。行事の際にはその雰囲気に飲まれて、丁寧な観察は難しいが、冷静に景色を見ていて、神聖さが醸す「涼し」に広がりがあるのがよい。(髙橋正子)

★柿の花こぼるる数や石段へ/小口泰與
見たところの情景が素直に写生され、それがこの句の涼し気な気配にマッチしている。句意は平易で誰にもわかり、景色も皆に共有される景色。それが濁らずに伝わるのがよい。(髙橋正子)

6月21日~6月30日

月29日(4名)
小口泰與
確かなる朝の陽ざしや通し鴨★★★
縁台に酒たしなむや夕日影★★★

山裾に黄昏を知る麦の秋(原句)
山裾に黄昏来たり麦の秋(正子添削)

多田 有花
送電線の管理忙し梅雨晴間★★★★
夏草刈る雨の近づく河川敷★★★
逃さずに干し物をする梅雨晴間★★★

廣田洋一
紫陽花や一つの毬に三色有り(原句)
紫陽花や一つの毬に三色かな(正子添削)

翡翠や水面かすめて飛び去れり★★★
夏草や土手を覆いて風を呼ぶ★★★

川名ますみ
昼顔の濡れし白さよ雨上がり★★★
昼顔の濡れたる白へ陽の来たる★★★

昼顔の上向きばかり雨上がり★★★
昼顔の上向きばかり雨匂い(添削例)(嗅覚)
どの句も、きれいにまとまっています。もう少し対象へ近づいたり、触れたりするとよいと思います。それは、どういうことかと言いますと、ものごとを五感で感じるということです。(髙橋正子)

6月28日(3名)
小口泰與
たくましき利根の源流蜻蛉発★★★
たぐいなき赤城のすそ野風薫る★★★
たけなわや市民プールに夏灯★★★
「たけなわ」が抽象的すぎるので惜しいです。(髙橋正子)

多田 有花
台風の三つ近づくこの六月★★★
明早しまず目覚めける鳥の声
「鳥の声が目覚める」は、少し、違和感があります。(髙橋正子)

茄子の紺に白き片栗粉をまぶす★★★

廣田洋一
相輪の光る伽藍や夏の空★★★
コーヒーの湯気に逆らう小蝿かな★★★
水中花息するごとく伸びゆけり★★★

6月27日(3名)
多田 有花
梅雨台風最接近の町内放送★★★
梅雨台風ふたつ近づく週末に★★★
青梅雨に全身浸かる心地なり★★★★

廣田洋一
シュ-ト決め歓声上がる夏の空★★★
川縁の水田埋むる梅雨出水★★★
水田へ映り来たるや大夕焼★★★★

土橋みよ
茄子の葉の雨を抱えて雲間近★★★

庭野菜雨粒重し梅雨晴間(原句)
梅雨晴間雨粒重く庭野菜(正子添削)
「庭野菜」「雨粒重し」「梅雨晴間」がそれぞれ切れて並んでいます。これを避けるために添削しました。(髙橋正子)

胸に添う紐細きまま更衣(原句)
胸に添う紐の細きよ更衣(正子添削)
「細きまま」は文法的には成り立っていますが、なぜ「細きまま」七日、曖昧です。(髙橋正子)

6月26日(3名)
小口泰與
燕来る約束守る人うれし★★★
隣より大たかんなを頂きし★★★★
山風に蜘蛛の巣揺れし川辺かな★★★

多田 有花
風の音今日は高かり梅雨晴間★★★
飛ぶ鳥の影や道路に夏の朝★★★
暁に盛んなるかな時鳥★★★

上島祥子
薄明かり天鼓に目覚める雨の朝★★★
笹弾む音のみ聴いて梅雨の朝★★★
梅雨の朝支度に馴染む雨の音★★★★

6月25日(4名)
廣田洋一
履きなれし白靴磨き旅支度★★★★
五月雨や滴光らせけやきの木★★★
梅雨空に強震来たる陸奥の国★★★

多田 有花
スプーンまで冷やしゼリーの出されおり(原句)
「おり」は状態そのままを言うので、少し感情を入れて「けり」(終止形)あるいは「ける」(連体形)にすると余韻が生まれます。(髙橋正子)
スプーンまで冷やしゼリーの出されける(正子添削)

午後からは風雨の強くなりき梅雨★★★
短夜や夢見る間もなく過ぎにけり★★★

土橋みよ
箸涼し麺まだ固しと母の言う★★★
しし唐や葉裏葉裏に実の伸びて★★★★

雨上がる庭の野草のひかりおり(原句)
雨上がる庭の夏草ひかりおり(正子添削)
もとの句は季語がないので、季語を入れました。(髙橋正子)

小口泰與
太白の湖に浮かぶや風薫る★★★
亀の子の腹見せ手足ばらつかせ★★★★
大沼へ太白浮かべ夏の暁★★★

6月24日(3名)
多田 有花
青紫蘇に刺身載りたる昼定食★★★
熱々の天ぷら海老鯛夏野菜★★★★
出汁巻き卵盛られて出さる夏料理★★★

小口泰與
郭公やすそ野の長き赤城山★★★
夏空に聳ゆる浅間清清し★★★★
空さまの黒き点より燕かな★★★

廣田洋一
青々と唐黍畑の広がれり★★★★
氷水抹茶の緑澄みにけり★★★
青芝にカップ取り合う異国かな★★★

6月23日(4名)
廣田洋一
夕蛍群なし光る三溪園★★★
青芝の匂い立ちたる雨上がり★★★
とんぼうの好む石らし法の池★★★★
「石らし」の推量の意味の「らし」が句を弱くしています。ここは思い切り、
とんぼうの好む石あり法の池 
の方が像がしっかり立ちあがります。(髙橋正子)

小口泰與
しつかりと洗われたるや花榊★★★
降り続く雨に現わる百日紅★★★
我が里に忽と日照雨や額の花★★★
「しっかりと」「忽と」など、説明語が多いのが問題です。(髙橋正子)

多田 有花
太巻きの寿司をいただく夕餉かな★★★
泥くわえ巣を修復の夏つばめ★★★
ミニトマトにふわもち食パンの朝★★★

※素材はいつも良いのですが、説明してしまう癖(=事実をそのまま言葉にしてしまう)があります。これを直さないと俳句の余白が生まれません。(髙橋正子)

土橋みよ
夏負けや友の土産のメロン割る★★★★
熟れすぎのメロン割りたる夕厨★★★
薄暑かな卵ほどける粥の鍋★★★

6月22日(4名)
土橋みよ
茄子の葉の深みに潜むミスジ蝶★★★★
触角の伸びし蝶の飛び立てり★★★
ブルーベリーの房のしなりや梅雨晴れ間★★★

小口泰與
大滝の底いは見えず日の光★★★
山風に忽と鳴きけり時鳥★★★★
畦ごとに水を注ぎし夏の朝(原句)
畦ごとに水を注げり夏の朝(正子添削)

廣田洋一
鯉の群二つに割れて夏の川★★★★
茅の輪潜り作法教うる母の居て★★★
老酒に杏仁豆腐暑気払い★★★

多田 有花
<伊勢神宮外宮>
花菖蒲満開外宮まがたま池★★★★
<赤福外宮前店>
パイナップル大福で締め伊勢の旅★★★
梅雨に入る中を伊勢志摩ライナー来る★★★

6月21日(2名)
多田 有花
<お木曳陸曳三句>
万歳三唱青葉若葉の北御門★★★
丁寧に陸曳の綱巻き涼し★★★★
涼風の過ぎゆく遷宮御敷地★★★

小口泰與
柿の花こぼるる数や石段へ★★★★
そこはかと生りし杏子に野鳥かな★★★
隠沼のそこはかとなく夏の暮★★★

自由な投句箱/6月11日~6月20日

※当季雑詠(夏)3句を〈コメント欄〉にご記入ください。
※投句は一日1回3句までといたします。
※登録のない俳号・ペンネームでの投句は削除させていただきます(例:唐辛子など)。
※★印について
「心が動いている」句を良い句として選び、★印を付けています。

(※多くの方にご覧いただき、心より感謝申し上げます。この「自由な投句箱」は花冠会員を対象としておりますので、どうぞご理解ください。)
花冠代表 髙橋正子

今日の秀句/6月11日~6月20日

6月20日
※該当句無し

6月19日(2句)
★門涼し杖つく客の訪ね来て/土橋みよ
「門涼し」で、一度に景色が立ち上がり、場面がはっきり想像できるのがよいです。きれに掃かれた門に、杖をつく客が来られた。その方もさっぱりと衣服を着て、姿も涼やかだったのでしょう。「門涼し」にそれらが読みとれます。(髙橋正子)

★六月の通りに木遣の響きけり/多田有花
「六月」が奥行のある季語になっています。木遣の声が通り深くひびいている感じが、六月の湿度と共に伝わってきます。(髙橋正子)

6月18日(1句)
★注連飾りありし六月伊勢の町/多田有花
六月になっても注連飾りと飾ってある。伊勢と言う特別な町の習慣でしょうか。少しの違和感が伊勢神宮のある街として特別感にかわっています。(髙橋正子)

6月17日(1句)
★短夜に浸かるひとりの露天風呂/多田有花(正子添削)
この句の良さは、「短夜」にある。短夜という季語が 「ひとりの露天風呂」の時間を ただの孤独ではなく、 濃く、やわらかく、心を沈める場 として 立ち上げているところにある。 夜が短いからこそ、 そのひとときの温度が いっそう大切に感じられるのである。(髙橋正子)

6月16日(2句)
★青柿の落つる音して本を閉ず/土橋みよ
読書に夢中になっていて、ふと青柿が落ちる音に我に帰った。青柿の落ちる音で読書に区切りをつけ、次の家事にかかったのであろうか。文人的なしずかな時間が好もしい。(髙橋正子)

★伊勢海老を真中に据えて夏料理/多田有花
「真ん中に据え」で堂々とした伊勢海老が想像できる。それに合わせた夏料理の涼やかさが目を一段と引いている。(髙橋正子)

6月15日(2句)
★触れられる高さに伸びて蓮蕾/上島祥子
蓮は池の水面から葉がのび、茎がするすると伸び蕾が付く。そのころになると丈の高くなり、「触れられる高さ」になる。実際触れるにしろ、見るだけにしろ、緑の蓮の葉や蕾が身体の周りのある感覚は、夏の涼しさをよぶものだ。(髙橋正子)

★初茄子や風にめくるる献立帳/土橋みよ
おそらく家庭菜園で採れた初茄子であろう。台所には風が通り、献立表がめくられている。今日の料理は初茄子に決まりであろうが、どんな料理になるのか、はやも楽しみである。(髙橋正子)

6月14日(1句)
★縁側にできたて赤福の涼し/多田有花
「縁側」と言う外と内をつなぐ場所に置かれたできたての赤福は、あんをまぶしたへらの角もとがって、見た目にも涼しそうで。それが味にくわわることで、出来立てのおいしさが伝わる。(髙橋正子)

★百合の花全力こめて匂い立ち/廣田洋一
百合の花の強い匂いは、百合の花が全力で匂いを放っているように思える。これは若い人には感じられない、匂いの捉え方であろうが、すなおに感じたところを表現していて好感がもてる。(髙橋正子)

6月13日(2句)
  <伊勢内宮>
★六月の風に御幌(みとばり)ふわりと揺れ/多田有花
御幌は神様の居られる神域が直接見えないように幌が張られている。時に風が御幌をふわりと揺らす。その揺れに神様の気配が感じられると言ってもいいだろう。(髙橋正子)

★朝涼しスマホに草の名ひらきけり/土橋みよ
朝の散歩であろう。名前を知らない草があり、スマホで写真に撮って調べると名前がわか
る。「ひらきけり」が、草の名のわかる明らかさ、と画面の涼やかさを呼び起こしいて、言葉の使い方が上手である。(髙橋正子)

6月12日(1句)
★向日葵の咲きし分校廃れおり/小口泰與
子どもたちが植えた向日葵の種がこぼれて、廃校になった今も咲き続けている。向日葵のかがやかな生命力に対し、廃校となった校舎のさびしさが対比され、それぞれが際立って世の変遷を感じさせている。(髙橋正子)

6月11日(1句)
<伊勢内宮>
★くちなしの咲くや内宮神苑に/多田 有花
くちなしの花の香気が、内宮の閉じた神域に特別な清らかさをもたらしている。「咲くや」の切れはよい。(髙橋正子)

 

 

6月11日~6月20日

6月20日(3名)
小口泰與
利根川を背向に置きて麦の秋★★★
青蛙沼をそがひに跳びにけり★★★
梅雲や車の洗車ためらわず
「梅雲」は「梅雨雲」の間違いでしょうか。

多田 有花
<お木曳陸曳三句>
奉曳車太一を掲げ涼しかり★★★
陸曳や全力で曲がる夏の角★★★
北御門へ向かう仲夏の奉曳車★★★

廣田洋一
園児らの遊ぶ日向に竹落葉★★★
鮎釣りの人影並ぶ相模川★★★
捩花の捻じれの先の雨模様★★★

6月19日(3名)
小口泰與
大量の獲物運びし蟻の穴★★★
せめぎあう猫と小犬の夏の朝★★★
雨もよい燕忙しく飛びにけり★★★

土橋みよ
門涼し杖つく客の訪ね来て★★★★
厨の灯小鍋ひとつの水羊羹★★★
夏座敷ぬれ煎餅の紙ほどく★★★

多田 有花
<お木曳陸曳三句>
御用材曳く神領民夏の町★★★
六月の通りに木遣の響きけり★★★★
采振りて進む青葉の外宮まで★★★★

6月18日(2名)
多田 有花
<伊勢神宮外宮三句>
お木曳や仲夏の外宮参道へ★★★
素材はよいです。「仲夏の外宮参道へ」が説明になっています。お木曳の様子がほしいです。(髙橋正子)
注連飾りありし六月伊勢の町★★★★

風餐亭望楼に吹く夏の風★★★
よい句ですが、「風餐亭・望楼」と続くと句が重くなってきます。個々が軽やかになると★4つです。(髙橋正子)

廣田洋一
山道を登り咲きたる額の花★★★
句の景色はよいですが、平板になっているので、「昇り来て」と主体の動作を入れ動きを出しました。(髙橋正子)
山道を登り来て咲く額の花(正子添削)

腰越や鯵の叩きを注文す★★★
素材がよいです。「注文す」が散文寄り。(髙橋正子)

五月雨や木々の青さの深まりて★★★

6月17日(3名)
土橋みよ

常夏の一輪ひらき夕明かり★★★★
「夕明かり」は背景としてよいが、常套に落ちる危険性があるので、もう一段踏み込むと句のレベルが格段あがります。これは、句の伸びしろです。(髙橋正子)

揚羽蝶石に畳みし翅一重★★★
揚羽蝶の翅がぴたっと畳まれている感じは「翅一重」でわかりますが、実際の質感は「翅一重」ではとらえきれないものがあります。翅の厚み、翅の光り、翅の重さなど。それが少しの違和感として感じられるのが惜しいです。(髙橋正子)

昆布締めの夏の鮃の重さかな★★★

小口泰與
背なの子の指さす方に燕かな★★★
雲早し燕素早く飛びにけり★★★
せめてこの帽子に止まれ糸蜻蛉★★★

多田 有花
<伊勢神泉三句>
苺のせババロア光る銀の匙★★★
「光る」を直接言わないで、「苺のせババロア震う銀の匙」のようにする。「光る」は明快ですが、句が止まって余白がなくなります。どちらがいいかは、好みですが、詩としてみると、「震う」がよいです。(髙橋正子)

短夜に浸かる個室の露天風呂★★★
「個室」は説明的なので、「ひとり」にしてはどうでしょうか。情景をそのまま表出するのではなく、いったん心に入れて出すと違ってきます。(髙橋正子)

伊勢志摩名物並ぶ夏の朝餉★★★

6月16日(5名)
土橋みよ
日向ぼこ前肢を重ね猫眠る★★★
折れ枝の挿し木芽吹けり梅雨の雲★★★
「梅雨の雲」は挿し木が芽吹くと言う手もとの小さい世界から急に大きな雲の世界に飛びます。「梅雨曇」「雲低し」などとすれば、句に馴染みやすいと思います。句の世界を一つにまとめることが必要です。(髙橋正子)

青柿の落つる音して本を閉ず★★★★

上島祥子
俎に朝の音生むプチトマト
プチトマトが俎板に転がっているだけで、音が生まれるように読めます。「朝の音」が抽象的すぎます。(髙橋正子)

猫来るや空き家の庭の梅雨晴れ間★★★
材料はそろっているのに、句の中心がないのが、問題です。(髙橋正子)

梔子の一花毎に足を止め★★★
梔子が並んで咲いて、それを順番に見ているのでしょうか。梔子の香りや白さが滲まず、行動の報告になっています。(髙橋正子)

廣田洋一
木下闇水琴窟の響きおり★★★
「響きおり」が常套的になっているので、ここに作者の感しかたが欲しいところ。(髙橋正子)

バケツにて売られし鯵のこぼれおり★★★

卯の花や次々と散る朝かな★★★
卯の花の散る瞬間が見えると句が一段上がります。(髙橋正子)

小口泰與
すみやかに沼を横切る燕かな★★★
「すみやかに」は横切る燕の速さを言葉で説明してしまっているとことが問題です。(髙橋正子)

利根川の急く水激し夏の山★★★
「急く」「激し」の形態語が二つあり、句が散漫になっています。

燕の子反転するを覚えたり★★★
「覚えたり」は、俳句の言葉より日記の言葉です。(髙橋正子)

多田 有花
<伊勢神泉三句>
伊勢海老を真中に据えて夏料理★★★★
溶岩焼きトマトマリネの添えられて★★★
「添えられ」が説明的。(髙橋正子)
新じゃがと新玉葱の鍋にあり★★★
素材の列挙に終わっている。(髙橋正子)

6月15日(5名)
上島祥子

触れられる高さに伸びて蓮蕾★★★★

引き犬や日傘の中の朝歩き★★★
「日傘の中の朝歩き」は表現に無理があります。(髙橋正子)

夏燕空切る呼吸同じくし★★★
「呼吸同じくし」は、誰と誰の呼吸、あるいは、何と何の呼吸が同じなのか、わかりにくい。「空切る呼吸」は燕が空を切る間合いとも読めますが、その場合は、「呼吸」の言葉がやや不適切です。(髙橋正子)

土橋みよ
空に向くオクラの花や雲流る★★★
雨雫宿すオクラの芯紫★★★★
初茄子や風にめくるる献立帳★★★★

廣田洋一
木下闇地蔵の顔の仄白し★★★
鯵たたき酒を酌みつつ暮れにけり★★★
五月雨やビル群遠くけむりたる★★★

多田 有花
<おかげ横丁二句>
縁台に座してコロッケを食べる★★★
牛串にビールにプリン食べ歩く★★★
<伊勢神泉>
筍の入りたる蛤真丈かな★★★★

小口泰與
山の雨夏の大河の収まらず★★★★
木を切りて全身汗にまみれけり★★★
しなやかに反転せしや軒つばめ★★★

6月14日(3名)
多田 有花
<おかげ横丁三句>
薫風のおかげ横丁ひやかしぬ★★★
新茶あり伊勢茶老舗の店先に★★★
縁側にできたて赤福の涼し★★★★

小口泰與
夏の日を髪膚に浴びて渡渉せり★★★
すぺからくと利根川の鮎遡上せり★★★
葭切の明けの鋭声や曇り空★★★

廣田洋一
百合の花全力こめて匂い立ち★★★★
梅雨晴間川風わたる土手の道★★★
夏蝶や低く飛びゆく川の端★★★

6月13日(2名)
多田 有花
<伊勢内宮三句>
六月の風に御幌(みとばり)ふわりと揺れ★★★★
緑さす内宮やさしき神馬の目★★★
錦鯉ゆったり泳ぐ御池かな★★★

小口泰與
利根川の流れ荒きや夕立風★★★
すへからく夏の日強く射しにけり★★★
利根川を統ぶる水源緑雨かな★★★

土橋みよ
雨細し厨へ蛙の声の来る★★★★
柚子の葉やいずこより来し黒揚羽★★★
朝涼しスマホに草の名ひらきけり★★★★

6月12日(3名)
廣田洋一
先ず客に麦茶出したる応接間★★★
ミニトマト鈴なりに熟れプランター★★★
味噌付けて丸かじりせし胡瓜かな★★★
「応接間」「プランター」は日常に寄り過ぎ、「丸かじり」は説明になっており、句の凝縮が弱いです。(髙橋正子)

多田 有花
<伊勢内宮三句>
紫陽花の並べられたる飾り壇★★★
花菖蒲育てし人と歓談す★★★
夏台風御手洗場(みたらし)へは立ち入れず★★★
素材はよいですが、説明に寄り過ぎです。(髙橋正子)

小口泰與
向日葵の咲きし分校廃れおり★★★★
風薫る奇岩の山の鳥の声★★★
水槽へ増えし目高を分けしかな★★★

6月11日(2名)
多田 有花
<伊勢内宮三句>
六月や見上げて入りぬ伊勢鳥居★★★
宇治橋に夏台風の余波残る★★★★
くちなしの咲くや内宮神苑に★★★★

小口泰與
長き水尾引きて軽鴨進みけり★★★
山風に百合の揺れおり夕間暮れ★★★★
雀色どき冷酒を二合酌む★★★

 

自由な投句箱/6月1日~6月10日

※当季雑詠(夏)3句を〈コメント欄〉にご記入ください。
※投句は一日1回3句までといたします。
※登録のない俳号・ペンネームでの投句は削除させていただきます(例:唐辛子など)。
※★印について
「心が動いている」句を良い句として選び、★印を付けています。

(※多くの方にご覧いただき、心より感謝申し上げます。この「自由な投句箱」は花冠会員を対象としておりますので、どうぞご理解ください。)
花冠代表 髙橋正子