10月13日(2句)
★菊月の朝日を浴びる丘の家/多田有花
「菊月」は長月の子季語で。菊の香、花の清らかさ、葉の濃さなどの余韻を含んでいる。朝日はまず丘の家に当たるが、その朝日は、菊月の菊の花の余韻を含んで、静かな明るさで丘の家を包んでいる。菊月の季語が効いている。(髙橋正子)
★仏壇の十日の菊の水を替え/廣田洋一
「十日の菊」は、一般には重陽の節句に一日ずれて咲く菊をいうが、ここでは、重陽をすぎてもなお咲き続ける菊の命を詠んでいる。仏前の菊を大切に、水を替える行為を素直に詠んで、静かで、清々しい。(髙橋正子)
10月12日
該当句無し
10月11日(2句)
★秋雲や快速電車走り行く/小口泰與
「秋雲」は「快速電車走り行く」に合わせるなら、「あきぐも」と読ませたい。その方が、快速電車の速度にあうからである。ふわりと浮く秋雲の下を快速電車が走って行く、急行や特急ではなく、快速の速度が秋雲の下で心地良い。(髙橋正子)
★快晴や残る燕と目があいぬ/多田有花
もう燕は帰ってしまったかと思うと、十月になっても高い気温の日があると、まだ残っている燕がいる。快晴の青空に残る燕の姿が。はっきり目に入り、ふと目があった。一瞬、燕と心が通じ合えた感じがする。(髙橋正子)
コメント
高橋正子先生
10月11日の投句「秋雲や快速電車走り行く」を秀句にお取り上げいただき、その上正子先生には素晴らしい句評をいただき有難う御座います。大変うれしいです。今後ともよろしくご指導のほどお願い申し上げます
正子先生
「快晴や残る燕と目があいぬ」を
10月11日の秀句にお選びいただきありがとうございます。
ツバメはかなり前に去り、コシアカツバメも9月末ころには
去ったと思っていたのですが、まだ残っていたものがいました。
巣から顔を出していた一羽と視線があってしまいました。