NEW11月2日(月)

曇り午後雨

●夜、『グレーテルのかまど』でモリスのケーキを見る。ラムレーズン2種とレモン汁と皮がはいる。モリスの住んだレッド・ハウスの澄んだ空気も映っていた。トレリス、ウィロー・ボウ、ストロベリー・シーフ、アカンサスの柄。どれも少しも古びて見えない。むしろ、今このようなデザインを生み出せる人がいるだろうかと思う。モリスは植物を深く愛した人だった。

●今夜の「100分de名著」は『ブッダのことば』。続いて『歎異抄に出会う』。雨の晩秋、静かな夜更けだった。

●『RETURN』を最終的に見直す。巻頭詩「Return」に出てくる Raron について、Author’s Note を次の頁に添えた。注はそこだけである。

『RETURN』は『帰還』をもとにしながら、英語で再創造した詩集である。同じ根から異なる幹の伸びた、双生児のような二冊になった。『帰還』が生まれ、その半年後に『RETURN』が生まれた。

『RETURN』には献辞を書く必要を感じた。また、Prefaceも海外の読者を意識して、日本語版とはまったく異なるものを書いた。それは意図というより、文化の違いによって自然にそうした形になったと言っていい。自分の持つ二つの言語を使って、一つの根から二冊の詩集を書いたのであった。手持ちの言語は使うべき。

 

11月1日(日)

晴れ
青空のままに暮れゆき亥の子歌 正子

●妹からのメールで、今日は亥の子ですよ、と言ってきた。
亥の子が来たら、炬燵を出してよいと言っていたのは昔のはなしだが、私はおとといから一人用の炬燵を使っている。

故郷の亥の子は、石に綱をつけ、亥の子歌を歌いながら、上下にあげて土を搗くもの。搗いた後の土は少し窪む。終わったら、石の綱を前後にわけて束ね担いで次の家に行く。いくらかお祝儀をもらうのだが、亥の子を搗く側にまわったことがないので、搗くのは、男の子だけだったような記憶がある。松山や砥部では藁の束を子供が一人ずつ持って家をまわり、庭や玄関を叩く。こちらは、女の子も参加していた。帰ったあとは、藁屑が散っている。

●『RETURN』の校正がおわり、プリントした。新しいプリンターでは、冊子印刷機能がある。どんなものか試した。A5用紙に印刷したので、ポケット詩集になったが、よくできている。この印刷では、中綴じ用なので、中綴じ用に発地ぎすが要る。どこに売っているのか。今日は針と糸で縫った。それでもきちんと綴じることができた。余白が綺麗にとれている。市販の詩集に負けてない印象。