曇り午後雨
●夜、『グレーテルのかまど』でモリスのケーキを見る。ラムレーズン2種とレモン汁と皮がはいる。モリスの住んだレッド・ハウスの澄んだ空気も映っていた。トレリス、ウィロー・ボウ、ストロベリー・シーフ、アカンサスの柄。どれも少しも古びて見えない。むしろ、今このようなデザインを生み出せる人がいるだろうかと思う。モリスは植物を深く愛した人だった。
●今夜の「100分de名著」は『ブッダのことば』。続いて『歎異抄に出会う』。雨の晩秋、静かな夜更けだった。
●『RETURN』を最終的に見直す。巻頭詩「Return」に出てくる Raron について、Author’s Note を次の頁に添えた。注はそこだけである。
『RETURN』は『帰還』をもとにしながら、英語で再創造した詩集である。同じ根から異なる幹の伸びた、双生児のような二冊になった。『帰還』が生まれ、その半年後に『RETURN』が生まれた。
『RETURN』には献辞を書く必要を感じた。また、Prefaceも海外の読者を意識して、日本語版とはまったく異なるものを書いた。それは意図というより、文化の違いによって自然にそうした形になったと言っていい。自分の持つ二つの言語を使って、一つの根から二冊の詩集を書いたのであった。手持ちの言語は使うべき。