8月24日(土)

★朝風のとんぼを運び海へ去る  正子
秋は朝からやって来ます。その朝の風が連れてきたのは赤とんぼの群れでしょうか。風は山から吹いてきて、とんぼの群れを残していきました。 (多田有花)

○今日の俳句
秋茄子の不ぞろいなるも強靭に/多田有花
真夏の暑さが去り、朝夕が涼しくなってくると、茄子が生き生きとして美味しい実をつけるが、皮が傷んだようなのも、曲ったのも様々。「不ぞろいなるも強靭」なのである。(高橋正子)

○溝蕎麦

[溝蕎麦/横浜市港北区下田町・松の川緑道]

★溝蕎麦は水の際より咲き初めし/高浜年尾
★溝蕎麦や峡田乏しき水をひき/平松草太
★溝蕎麦の鳥の脚よりなほ繊き/永野孫柳
★溝蕎麦や足摺へ向く遍路みち/中平泰作
★溝蕎麦や遅れがちなる二人連/加藤知子
★溝そばの花園川の花盛り/飯田法子
★溝蕎麦の溝よりあふれ出て咲ける/江藤都月
★溝蕎麦を水をきらきら濡らし過ぐ/高橋正子

ミゾソバ(溝蕎麦、学名 Polygonum thunbergii または Persicaria thunbergii )は、タデ科タデ属 (Polygonum) またはイヌタデ属 (Persicaria) に分類される一年生草本植物である。東アジア(日本、朝鮮半島、中国)に分布する。日本では北海道・本州・四国・九州の小川沿いや沼沢地、湖岸などに分布する。 特に稲作地帯などでコンクリート護岸化されていない用水路脇など、水が豊かで栄養価が高めの場所に群生していることが多い。今でこそ護岸をコンクリートで固められてしまった場合が多いが、かつて日本各地で水田が見られた頃は、土盛りされていた溝や用水路、小川などの縁に普通に生えており、その見た目が蕎麦に似ていることが和名の由来になっている。水辺などで 30〜100cm ほどに生長し、根元で枝分かれして勢力を拡げ群生する。葉は互生し、形が牛の額にも見えることからウシノヒタイ(牛の額)と呼ばれることもある。花期は晩夏から秋にかけてで、茎の先端で枝分かれした先に、直径 4〜 7mm ほどで、根元が白く先端が薄紅色の多数の花を咲かせる。 なお、他のタデ科植物と同様に花弁に見えるものは萼である。

生活する花たち「白むくげ・萩・藤袴」(東京・向島百花園)


コメント

  1. 多田有花
    2013年8月20日 16:47

    お礼とコメント
    正子先生、
    「秋茄子の不ぞろいなるも強靭に」を今日の俳句にお取り上げいただきありがとうございます。
    お盆に叔父宅でもらった秋茄子でした。

    ★朝風のとんぼを運び海へ去る  正子
    秋は朝からやって来ます。その朝の風が連れてきたのは赤とんぼの群れでしょうか。
    風は山から吹いてきて、とんぼの群れを残していきました。