俳句メモ12月~1月/1月16日(土)

道端に出でて花梨を売る男
十ほどの蜜柑の色のあたたかし
戻り来て胃の腑に落とす冬の水
千両の実が無造作に倒るるよ
葉牡丹の小さきものを寄せ植えに
スーパーの一画占めて餅売らる
ラ・フランス雲を掴むごとき味
牡蠣殻を爆ぜるに任せ牡蠣を焼く
寒風の街を行く身を透け通り
つかみどころなきを食べたりラ・フランス
夕さみしポインセチアに灯がともり
水仙の花をゆすれる沖の風
切山椒買うや菓子型古りし店
白菜・大根売らるる中の水仙花
レモンの香潮の香混じり牡蠣を食ぶ
紅葉山夜は黒々と魔を住ます
一束が一握りなり水仙花
鎌倉に切山椒を買うて来る
切山椒のみを土産に初詣
切山椒買うに店屋のしまいかけ
切山椒土産に下げて夕電車
太陽があってひた啼く冬の鵙
純白の家鴨見ている冬河原
家鴨遊ぶ冬川そこに来て淀む
枯葦のかげに家鴨の二羽遊び
冬川の淀みあおあお家鴨居て
白菜の積まるる中の水仙花
里神楽大蛇(おろち)出しに子は眠し
追羽根に似て数え日の羽根和三
夜の凍てて抹茶の泡をふくっくらと
水仙の花鳴るまでの沖の風
蒼きまで冬至の夜空澄みてきし
冬至の夜空金三日月を掲げあり
凍空に星ひとつ連れ金三日月
黒豆を煮る香を背なに賀状書く
仕舞い湯のゆずの二つを持ちあがり
クリスマスイブの苺の赤つよし
新聞紙に白菜包みその形
もの燃やす煙も火も澄む年の暮
かりんの実ほとんど採られ年の暮
葉牡丹の白に初雪くればよき
藪柑子描かれしはがきをもらいける
龍の玉つくばむ少女の目に映る
戸に付けし飾りに鶴を舞わしむ
冬三日月もう入りかけし街の空
皸の指を組みてはものを書く
牡蠣うましことに宮島湾のもの
くちなしの実も丸餅も荷となれる
水仙と松が荷となり届けられ
水仙の葉くずを年の瀬のごみに
活けようとすれば千両の実がこぼれ
はぐくまれ蕾ふくらむヒアシンス
松の枝に沿わせ水仙すっくと活け
水仙の香がうっすらと朝の玄関
大晦日の月を見上げつつ帰る
大晦日の月のくまなき明るさに
ヒアシンスしんと冷えたる玄関に
千両の実があかあかとわが街に 正子
元旦の空へ欅が芽を張れる
雲遠し全く蒼き二日の空
水仙の花さ揺るるを持ち運ぶ
追悼宮本和美さん
新年の月に発ちゆくさびしさよ
どこまでも眩しい一月の太陽
雪の降る気配が周囲にあり働く
早稲田大学
学生喫茶ジャズと会話と暖房と
銀杏冬木学舎に馴染み押し並ぶ
プラタナス寒の朝日に透けみどり
早稲田大学演劇博物館
銀杏冬芽上舞台より眺めけり
枝打ちの銀杏冬芽の地に弾み

1月15日(金)

俳句

晴れ
○ブログ句会1月前半の入賞発表
○4月はじめに松山行きの件で、洋子さんと美知子さんに電話。柳原さんの息子さんの柳原悠二郎さんは、正岡子規(ジェームス三木脚本)で、虚子の役に抜擢されたそうだ。わらび座で練習中のとのころ。

○川柳作家鳥海ゆいさんの句集『寂しさ指数』(砂子屋書房/2000円)を送られる。1月20日発行とあるので、発行なったばかり。鳥海ゆいさんは1947年生まれ。

○3週間ぶりにコープに注文。お正月用に買ったものがようやく片が付いた。

1月14日(木)

俳句

晴れ
今朝はー1度。冷え込むが、風が無く、それほどの寒さではなかった。

○新年吟行句会。早稲田界隈。
早稲田大学の演劇博物館、会津八一記念博物館。早稲田大学構内散策。

○リーガロイヤルホテルで、インターネット俳句コンテスト協会新年交流会。
来賓4名を迎えて、花冠のメンバー5名と、計9名。

○新年交流会後、高田馬場から東西線で大岡山で下車。加代子さんの案内で東工大の新会館3階にある、「ロイヤルブルー精養軒」で花冠のメンバー5人で句会、喫茶。

http://blog.goo.ne.jp/kakan115/

1月12日(火)

俳句
雪の降る気配が周囲にあり働く

曇り
○底冷えのする雪の降りそうな天気。この冬一番の冷え込みらしい。

○宮本和美さんの奥様から電話で、一昨日お送りした弔句と線香のお礼を言ってこられた。みなさんの心のこもった追悼句に大変感銘を受けられた様子。真心の通じるご立派な奥様の電話でした。書の上手なご親戚のかたに皆さんの追悼句を揮毫してもらって、49日の法要に、橘賞の扇子(正月の花となりたる松の勢い/信之)と部屋飾るとのこと。

○柳原美知子さんに「春寒し木を打ち人を呼び出せり/正子」の句について電話。この句の木は、禅寺などにある巡照板のこと。魚板ではなくて、四角な板。木槌で叩かれて、真ん中あたりがくぼんでいる。京都の法然院での句。禅寺ではないが、このようなものがあった。8年ほど前の句。

1月11日(月)

俳句

晴れ
○成人の日。
成人式に騒ぐという事態があちこちで起きている。一喝する市長もおられる。

○佃康水さんから2月号9冊注文を受けていたが、送るのを忘れていたので、昨日送った。

○藤田裕子さんから俳句界年間購読の申し込み。1月号を明日送る。

1月10日(日)

俳句

晴れ
○午前中花冠3月号の作品7句の選。

○ブログ句会、昨日投句分の選。

○午後、宮本和美さんの追悼句32名分をまとめ、印刷して、奥様宛にご霊前の線香に添えて送る。線香は昨日句美子が買って来てくれた。

1月9日(土)

俳句
どこまでも眩しい一月の太陽

晴れ
○昼間はいいお天気。ヒアシンスの蕾が膨らんで、色が見え始める。ヒアシンスというと、その香りもいいが、東大の建築科にいた詩人の立原道造の設計に、「ヒアシンスハウス」というのを思い出す。まぼろしの設計書のようだが、小さな部屋に、ベッドがあり、好きなときに詩作し、疲れるとベッドに寝ころがれるような家らしい。

○新年吟行句会の昼食は、インターネット俳句コンテスト協会の交流会とするので、第18回インターネット俳句コンテストの審査員諸先生にメールでご案内。

○小口さんから、鬼平糖ことかりんとうが一箱宅急便で届く。中に手紙があり、ブログ句会の年間賞第2席のお礼と、かりんとうは、新年オフ句会にみなさんで召し上がってください、とある。一箱といってもお菓子の卸問屋さんの一箱なので、楽しくなるくらいどっさり。お楽しみに。

○新年吟行句会は、早稲田大学にある会津八一記念博物館の見学など、句会は、関口芭蕉庵で。関口芭蕉庵の横の胸突き坂を上ると、目白台に出る。そこに、細川家の文庫がある。細川元首相は、政界を引退後、趣味に世界で過ごされているようだが、一度、松山三越で作陶と書展があり、たまたま立ち寄ると、元首相が作品集にサインを入れておられた。一冊買い、会場出口でサインをいただいた。大ぶりの茶碗が多かったように思う。書は、仮名がお得意かな、とも思った。その作品集は、引越しのとき手放したので、今はない。

1月6日(水)

俳句

晴れ
○信之先生早稲田まで外出。旧友の元フジテレビの尾崎さんと会う。梅の絵の俳画に俳句を書いたものと、花冠1月号を持参。

○あすは七草。買えば揃う七草だが、買うべきか、足らずとも自分で揃えるべきか。

○今日のブログ句会、5日の句の入賞は女性ばかりになった。