晴れ
花を待つふと亡き夫が思い出で 正子
浅き春電柱に予測線一本 正子
春灯の翳りの下にミシン踏む 正子
●3月月例ネット句会
入賞発表は、深夜になったが、発表した。
https://suien.ne.jp/getsureikukai
投句
抱きあげしみどり児全身いちごの香 正子
白梅の影そのままに白壁に 正子
白壁に、花の咲いた白梅の木の影が映っています。白い花びらも黒々とした枝や幹も、白壁には影として現れます。白梅そのものを見た時は、わからなかった何かが、白壁に「そのままに」映った影から、見て取れるかもしれません。(川名ますみ)
春満月風の冷たさなおもあり
夜桜の美しさ、満月の見事さに見惚れることはあっても、すっと吹き抜ける風に冷たさを感じはするが見逃してしまう感覚である。「なおもあり」の言葉が見逃してしまった意識を引き戻してくれ、まだ早い春を十分に堪能させてくれる。(吉田 晃)
15.みどり児を抱けば全身いちごの香
■3月月例ネット句会清記■
2026年3月8日
39句(13名)
01.沢蟹が水にふわふわ逃げる春
02.春の雨渇水ダムの底水に
03.瀬戸をゆく船の汽笛も春霞
04.園児らに声かけるごとクロッカス
05.洗濯物急ぎ取り込む春の塵
06.式終えし子らの笑顔や東風の中
07.初宮の赤子抱きものの芽の杜に
08.三月の命名の書の伸びやかに
09.下萌えの岸へさざなみ堰の水
10.春の朝伝い歩きに起こされぬ
11.春日差す立たんと幾たび吾子の足
12.淡雪や指さす先の空の白
13.白梅の影そのままに白壁に
14.春満月風の冷たさなおもあり
15.みどり児を抱けば全身いちごの香
16.ひととぜの再会ありてのどかなり
17.笹鳴きの声の沈みて入日かな
18.手あぶりの火鉢あかあか一人酒
19.庭中の雪解雫の音へ出る
20.六地蔵の前掛け吹き上ぐ春一番
21.川波のひかりへ枝垂れ初桜
22.咲き遅る父の育てし和水仙
23.不揃いの切干煮ゆる夕餉かな
24.春月や島遠くなる船一艘
25.雛道具するりとよけて猫のぼる
26.春の雨仏語の単語帳つづる
27.友乗せし飛行機ゆるり春月夜
28.緋桜に声置く鳥の影速し
29.休田の菜の花畑に黄の満ちて
30.水門に銀の波生み春の川
31.啓蟄や公園ひかり子ら遊ぶ
32.春風や倒木柔く崩れをり
33.春嵐そばをカラスの低く飛ぶ
34.いぬふぐり思い出すのは幼き日
35.白つばき紅の気配を残しつつ
36.石灯籠前に小さき春黄金花
37.春寒し泊まりの友と語らう夜
38.朝食に添える八朔瑞々し
39.ふと見れば陽ざしの先に新芽あり
※互選をはじめてください。5句選をし、その中の一句にコメントをお書きください。