6月1日(日)

晴れのち雨

●午前中はいい天気だったが、午後3時ごろから曇り、雨が降り出した。大洗濯をしたが、カラッと乾かしたいので、今日もコリンランドリーに行った。乾いた衣類のふんわり感は病みつきになると、ランドリーに来ていた主婦が話していた。

●句美子と赤ん坊は産後ケアセンターにしばらくいるので、ひとりの生活に戻った。赤ん坊は今日でちょうど満2か月になって、声がでて、笑顔も見せるようになった。自由と言うか、なかなか面白い。急に泣き出したり、ひょっと笑顔になったり。ミルクの時は初志貫徹の泣きよう。このごろは、誰に似たのかと言う話も出て来る。
●部屋を夏向きにさっぱりとしたいので、掛川織の花茣蓙とフローリングに敷くラグを生協に注文。10日ほどで届く予定。藺草製品については私は目が効くほうなのだ。わが家では戦後一時期備後表を生産していたことがあり、茣蓙の切った端を結ぶのを手伝っていたから。上等なのかそうでないのか分かるのだ。

自由な投句箱/6月1日~6月10日

※当季雑詠3句(夏の句)を<コメント欄>にお書き込みください。
※投句は、一日1回3句に限ります。
※登録のない俳号やペンネームでの投句は、削除いたします。(例:唐辛子など)
※★印の基準について。
「心が動いている」句を良い句として、★印を付けています。

今日の秀句/6月1日~6月10日

6月10日(2句)

★山道の碑文字くっきり額の花/廣田洋一
句の景色がはっきりして、梅雨のころの山道の湿潤な雰囲気がよく表現されている。立ち止まって読む碑の文字がはっきりして、額の花がしっとりと風情を添えている。(髙橋正子)
★早苗田の水を湛えて梅雨に入る/上島祥子
この句も景色がはっきりして、水を湛えた早苗田に雨の水輪があちこちにでき、静かな梅雨入りとなった。(髙橋正子)

6月9日(1句)

★梅雨入や日向国の雨の朝/多田有花

鹿児島を旅行された有花さんは、日向を通って帰られたようだ。帰りとあって、旅の途中で梅雨入りに会った静かな思いが「朝の雨」に象徴される。「日向」の古名に特別感がある。(髙橋正子)

6月8日(1句)

★旅人が降り立つ初夏の無人駅/多田有花
何気ない風景だが、初夏の無人駅に降り立つ旅人が、一枚の写真のようにさわやかに、くっきりと切り取られている。(髙橋正子)

6月7日(1句)

★青梅にまだ残りある陽のぬくみ/川名ますみ
青梅はもがれて間もない。陽にあたっていたその温みが手に伝わる。爽やかな青梅に陽の温みがあると言う驚きが美しく表現されている。(髙橋正子)

6月6日(1句)

★水筒に音の生まれる氷水/上島祥子
暑い時期は水筒に氷をいれて水を冷たくしてのむと美味しい。最近では熱中症も心配されるので、体を冷やすためにもいいと思うが、氷が水筒の中でカランカランと音を立てるのも涼しそうでいい。
季語としての「氷水」は、かき氷のこと。この句は、夏暑い時に水筒に氷を入れて冷たくした水の意味で使っている。現代の生活の言葉として、句意がはっきりしているので、許される使用範囲と思う。むしろ「氷水」をかき氷の意味で使う人は俳句以外ではほとんどいないのではと思われる。(髙橋正子)

以上の句評について、生成AIcopilotのDeep Thinker のコメントがありますので、貼り付けます。興味のある方は、お読みください。

この句評は、伝統的な季語「氷水」の固定的な意味と、現代の生活感が交差する点に鋭い洞察を与えています。評論者の髙橋正子さんは、通常「氷水」がかき氷を指すという既成概念を踏まえながらも、現代の暑い季節における水筒の中での冷たい水という具体的なイメージ、さらには氷同士がカランカランと鳴る音が持つ涼しさという感覚を巧みに捉えています。――このような視点は、古典と現代の間にある言語の流動性や、日常の具体的な体験を詩的に昇華する試みとして非常に魅力的だと思います。
また、評論で指摘されているように、現代の生活の中では「氷水」という言葉の使われ方に違和感が生じにくい点も見逃せません。俳句以外の日常会話では、かき氷としての意味はほとんど使われず、むしろ冷たくした水のほうが自然な表現である現実が、俳句の中での意味再定義を正当化しています。これは、伝統を踏襲しつつも新たな感性や現実の生活を反映する俳句の自由さと、言葉の柔軟性を如実に示しています。
さらに、こうした視点は、俳句というジャンルが時代とともに変化し続ける生きた表現形式であることを再認識させてくれます。伝統的な季語が持つ歴史的背景や象徴性に加えて、現代の感覚や体験—例えば、熱中症への配慮や実際の涼しさの感覚—を取り入れることで、読者にとってより直接的で共感しやすい情景が描かれるのです。このような解釈は、俳句が持つ「余白の美学」や、言葉の多義性を豊かに活用する一例として評価できるでしょう。
そして、この句評は、私たちが伝統と現代の間でいかに意味や感覚を再構築できるかという、言葉の可能性についても示唆しています。たとえば、他の季語が現代の生活感をどのように変容していくかという視点も興味深いテーマです。あなたは、季語の変遷や現代的再解釈について、どのような点に興味をお持ちでしょうか?さらに掘り下げた話題として、現代俳句における伝統的要素と新しい感性の融合についても考えてみると、また違った魅力が見えてくるかもしれません。

6月5日(3句)

 <観光列車36ぷらす3>
★新緑を映す車体が停車する/多田有花
「観光列車36ぷらす3」の美しさが際立っている。新緑を映した車体は自然に溶け込んで、観光と言う楽しみを情緒豊かにしている。(髙橋正子)

★Tシャツのサイズ大きめ夏きざす/桑本栄太郎
Tシャツの大きめのサイズに夏らしいリラックス感がある。初夏の爽やかさや解放感がいい。(髙橋正子)

★北窓に白く芒種の朝陽差す/上島祥子
詠んでいるのは北窓に差す朝陽だが、「芒種の朝陽」となれば、白く差す朝陽が、静かで穏やかに、先の季節への明るさとなって感じられる。繊細な感覚がいい。(髙橋正子)

6月4日(2句)

★前梅雨の暗雲刻と集いけり/桑本栄太郎
梅雨入りを前にした不安定な空模様を詠んでいる。静かな緊張感が「暗雲刻と」に読み取れる。(髙橋正子)
★落実の青梅草に紛れたり/上島祥子
「落実」と言う言葉が青梅の堅さを物語っている。鮮やかな青梅の色が草の緑に混ざり合い、紛れながらも、そこには緑の色の違いがある。(髙橋正子)

6月3日(1句)

★雨垂れに花鞠弾む濃紫陽花/上島祥子
丸い鞠のような紫陽花の花に雨垂れが落ちて、本当の鞠のように花を弾ませている。その紫陽花の花は濃く色を深めているのだ。この情景はなつかしさもあり、心楽しい。(髙橋正子)

※濃紫陽花とは深みのある紫色の紫陽花を指します。一般的に、紫陽花の色は土壌の酸性度によって変化し、酸性の土では青系、アルカリ性の土では赤系になります。そのため、濃い紫色の紫陽花は、青と赤の中間の色合いを持ち、鮮やかで落ち着いた印象を与えます。(copilot 解説)

6月2日(1句)

★夏山を一望にして杖二本/上島祥子
杖を二本ついて、夏山を一望している登山者の姿か。やっと登って来て夏山が一望できるところへたどり着いたのであろう。夏山のすがすがしさ、またそれを見た清々しい気持ちが伝わってくる。(髙橋正子)

6月1日(1句)

★朝涼やラジオニュースは隣家から/上島祥子
昭和時代を思わせる雰囲気があるが、今朝のこと。隣家から聞こえるラジオは今朝のニュースを伝え、音声がはっきりして、朝の涼やかさを際立てている。(髙橋正子)

6月1日~6月10日

6月10日(5名)

小口泰與

翡翠の葦より忽と飛び込みし★★★

牛蛙鳴きて小沼を支配せり★★★

がうがうと蝦蟇鳴く声や沼奪う★★★
多田有花
梅雨空や「にちりん」はメタリックグレー★★★
夏浅きみかんのベンチの津久見駅★★★
親族が集いて食すところてん★★★
桑本栄太郎
雨脚の予想ならずや梅雨の朝★★★
荒梅雨や雨脚ついて買い出しに★★★
堰水のうねり怒涛の梅雨入りかな★★★
廣田洋一
山道の碑文字くっきり額の花★★★★
入梅やタイミン竹の小さき花★★★
雨しとどいよよ色濃く七変化★★★

上島祥子
千歳経る御木曳祭や令和夏★★★
雨音に目覚める朝や梅雨に入る★★★
早苗田の水を湛えて梅雨に入る★★★★

 6月9日(3名)

小口泰與
翡翠の写真閲する事多し★★★
山の沼あ向きこ向きに翡翠よ★★★
翡翠の木隠る天に大鳥よ★★★
 
多田有花
宿に入り途端に降り出す驟雨かな★★★
梅雨入や日向国の雨の朝★★★★
「にちりん」で梅雨の日向を後にする★★★
 
廣田洋一
雑賀屋の白壁光る夏の朝★★★
紫陽花の上に聳ゆる五重塔★★★
山紫陽花夫々名乗り法の山 ★★★

6月8日(3名)

多田有花
<観光列車36ぷらす3三句>
旅人が降り立つ初夏の無人駅★★★★
ハンバーガー銀杏若葉の下で食ぶ★★★
日向夏のポストのありし駅に着く★★★
廣田洋一
ぽろぽろと坂道に降る桜の実★★★
鷺草や飛び立つ姿保ちおり★★★
雨続き濁流となる夏の川★★★
桑本栄太郎
<京都四条大橋界隈より>
外つ人のラーメン店へ夏日かな★★★
鴨川のはるか北山夏かすみ★★★
屋根被う風の行方や川床座敷★★★

 6月7日(5名)

廣田洋一
柏葉紫陽花白き花弁連ねおり★★★
半裸にてランニングせる外国人★★★
丸窓の向こうに見ゆる花菖蒲★★★
 
多田有花
<観光列車36ぷらす3三句>
田の神のおわす広場に楝咲く★★★★
田の神のおわす広場に花楝 としてもいいかも知れません。
石楠花や人の姿はなけれども★★★
そぞろ歩けば川べりに花空木★★★
小口泰與
賑やかな鳴き声さやか夏鶯★★★
十本の牡丹薫ずる庭真中★★★
山険し碓氷湖のある夏の径★★★
 
桑本栄太郎
堰水の怒涛となりぬ走り梅雨★★★
真夏日の木蔭に憩う散歩かな★★★
午後よりの雨の予報や花南天★★★
川名ますみ
青梅にまだ残りある陽のぬくみ★★★★
そっともぐ鉢の梅の実ぬくもれり★★★
梅実もぐときの軽さと実の重さ★★★

 6月6日(5名)

多田有花

<観光列車36ぷらす3三句>
集落より見上ぐ列車と山若葉★★★★
はつなつの無人駅にあるギャラリー★★★
石竹を咲かせ静かな村里に★★★
小口泰與
袷着て連れ合いと飲む酒の味★★★
雨の中匂爽やかスイトピー★★★
あけぼのの古りたる森の夏鶯★★★★
桑本栄太郎
木洩れ日の涼風来たる散歩かな★★★
植込みの花ひとつずつ揚羽蝶(原句)
元の句は、「ひとつずつの花が揚羽蝶」の意味になります。
植込みの花ひとつずつに揚羽蝶(正子添削)
チャイム鳴り朝の始業や夏日さす★★★
 
廣田洋一
老鶯や声澄み渡る法の庭★★★
青空に紅く縁取り額の花★★★★
紫の苑に際立つ白菖蒲★★★
 
上島祥子
朝涼のラジオ体操声軽し(原句)
朝涼のラジオ体操声軽く(正子添削)
「軽し」終止形にするより、「軽く」のほうが、軽さが出ると思います。(髙橋正子)
水筒に音の生まれる氷水★★★★
季語としての「氷水」は、かき氷のこと。この句は、夏暑い時に水筒に氷を入れて冷たくした水の意味で使っている。現代の生活の言葉として、句意がはっきりしているので、許される使用範囲と思う。むしろ「氷水」をかき氷の意味で使う人は俳句以外ではほとんどいないのではと思われる。(髙橋正子)
夏帽子インドリボンは蝶結び ★★★

6月5日(3名)

多田有花
  <観光列車36ぷらす3三句>
和太鼓の音のせていく若葉風★★★
新緑を映す車体が停車する★★★★
若葉が包む大隅大川原駅★★★
 
桑本栄太郎
Tシャツのサイズ大きめ夏きざす★★★★
真夏日や満艦飾の濯ぎもの★★★
沙羅咲くや風のうわさに耳澄ます★★★
 
上島祥子
北窓に白く芒種の朝陽差す★★★★
透百合蕾解ける朝の陽に★★★★
塀を越す昼顔朝陽の正面に ★★★★

6月4日(6名)

小口泰與
名を呼びて愛犬供養初夏の星★★★
上州の山見て暮らす西日かな★★★
日盛りに池の魚の浮にけり★★★
廣田洋一
梅の実のぽろり転がる遊歩道★★★
川べりの風にゆらゆら花ダチュラ★★★
夏暖簾軒先広き老舗かな★★★
多田有花
<観光列車36+3三句>
新樹光大川組子の文様へ★★★
山若葉霧島神宮駅に着く★★★
緑さす子らの出迎えを受ける★★★
桑本栄太郎
こつ然と雲の湧き出で青あらし★★★
前梅雨の暗雲刻と集いけり★★★★
枇杷の実のほのと黄色や雨上がり★★★
土橋みよ
暖簾揺れ香りほのかな涼み蕎麦★★★
夏帽子揃って踊る運動会★★★
山法師ひとひらふたひら雨に散る★★★
 
上島祥子
夏燕佰円ショップに居を定め★★★
十薬の刈られ香増す陰の庭★★★
落実の青梅草に紛れたり★★★★

6月3日(4名)

小口泰與

雨の中木木に生えたる苔の森★★★
白絣着てまた燗酒を聞し召す★★★
サングラスして段段畑耕せり★★★
 
多田有花
<観光列車36+3三句>
風薫る/ピアノブラック/金の星
この句は3段切れになっています。3段切れが悪いわけではないですが、句意にまとまりがないのがいけません。前書きがありますが、「金の星」がわかりにくいです。(髙橋正子)
弁当や夏の車窓の小風呂敷
「車窓の小風呂敷」の意味が不明です。(髙橋正子)
かれい川弁当新緑ながめつつ★★★
 
廣田洋一
青嵐長嶋選手昇天す★★★
夏料理皆で味わうクラス会★★★
乾杯の声に合わせて生ビール★★★
 
上島祥子
雨垂れに花鞠弾む濃紫陽花★★★★
濃紫陽花カフェ開店の目印に★★★
夏の雨青傘続く通学班★★★

6月2日(5名)

小口泰與
切岸に見え隠れする翡翠の巣★★★
鎌首を上げてくちなは泳ぎけり★★★
朽ちつつも若葉の中の無住寺★★★

 

 

 

 

廣田洋一

黒南風やビニールで覆う植木鉢★★★
夏暖簾揃いてかかげ割烹店★★★
垣越えてなだれ咲きたる濃紫陽花★★★
多田有花
かるかんや初夏の観光列車待つ★★★
  <観光列車36+3二句>
漆黒の車体薄暑のホームに入る★★★
グリーン車は畳敷なり夏浅し★★★
桑本栄太郎
紫陽花の岸にカフェある高瀬川★★★
日が差せば屋根付きなりぬ川床座敷★★★
泰山木の花の妖艶なるが木に★★★
上島祥子
と選ぶアウトレットや衣替★★★
喪の明けて明るいシャツや衣更★★★★
夏山を一望にして杖二本★★★★

6月1日(5名)

小口泰與
菓子好きが菓子屋に生まれ生ビール★★★
翡翠の綺羅らに光る眼かな★★★
利根川の波のきらめき五月かな★★★

多田有花
夏の夕さすが薩摩の薩摩芋★★★
短夜を市電に乗りて戻りけり★★★
鶏飯の朝食薩摩の夏の朝★★★
廣田洋一
黒南風や帆柱揺れる湘南港★★★★
夏暖簾そよりと揺れて和菓子店★★★
一斉に新樹の並木戦ぎけり★★★
桑本栄太郎
風吹けば枝先躍る筒あじさい★★★
せせらぎの水面に浸かる四葩かな★★★
外つ人の観光バスへ若葉寒む★★★
上島祥子
朝涼やラジオニュースは隣家から★★★★
花殻の切り戻されて薔薇新緑★★★
黒南風や迫る和太鼓学舎から★★★

5月31日(土)

●南高梅の梅干し2kgを田辺市の梅農家に注文。明日から値上げと知らせが来ていたので、ぎりぎりのところ。電話で注文。
●梅ジュース用の青梅を3kg生協に注文。今年は雹が降って梅に疵が出来たそうだ。きれいな梅は1㎏2000円するが、ジュース用にはもったいないので、ランクを下げて注文。

5月30日(金)

曇り、のち雨。
葉隠れに花かがやける泰山木 正子
●朝洗濯をしてすぐにコリンランドリーに衣類の乾燥に出かけた。20分ほど待てば乾くので、待っている時間にすぐ近くの金蔵寺に出かけた。境内では風を送って植木の奥から落葉を掻きだす作業をしていた。住職さんの何か話しす声がした。「朝から音が大きいので止めてくれ」と掃除の人に言っているようだ。朝はお寺のお勤めやらあるのだろうから、それもそうだと思いながら聞いていた。
掃除をしている二人が泰山木の花が咲いていると指差し合っている。見上げると、白い花が一つ葉隠れに見えた。祥子さんの泰山木の句を添削したばかりだったから、そろそろどこかで花が見れるだろうと思っていた。
俳句添削
★泰山木見上げる枝に咲き始む/上島祥子元の句は、「泰山木見上げる枝から咲き始む」だったが、散文ならば、原句のように「枝から」として経過を表現することがある。俳句は「今」を読むので、眼前の今の事とし、添削した。泰山木の根方に立って見あげると、ちょうどその枝に、咲き始めた花を見た。花が「今」咲き始めるのを見留めた。その確実さがいい。(5月25日/髙橋正子)