●自由な投句箱/9月20日~30日●


■□デイリー句会は、お休みですが、今まで通りの投句は、許されます。選者の選句・コメントは、不規則となります。

※当季雑詠3句(秋の句)を<コメント欄>にお書き込みください。
※投句は、一日1回3句に限ります。
※好きな句の選とコメントを<コメント欄>にお書き込みください。
※お礼などの伝言も<コメント欄>にお書きください。
※登録のない俳号やペンネームでの投句は、削除いたします。(例:唐辛子など)
主宰:高橋正子・管理:高橋信之

◆俳句添削教室◆
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◆俳句日記/高橋正子◆
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■お休みのお知らせ■


■□デイリー句会は、9月20日から今年いっぱいをお休みと致します。ご了解ください。
■□お休み中の投句は、<自由な投句箱>に、今まで通りに、毎日できますので、ご利用ください。
高橋正子(主宰)・高橋信之(管理)

今日の秀句/9月20日~30日

[9月30日]

★月光の夜のコーラスに妻出かけ/河野啓一
月の光に照らされた夜妻はコーラスに出かけた。妻たちのコーラスの澄んだ歌声を月夜に思い重ねて、作者もまた、月光の夜をひとり楽しんでいる。(高橋正子)
 
★乗る船の真向こう大き今日の月/佃 康水
乗船する船の真向こうに大きな月が昇った。海に昇る月であろうが、大きな今宵の月に純粋に感嘆する作者
が思えて、感嘆を分けてもらった。(高橋正子)

[9月29日]

★笊にとり濯ぐ零余子やおとこ飯/桑本栄太郎
笊にとり集めた零余子は零余子飯となる。ざっと洗って炊かれた素朴な零余子飯は、たしかに「おとこ飯」と言えよう。(高橋正子)

[9月28日]

※該当句無し

[9月27日]

★車椅子今宵門辺の良夜かな/河野啓一
「門辺の良夜」がいい。車椅子で門辺まで月を見に出ると、明るい大きな月が昇ったところ。車椅子ながらも門辺の良夜を楽しんだ。(高橋正子)

[9月26日]

★秋晴れの空を仰いで父想う/迫田和代
秋晴れの澄み渡った空の偽りのない力強さ、大きさが父を思わせたのだろう。娘にとっての父の在り様は秋晴れの空のようなものだ。(高橋正子)

★産着干す新居の庭へ小鳥来る/佃 康水
「新居の庭」、「産着干す」、「小鳥来る」と幸せなものが重なった。幸せな小さな家庭がさらりと詠まれて好感が持てる。(高橋正子)

[9月25日]

★秋冷や嫗達者と文来る/河野啓一
秋も本格的になる。きりっと引き締まる気持ちになる秋冷のころだが、風邪も引きやすくなる。嫗が達者であると便りが来て、めでたい。(高橋正子)

[9月24日]

★秋分やバスに供花持つ家族連れ/高橋秀之
秋分の日のバスに乗ると供花を持つ家族連れに出会った。家族揃って墓参りをする人の温かさが「供花」を通して伝わる。(高橋正子)

[9月23日]

★あたたかな色して畔の曼珠沙華/河野啓一
畔の曼珠沙華を「あたたかな色」と見る、穏やかな心優しさがいい。(高橋正子)

★澄む秋の空より蝶の舞い降りる/多田有花
空も澄むなら、それ以上に澄んだ色の蝶が舞い降りた感動。(高橋正子)

[9月22日]

<奥祖谷かずら橋>
★秋嶺を下りかずら橋を渡る/多田有花
事実を飾らずに散文的に表現した句だ。秋嶺も、かずら橋も奥祖谷そのもの。(高橋正子)

[9月21日]

★真直ぐな魁夷の「道」や天高し/小口泰與
魁夷は、東山魁夷。魁夷が描いた「道」は真直ぐで天高しである。(高橋正子)

★参道に群れてほぐれて蜻蛉飛ぶ/河野啓一
お参りの道すがら、蜻蛉が群れたり、またほぐれたりして飛ぶ。寺社へのお参りが楽しくなる。(高橋正子)

[9月20日]
※該当作なし

9月20日〜30日


9月30日(4名)

●小口泰與
前山へ昇る朝日や露の玉★★★
新そばや碓氷峠の空深し★★★★
止めどなくピーナツ食むや三国志★★★

●河野啓一
いわし雲朝空埋めて耀ける★★★
月光の夜のコーラスに妻出かけ★★★★
月の光に照らされた夜妻はコーラスに出かけた。妻たちのコーラスの澄んだ歌声を月夜に思い重ねて、作者もまた、月光の夜をひとり楽しんでいる。(高橋正子)

居待月窓のひかりのやわらかき★★★

●佃 康水
土手草と共に刈られし曼珠沙華★★★
青空へ粒ふくよかな銀杏の実★★★
 
乗る船の真向こう大き今日の月★★★★
乗船する船の真向こうに大きな月が昇った。海に昇る月であろうが、大きな今宵の月に純粋に感嘆する作者
が思えて、感嘆を分けてもらった。(高橋正子)

●桑本栄太郎
さるすべり終(つい)の色見せ京町家★★★
孤高とはかくも寂しき夜半の月★★★
一枚を羽織りさがすや居待月★★★★

9月29日(3名)

●小口泰與
糠雨の竹伐る響き包みける★★★
手を入れて水の痛さや女郎花★★★
奥利根の宿の持て成し新豆腐★★★★

●河野啓一
遍路道豊かに舞える秋の蝶★★★★
秋澄める雲ひとつなき蒼さかな★★★
立待の月のしずくや芒原★★★

●桑本栄太郎
笊にとり濯ぐ零余子やおとこ飯★★★★
笊にとり集めた零余子は零余子飯となる。ざっと洗って炊かれた素朴な零余子飯は、たしかに「おとこ飯」と言えよう。(高橋正子)

群雲を掻き分け早し月今宵★★★
十六夜の無月となりし夜半かな★★★

9月28日(2名)

●小口泰與
白粉花(オシロイ)の休耕田を艶めかせ★★★
山風の畷おちこち暁の虫★★★★
山にまだ日の残りけり白芙蓉★★★

●桑本栄太郎
実水木の緋色隠れる葉蔭かな★★★
友よりの土の色せる零余子届(つ)く★★★★
さみどりの虚実あはれや萩は実に★★★

9月27日(3名)

●小口泰與
雨上がり墓のおちこちあぶれ蚊ぞ★★★
碧落を一朶の雲や小鳥来る★★★★
稲穂波蛇行豊かな魚野川★★★

●河野啓一
車椅子今宵門辺の良夜かな★★★★
「門辺の良夜」がいい。車椅子で門辺まで月を見に出ると、明るい大きな月が昇ったところ。車椅子ながらも門辺の良夜を楽しんだ。(高橋正子)

葉隠れに光るまあるい秋の月★★★
中秋の味覚丹波の栗ご飯★★★

●高橋秀之
中秋の月を探して大空を★★★★
寝る前に我が家の窓から月を見る★★★
実家からもらった柿はまだ固し★★★

9月26日(4名)

●小口泰與
葛の花生まれし子馬起ちにける★★★★
流の岩の飛沫や沢桔梗★★★
虫の音や肌に染み入る暁の風★★★

●迫田和代
秋晴れの空を仰いで父想う★★★★
秋晴れの澄み渡った空の偽りのない力強さ、大きさが父を思わせたのだろう。娘にとっての父の在り様は秋晴れの空のようなものだ。(高橋正子)

歌人読む里山に揺れる吾亦紅★★★
爽やかな朝風に揺れるコスモスや★★★

●佃 康水
産着干す新居の庭へ小鳥来る★★★★
「新居の庭」、「産着干す」、「小鳥来る」と幸せなものが重なった。幸せな小さな家庭がさらりと詠まれて好感が持てる。(高橋正子)

種茄子やぽつんと一つ太るまま★★★
コスモスの坂に応援ごっこかな★★★

●桑本栄太郎
はらり落つ桂黄葉や朝の雨★★★★
推敲に倦むや窓見る秋霖雨(あきついり)★★★
ひと雨にもみずり来たる日暮れかな★★★

9月25日(3名)

●小口泰與
良平の着物の女花カンナ★★★
玲瓏の声の届きしおみなえし★★★★
桔梗や雨に濡れたる無人駅★★★

●河野啓一
秋冷や嫗達者と文来る★★★★
秋も本格的になる。きりっと引き締まる気持ちになる秋冷のころだが、風邪も引きやすくなる。嫗が達者であると便りが来て、めでたい。(高橋正子)

秋雨の止めば鴉は森の上★★★
谷筋に沿いて楓のうす紅葉★★★

9月24日(3名)

●小口泰與
長き夜や大史公書の置かれける★★★
秋雲や忠治歩きし山の道★★★★
早稲の香や暁の鴉のかまびすし★★★

●河野啓一
秋野を行けばしとどに濡れし草の花★★★★
松茸はカナダ産かな茸めし★★★
嬉しさよ林檎の季節巡りきて★★★

●高橋秀之
実家へと立ち寄り大きな栗を食う★★★
栗茹でる母は実家の台所★★★

秋分やバスに供花持つ家族連れ★★★★
秋分の日のバスに乗ると供花を持つ家族連れに出会った。家族揃って墓参りをする人の温かさが「供花」を通して伝わる。(高橋正子)

9月23日(4名)

●小口泰與
日のゆがむ入日の中の稲穂かな★★★
白粉花(オシロイ)や堂の畳に松の影★★★★
買ってきし小犬の匂い秋うらら★★★

●桑本栄太郎
高塀の天の高きや建仁寺★★★★
せせらぎの水澄み光る高瀬川★★★
つり人のみな魚籠(びく)の下り秋の川★★★

●河野啓一
あたたかな色して畔の曼珠沙華★★★★
畔の曼珠沙華を「あたたかな色」と見る、穏やかな心優しさがいい。(高橋正子)

彼岸花田の灯りかなほのぼのと★★★
蕎麦の花いかるがの夢はるかなる★★★

●多田有花
澄む秋の空より蝶の舞い降りる★★★★
空も澄むなら、それ以上に澄んだ色の蝶が舞い降りた感動。(高橋正子)

鳥取より最後の梨を売りに来る★★★
快晴の萩咲く道を登りけり★★★

9月22日(1名)

●小口泰與
稲の穂の茎に一列雨しずく★★★
田の中の無数の騒ぎ虫も居や★★★
飛蝗跳び影も跳びたる畷かな★★★★

●多田有花
<奥祖谷かずら橋>
秋嶺を下りかずら橋を渡る★★★★
事実を飾らずに散文的に表現した句だ。秋嶺も、かずら橋も奥祖谷そのもの。(高橋正子)

秋澄むや豆仏像をケータイに★★★
バス停の脇に咲き初め彼岸花★★★

9月21日(2名)

●小口泰與
枝毎の弓なり違う富有柿★★★
稲の香も畷にぎわすかと思う★★★

真直ぐな魁夷の「道」や天高し★★★★
魁夷は、東山魁夷。魁夷が描いた「道」は真直ぐで天高しである。(高橋正子)

●河野啓一
秋晴れや天平の夢法隆寺★★★
参道に群れてほぐれて蜻蛉飛ぶ★★★★
お参りの道すがら、蜻蛉が群れたり、またほぐれたりして飛ぶ。寺社へのお参りが楽しくなる。(高橋正子)

斑鳩や柿の実遠く眺められ★★★

9月20日(1名)

●小口泰與
秋の雲友の見舞いに参るのみ★★★
忽然と逝きし墓前や水懸草★★★★
線香の煙り消えけり思草★★★

●デイリー句会投句箱/9月13日~19日●


※当季雑詠3句(秋の句)を<コメント欄>にお書き込みください。
※投句は、一日1回3句に限ります。
※好きな句の選とコメントを<コメント欄>にお書き込みください。
※お礼などの伝言も<コメント欄>にお書きください。
※登録のない俳号やペンネームでの投句は、削除いたします。(例:唐辛子など)
主宰:高橋正子・管理:高橋信之

◆俳句添削教室◆
http://www.21style.jp/bbs/kakan02/
◆俳句日記/高橋正子◆
http://blog.goo.ne.jp/kakan02

今日の秀句/9月13日~19日


[9月19日]

★風に揺れコスモス明るく野を飾る/迫田和代
コスモスの愛らしさは見るものの心を和ませる。野に揺れれば、野は明るく飾られる。素直な句だ。(高橋正子)

[9月18日]

★玄関のチャイムが鳴って月明り/高橋秀之
玄関のチャイムに戸を開けると月の明かりが差し込んだ。平和な月明かりの夜だ。(高橋正子)

[9月17日]

★夕茜へ吹かれ飄々秋の蝶/佃 康水
夕茜へ吹かれて飛ぶ秋の蝶を、「飄々」と捉えたのは、作者の心の在り様と推察するが、世俗を超えた印象がする。(高橋正子)

★かろがろと秋の草花硝子器へ/川名ますみ
秋草と硝子器の取り合わせが自然体でさわやか。「かろがろと」した秋草の印象が強まる。(高橋正子)

[9月16日]

★昇り来る日の壮大や稲穂波/小口泰與
豊かに稔る稲穂の波を輝かせて昇ってくる朝日を「壮大」と思う。大きな朝日への祈りがある。(高橋正子)

[9月15日]

該当句無し

[9月14日]

★水平線わずかに丸し秋の海/福田ひろし
遠く水平線を眺めると、地球の丸みに水平線がわずかに弧を描いているのがわかる。さわやかな秋の海が快く詠まれた。(高橋正子)

[9月13日]

★山すその畑のしじまや威し銃/桑本栄太郎
山すその畑は、静まり返っている。そこに威し銃がしじまを破って鳴り響く。威し銃の音によっていっそう静かさが強調される。(高橋正子)

9月13日〜19日


9月19日(4名)

●迫田和代
青々と峠の道の草の花★★★
風に揺れコスモス明るく野を飾る★★★★
コスモスの愛らしさは見るものの心を和ませる。野に揺れれば、野は明るく飾られる。素直な句だ。(高橋正子)

白桃の力を胸に句をつくる★★★

●小口泰與
ここよりは谷川岳や渡り鳥★★★
十州の境縦横渡り椋鳥(むく)★★★
虫の音や匂い振りまく草刈機★★★★

●河野啓一
山深き丹波高原吾も紅★★★
赤屋根の秋の牛舎や六甲山★★★
秋冷の杉木立かな水の音★★★★

●高橋秀之
秋日差す京都御苑の砂利の路★★★
秋雲は鴨川上流の山の上★★★★
秋風に吹かれて歩く河川敷★★★

9月18日(5名)

●祝恵子
水に影落として夫々案山子立つ★★★
作り手のかかし子らの名を連ね★★★
色つきし鬼灯雨の雫つけ★★★★

●小口泰與
靄の中忽と案山子のデスマスク★★★
水澄むや手のひらの上榛名富士★★★
あけぼのや稲穂の色の定まりぬ★★★★

●河野啓一
明日香野の棚田に稲架の二つ三つ★★★
大和より地酒届くや敬老日★★★
吾が肩をふわと追い越す草の絮★★★★

●桑本栄太郎
<古希同窓会にて上京>
<名古屋>
秋日さすビルの高きは名古屋かな★★★
<浜松・浜名湖>
池の面にソーラーパネルや秋日影★★★
<富士吉田>
秋天の煙突あまたやけぶり居り★★★★

●高橋秀之
梨の皮慣れぬ手つきで剥く息子★★★
口の中にじわっと水分冷えた梨★★★

玄関のチャイムが鳴って月明り★★★★
玄関のチャイムに戸を開けると月の明かりが差し込んだ。平和な月明かりの夜だ。(高橋正子)

9月17日(5名)

●小口泰與
火口湖の風の中なる秋桜★★★★
湖の稚魚を見ている走り蕎麦★★★
忽然と人と見まがう案山子かな★★★

●河野啓一
森の辺を群れて軽々赤とんぼ★★★★
雨を得て土手に並ぶや曼珠沙華★★★
秋夕焼け早く帰ろう日が暮れる★★★

●佃 康水
夕茜へ吹かれ飄々秋の蝶★★★★
夕茜へ吹かれて飛ぶ秋の蝶を、「飄々」と捉えたのは、作者の心の在り様と推察するが、世俗を超えた印象がする。(高橋正子)

色変えぬ松や古刹に影の濃し★★★
掛稲へ棹ごとシート掛けられる★★★

●川名ますみ
かろがろと秋の草花硝子器へ★★★★
秋草と硝子器の取り合わせが自然体でさわやか。「かろがろと」した秋草の印象が強まる。(高橋正子)

草の実にえのころ添えし一束を★★★
案ずるはその粒ほどに実むらさき★★★

●福田ひろし
路地裏に秋潮の香のさやかなり★★★★
海軍の施設は朽ちて秋の海★★★
西の果ての岬に立ちし秋の暮★★★

9月16日(2名)

●小口泰與
走り行くボートの影や秋の暮★★★
すれ違う朝の挨拶稲雀★★★

昇り来る日の壮大や稲穂波★★★★
豊かに稔る稲穂の波を輝かせて昇ってくる朝日を「壮大」と思う。大きな朝日への祈りがある。(高橋正子)

●桑本栄太郎
走りゆく雲の茜や鳥威し★★★★
つり人の通う小径や荻の風★★★
のぞき見るコスモス畑やバスの窓★★★

9月15日(2名)

●小口泰與
赤赤と夕日そびらに夕化粧★★★★
稲雀こぼれし二羽の行方かな★★★
寝そびれてはや梢に小鳥来る★★★

●河野啓一
曼珠沙華虎尾草とコンサート★★★
新小豆大納言とて売られけり★★★
路地裏の鬼ごっこかな白粉花★★★★

9月14日(2名)

●福田ひろし
水平線わずかに丸し秋の海★★★★
遠く水平線を眺めると、地球の丸みに水平線がわずかに弧を描いているのがわかる。さわやかな秋の海が快く詠まれた。(高橋正子)

南洋へ貨物船出づ秋の朝★★★
鰯雲返信のなき些事に倦む★★★

●小口泰與
稲の穂や羽音高らか群雀★★★
飛び立ちて大うねりせる稲雀★★★★
あさがおや独り大工の匠技★★★

9月13日(2名)

●小口泰與
いと古りし柱時計や秋扇★★★
初紅葉山は冠雪あらまほし★★★
靴先を濡らす畷や暁の虫★★★★

●桑本栄太郎
山すその畑のしじまや威し銃★★★★
山すその畑は、静まり返っている。そこに威し銃がしじまを破って鳴り響く。威し銃の音によっていっそう静かさが強調される。(高橋正子)

雨止めば風のくすぐり猫じやらし★★★
裏庭の軒の木蔭や蘇枋の実★★★

●デイリー句会投句箱/9月7日~12日●


※当季雑詠3句(秋の句)を<コメント欄>にお書き込みください。
※投句は、一日1回3句に限ります。
※好きな句の選とコメントを<コメント欄>にお書き込みください。
※お礼などの伝言も<コメント欄>にお書きください。
※登録のない俳号やペンネームでの投句は、削除いたします。(例:唐辛子など)
主宰:高橋正子・管理:高橋信之

◆俳句添削教室◆
http://www.21style.jp/bbs/kakan02/
◆俳句日記/高橋正子◆
http://blog.goo.ne.jp/kakan02

今日の秀句/9月7日~12日


[9月11日]
★天高し飛機滑走路を離れたり/河野啓一
滑走路を離れ飛行機が晴れた空へを飛び立つ。青く高く晴れた空へ、飛行機と共に飛んで行きたいような晴れやかな気持。(高橋正子)

[9月10日]
★雨上がり玲瓏として草ひばり/小口泰與★★★★
草ひばりはフィリリリと鳴いて、鈴を振るような声とされる。塵が洗われた雨上がりは、特に秋気が澄み、小さな草ひばりの声も「玲瓏」と感じられる。(高橋正子)

[9月9日]
駄菓子屋の軒先き深し秋澄めり/福田ひろし
軒が深く、レトロな看板も昔のままであるような駄菓子屋のたたずまい。その駄菓子屋がくっきりと印象づけられるのも、空気が澄んできたせい。「秋澄む」ころは郷愁も湧く。(高橋正子)

★瀬戸内を大きく跨ぎ秋の虹/高橋秀之
瀬戸内の海を大きく跨いで架かる虹が、大きな夢を見させてくれる。大きな虹の弧をくぐって、晴れ晴れとした世界へゆきたいような気持になる。(高橋正子)

[9月8日]
 剣山登山
★竜胆やつるぎの霧にまぎれつつ/多田有花
登山の道で竜胆に出会えたのは、実にうれしいもの。私が来るのを咲いて待っていてくれたかのように思える。高山の霧にまぎれながら咲く竜胆が美しく可憐。(高橋正子)

[9月7日]
★山峡の湖青からむ鬼やんま/小口泰與
補虫網を手にし、蜻蛉や鬼やんまを追いかけていた少年の頃を懐かしく思う。少年にとっては、父母がいて、家族があって、世の中が平和で、幸せであった。(高橋信之)

9月7日~12日

9月12日(2名)
●小口泰與
曼殊沙華はや彼岸花まんじゅさげ★★★
竹春や牧の子馬の脚の丈★★★
料理待つその間も酒と新生姜★★★★

●桑本栄太郎
青空の底抜けにけり野分去る
(添削)野分去り青空の底抜けるほど★★★★
芸大の垣根につづく葛の谷★★★
パソコンの機嫌斜めや夜半の秋★★★

9月11日(3名)

●小口泰與
白塗りの稚児の泣き顔秋祭★★★
三日月の刃の如し忠治の温泉(ゆ)★★★
月白や小諸の宿の鯉料理★★★★

●河野啓一
天高し飛機滑走路を離れたり★★★★
滑走路を離れ飛行機が晴れた空へを飛び立つ。青く高く晴れた空へ、飛行機と共に飛んで行きたいような晴れやかな気持。(高橋正子)

花カンナ芝生抽んで背比べ★★★
大口を開けて人形胡桃割る★★★

●桑本栄太郎
朝冷えや想いめぐらす旅の空★★★★
身に沁むや病院バスの演歌聞く★★★
鬼怒川の憤怒なりしや秋出★★★水

9月10日(3名)

●小口泰與
雨上がり玲瓏として草ひばり★★★★
草ひばりはフィリリリと鳴いて、鈴を振るような声とされる。塵が洗われた雨上がりは、特に秋気が澄み、小さな草ひばりの声も「玲瓏」と感じられる。(高橋正子)

上州の風と育つや秋キャベツ★★★
風の中リフトの下の藤袴★★★

●河野啓一
干されたるするめ烏賊かな日に映えて★★★★
露草のつゆの雫や日を返し★★★
秋めくや茅で葺かれし鄙の里★★★

●高橋秀之
飲み会を終えて帰りの秋の空★★★
秋の夜の始発駅で待つ列車★★★★
秋の夜の夫婦の会話のすれ違い★★★

9月9日(6名)

●小口泰與
竜胆や鴉の声の高かりし★★★★
夕ぐれの雨の竜胆杣の宿★★★
我が髪膚病も無しや色葉散る★★★

●河野啓一
さわさわと野道たどれば女郎花★★★★
秋の道逍遥すれば合歓の花★★★
秋台風通り抜けたり静寂に★★★

●福田ひろし
駄菓子屋の軒先き深し秋澄めり★★★★
軒が深く、レトロな看板も昔のままであるような駄菓子屋のたたずまい。その駄菓子屋がくっきりと印象づけられるのも、空気が澄んできたせい。「秋澄む」ころは郷愁も湧く。(高橋正子)

秋遍路かなた備前か備中か★★★
秋めきて麒麟のような雲流る★★★

●桑本栄太郎
秋雨や飛沫とび去る阪急線★★★
鬼灯の鉢飾りたる町家かな★★★★
秋雨の祇園の路地へ異邦人★★★

●小川和子
雲奔る蒼穹に立つ秋の虹★★★
秋の虹薄れわが街茜さす★★★
新秋刀魚きらり光るを焼き上ぐる★★★★

●高橋秀之
ただいまの声より前に梨あるよ★★★
台風が過ぎて大空星多し★★★

瀬戸内を大きく跨いで秋の虹
(添削)瀬戸内を大きく跨ぎ秋の虹★★★★
瀬戸内の海を大きく跨いで架かる虹が、大きな夢を見させてくれる。大きな虹の弧をくぐって、晴れ晴れとした世界へゆきたいような気持になる。(高橋正子)

9月8日(5名)

●谷口博望
花薄瀬戸の島々見晴るかし★★★★
曼珠沙華こうのとりとの交信中★★★
秋めくや瓔珞の如梧桐の実★★★

●小口泰與
すすき野のすすき揺るがす入日かな★★★
馬追や朝日煌煌田を照らす★★★★
下り簗こちら見ている禽三羽★★★

●河野啓一
物産展阿波のすだちは小箱入り★★★
夕まぐれグランドの隅ちちろ鳴く★★★
秋場所の近きや隅田のふれ太鼓★★★★

●桑本栄太郎
秋雨の銀杏色づく梢かな★★★
鬼やんま見透かすように眼の遇いぬ★★★
赤とんぼ風の行方を報せけり★★★★

●多田有花
九月来る昼の驟雨に迎えられ★★★
秋の陽が差し込む森や蝉の声★★★
剣山登山
竜胆やつるぎの霧にまぎれつつ★★★★
登山の道で竜胆に出会えたのは、実にうれしいもの。私が来るのを咲いて待っていてくれたかのように思える。高山の霧にまぎれながら咲く竜胆が美しく可憐。(高橋正子)

9月7日(3名)

●小口泰與
名山の山巓見えず薄見ゆ★★★
山峡の湖青からむ鬼やんま★★★★
補虫網を手にし、蜻蛉や鬼やんまを追いかけていた少年の頃を懐かしく思う。少年にとっては、父母がいて、家族があって、世の中が平和で、幸せであった。(高橋信之)

朝露やおちこちの畑爺と婆★★★

●谷口博望
秋あわれ赤く染りし辛夷の実★★★★
秋さびし黒い実付けし花蘇枋★★★
秋懐や赤い実付けし山法師★★★

●桑本栄太郎
身のうえを嘆くようなり草ひばり★★★
緋色のみ残る畦あり曼珠沙華★★★★
田道ゆき溝の流れや稲穂波★★★