NEW■3月月例ネット句会ご案内■

■3月月例ネット句会ご案内■
3月月例ネット句会を下記の通り開催しますので、ご参加くださいますよう、ご案内いたします。

期 日  :3月8日(日)
①投句:当季雑詠3句
    3月2日(月)午前6時~2月8日(日)午後5時
②投句は、下の月例ネット句会ブログ<コメント欄>にお書き込みください。
https://suien.ne.jp/getsureikukai

              ※どなたでも投句が許されます。

▼互選・入賞・伝言
①互選期間:3月8(日)午後6時~午後10時
②入賞発表:3月8日(日)
③伝言・お礼等の投稿は、3月9日(月)~
                 3月12日(木)
○句会主宰:高橋正子
○句会管理:髙橋句美子・西村友宏

NEW自由な投句箱/3月1日~3月10日

※当季雑詠(春)3句を〈コメント欄〉にご記入ください。
※投句は一日1回3句までといたします。
※登録のない俳号・ペンネームでの投句は削除させていただきます(例:唐辛子など)。
※★印について
「心が動いている」句を良い句として選び、★印を付けています。

(※多くの方にご覧いただき、心より感謝申し上げます。この「自由な投句箱」は花冠会員を対象としておりますので、どうぞご理解ください。)
花冠代表 髙橋正子

 

NEW3月1日~3月10日

3月1日(4名)
廣田洋一
日を浴びて白さいや増す梅の花★★★
ここかしこ競いて芽を出す杉菜かな★★★
残り鴨飛ぶ練習をしおるらし★★★

小口泰與
紅梅や音のかそけき真夜の雨★★★
かすかなる猫の足音春の宵★★★
のど飴の喉を癒すや春の風邪★★★

多田有花
土曜日は三月迎える拭掃除★★★★
路地曲がる塀の向こうに枝垂梅★★★
椿咲く数多蕾を従えて★★★

土橋みよ
孫海洋観測3句
沖の果て尾を引く春の箒星★★★★ 
春潮や小舟と並ぶクジラの背★★★★
春波を越ゆ銀色のオットセイ★★★

自由な投句箱/2月21日~2月28日

※当季雑詠3句(冬の句・春の句)を<コメント欄>にお書き込み
ください。
※投句は、一日1回3句に限ります。
※登録のない俳号やペンネームでの投句は、削除いたします。(例:唐辛子など)
※★印の基準について。
「心が動いている」句を良い句として、★印を付けていま

今日の秀句/2月21日~2月28日

2月28日(1句)
★沖遠く色づき初むる春隣/土橋みよ
春が近づくと、景色にも微妙な変化が現れる。遠くの沖をながめると、どんよりと曇っていた海の水の色に青い色が兆す。それを「色づき初むる」と表現して、はっきり示してくれた。春がすぐそこにある嬉しさが伝わる。この句の魅力は、遠景の“わずかな変化”を捉えた感性、そして「春隣」の季語が自然であること。(髙橋正子)

2月27日(1句)
★鶯のかかすかに聞こゆ洗車場/小口泰與
鶯の声が「かすかに聞こゆ」と捉えられており、春の訪れのかすかな気配が静かに届いてくる。「洗車場」という日常の場所でありながら、水の光や動きが見えて、景が日常性を越えて清らかな広がりが感じられるのがよい。
(髙橋正子)

2月26日(2句)
★蝋梅を透かす光や春浅し/多田有花
「蠟梅」と「春浅し」があるので、形式的には二季詠です。二季詠が許容される場合は、投句の場所に書きました。
蠟梅の花びらは、名前の通り蝋の透明さをもっている。日差しを受けると、花びらが透ける。その透けるさまに春の浅さを感じ取っている(髙橋正子)

★春宵の蒼空月に滲むかな/上島祥子
春宵の蒼空が、「月に」滲んでいるという把握は、ユニーク。月が滲んでいるのではなく、月の周縁に春宵の空が滲み込んでいるという捉え方。もう一つは、月があることで、春宵の蒼空全体が滲んで見えるという捉え方。二つの読みが共存できる構造の句。これが、写生だけではない、春宵の空に象徴性が加わったレベルの句である。また、「かな」は春宵の揺らぎと象徴性を柔らかく支えている点も見逃せない。(髙橋正子)


2月25日(1句)

★まんまるの朝日凍てけり春の朝/小口泰與
もとの句は「凍てけり」が平仮名で「いてけり」と書かれていました。一読して意味が取りにくいため、漢字に改めました。
この句は形式的には季重なりになります。通常であれば避けるべきですが、この句の場合は、春になったばかりの時期に、まだ冬の「凍て」が残っているという季節のねじれを詠んでいます。
その“ねじれ”を表すためには、冬と春の季語がともに必要であり、詩としての必然の季重なりです。「必然」は句の内容のレベルに左右されます。こうした季節交替の微妙な感覚の質を読み取ることは、今の俳壇の主流の方向ではなかなか理解されにくいかもしれません。(髙橋正子)

2月24日(1句)
★柏手打ち春の浅間へ一礼す/小口泰與(正子添削)
もとの句は「柏手を打ちて春の浅間へ一礼す」。柏手を打って一礼するのは祈りの素朴な形。「春の浅間」は冬の厳しさから徐々に春の兆しが見え始めた山で、柏手を打ち、一礼されることで、霊性を帯びてきて、句に精神性が深まっている。(髙橋正子)

2月23日(1句)
★椿咲く市営住宅中庭に/多田有花
叙景は的確で、詩的な飛躍はゆるやかだが、生活をそのまま掬い取る作風の作者の個性がよく出ている。庶民の生活のなかにも、品のある椿が咲き、春の訪れが明るい。(髙橋正子)

2月22日(1句)
★咲き揃う水仙揺らす強き風/上島祥子(正子添削)
もとの句は「咲き揃う水仙揺らす風強し」。「風強し」が説明になって、句の余情が損なわれています。美しい情景の句で、咲き揃った水仙の芳香まで届きそうだ。(髙橋正子)

2月21日(1句)
★八重咲の日本水仙雨水かな/多田有花
「雨水」は雪が雨へと変わり始めるの季節名。立春の次の節季。大地の凍てがゆるみ水が動き出す。「
八重咲の日本水仙」と「水の動き始め」に清冽さがある。これがいい。(髙橋正子)

2月21日~2月28日

2月28日(3名)
多田有花
狛犬の阿吽の間に春きざす★★★
烏一声春暁を告げにけり★★★
快晴に河津桜の開き初む★★★

小口泰與
残雪の林にかすか鳥の声★★★★
山峡の春翡翠のかしましき★★★
春雪や艶ます木木の葉の色よ★★★★

土橋みよ
孫海洋観測
春月の揺らぐ外海に船一艘★★★★
春海や雲へ立ちゆく波しぶき★★★
「雲へ」と「波しぶき」の距離がありすぎる感じがします。(髙橋正子)

沖遠く色づき初むる春隣★★★★

2月27日(3名)
廣田洋一
春の川中州に伸びる青き草★★★
公園の自己主張せる木の芽かな★★★
お互いにそっぽを向きて黄水仙★★★

多田有花
石段をゆっくり浅春大歳宮★★★
春色に包まれている社かな★★★
二月早や鎮守の森の切株に★★★

小口泰與
春雪の溶けて足跡いびつなり★★★
ひととせの再会ありてのどかなり★★★★
「のどかなり」に無理がなく、心からの言葉として読みとれるのが良いです。(髙橋正子)
鶯のかかすかに聞こゆ洗車場★★★★

2月26日(5名)
多田有花
足元に輝く星よいぬふぐり★★★
陸橋で子を抱く夫婦とあう二月★★★
蝋梅を透かす光や春浅し★★★★
二季詠が許容されるケースはつぎのようなときです。
・季節の境目を詠むとき
・季語同士が意味的に響き合い、句の必然性があるとき
(髙橋正子)

小口泰與
驚きの春の氷柱の見事なり★★★
「驚きの」「見事なり」は意味として重複しています。(髙橋正子)
春雪の浅間畏み空青し★★★
朝の沼春翡翠のかすめけり★★★

廣田洋一
鶯や一声残し飛び去りぬ★★★
「飛び去りぬ」が説明になっています。ここを吟味されるといいと思います。(髙橋正子)
雨上がり余寒続きし朝かな★★★
箱車連ねる園児に春の雨★★★

土橋みよ
不揃いの切干並ぶ夕餉かな★★★
「並ぶ」は食卓の様子と言う事実だけのことになっています。
不揃いの切干を煮て夕餉かな(正子添削)

咲き遅る父の育てし和水仙★★★★
中也詩集開くや落つる寒椿★★★

上島祥子
天長節空穏やかに夕暮るる★★★
春宵の蒼空月に滲むかな★★★★
土潤み庭香り立つ春の朝★★★★

2月25日(名)
小口泰與
頬白のひと声鳴きてそれっきり
「鵯のそれきり鳴かず雪の暮/臼田亞浪」の句を思い出しますが、類想句とされるかもしれません。誰もが経験する場面とは思いますが。(髙橋正子)
春の谷かそけき光届きけり★★★
まんまるの朝日いてけり春の朝(原句)
まんまるの朝日凍てけり春の朝(正子添削)

多田有花
近々と寄れば白梅の香り(原句)
「近々と」が説明的ですので、少しだけ考えるとよいと思います。(髙橋正子)
窓を打つ春の嵐となる夜に
「窓を打つ」の主体をはっきりさせるとよいと思います。(髙橋正子)
蒼帝の夜通し激しく踊りけり★★★

廣田洋一
突然の訃報飛び込む春の雨★★★
雨空に色濃くなりぬ枝垂れ梅★★★
膨らみし木の芽の下を乳母車★★★

2月24日(3名)
廣田洋一
晩酌にふんわり海苔をあぶりけり★★★
戸を開けて余寒の程をはかりけり★★★
鶯や指さす子らの集い来て★★★
景のまとまりがよく、写生の確かさがあります。もう一歩、景の奥にひそむ静けさに耳を澄ませてみると、句にさらに深い余韻が生まれるように思います。(髙橋正子)

小口泰與
外つ国の人も笑顔や梅満開★★★
垣穂にてしばし留まる初雲雀★★★
柏手を打ちて春の浅間へ一礼す(原句)
柏手打ち春の浅間へ一礼す(正子添削)

多田有花
寄せ植えに日差しいっぱい浅き春★★★
春めきてわれを見上げるノースポール★★★
春日和水仙重なりあいて咲く(原句)
「春日和」と「(和)水仙」は季が重なっていると思えます。(髙橋正子)
和水仙日差しに重なりあいて咲く(正子添削①)

2月23日(4名)

小口泰與
太陽のかがよう朝や初雲雀★★★
梅の香のただよう庭や鳥の声★★★
春疾風雲は自由に舞いにけり★★★

多田有花
開花待ち枝にひしめく桜の芽(原句)
「ひしめく桜の芽」で開花を待っていることはわかります。「開花待ち」が説明になっています。(髙橋正子)
ひしめきて桜花芽の空にあり(正子添削例)

椿咲く市営住宅中庭に★★★
早春の空ゆく二機のヘリコプター★★★

廣田洋一
春一番キャッチボールをする親子★★★
雨上がり晴れたる空や風光る★★★
そこかしこ土筆芽を出す河原かな★★★

土橋みよ
春日差しツバ広帽を傾ぐ友★★★
庭仕事終えて寒茶をひとすすり★★★
枯節や湯気すっと立つ冬の椀★★★

2月22日(5名)
廣田洋一
料亭前低く咲きたる木瓜の花★★★
歩を伸ばす弁天堂や梅開く★★★
枝垂梅八重の花弁連ねたり★★★

土橋みよ
夜半の冬舌に滲み出る海老の肝(原句)
「舌に滲み出る」が身体的に生々しすぎます。この句では、「冬の夜半」のほうが季節感が強くでるのでよいです。(髙橋正子)
冬の夜半ほの苦くして海老の肝(正子添削)
春浅しカニ身包む膜透き通る★★★
春風に乗りて花粉のきらめけり★★★

多田有花
上春や名物並ぶ消火栓の蓋★★★
獅子瓦の東帝迎え堂々と★★★
地に花弁明るく重ねラナンキュラス★★★★

上島祥子
老梅の枝隣り合う紅と白★★★
雀来て三寒四温の枝しなる★★★
咲き揃う水仙揺らす風強し(原句)
下五「風強し」が説明的で、余情が消えているのが残念です。(髙橋正子)
咲き揃う水仙揺らす強き風(正子添削)

小口泰與
坂東の刃のごとき春疾風★★★
かがなべて浅間の春雪深きかな★★★
春雪の浅間へ朝日射しにけり★★★

2月21日(2名)
多田有花
八重咲の日本水仙雨水かな★★★★
運転士春のホームに電車待つ★★★
白梅や空の青さを際立たせ★★★

小口泰與
冬雷や少女の面の変わりける★★★
一面の霜柱とや子の面輪★★★
赤城より風のおらびける二月かな★★★

 

自由な投句箱/2月11日~2月20日

※当季雑詠3句(冬の句・春の句)を<コメント欄>にお書き込み
ください。
※投句は、一日1回3句に限ります。
※登録のない俳号やペンネームでの投句は、削除いたします。(例:唐辛子など)
※★印の基準について。
「心が動いている」句を良い句として、★印を付けています。

今日の秀句/2月11日~2月20日

2月20日(2句)
★ゆったりと一羽の鷹の蒼き空/小口泰與
鷹が「ゆったりと」している時間があるのが、不思議とさえ思える。「蒼」は、空の高さ、広さ、冷たさを表現して、鷹の孤高の姿を効果的に読み手に感じさせている。この点が優れている。(髙橋正子)
   <五色塚古墳>
★葬られいま幾たびの春なりや/多田有花
「春」が歴史的な時間の堆積として詠まれ、古代への思いが広がっている。葬られた遥かな昔の人達はすでに魂さえも、古墳の空や周囲の空気に同化している。そしてここで、「幾たび春を迎えたのだろうか」の感慨。(髙橋正子)

2月19日(1句)
★窓鳴らす余寒の風や粥煮ゆる/土橋みよ
この句は★3つでしたが、秀句に上げます。★3つの理由は、「窓鳴らす余寒の風」と「粥煮ゆる」が並列の関係で、二つの景がまだゆるやかにつながりきっていない印象があります。「
粥煮ゆる」が、余寒の風ともう一歩寄り添うと、句全体がさらに澄むでしょう。それでも、この句に流れる生活の静かな温みは、確かな魅力として残ります。(髙橋正子)

2月18日(1句)
★御嶽の真白に浮かぶ春の空/上島祥子
写生が確かで、読後、春の光が心に沁みるように感じられる。御岳の厳しいまでに雪を冠った姿と、春の空の対比が景色を大きくしている良さがある。(髙橋正子)

2月17日
※該当句無し

2月16日(2句)
★鉄骨が組まれ春の海峡を渡る/多田有花
春の海峡の柔らかな光の中を、まだ未完成の巨大で硬質な鉄骨が渡ってゆく。その静かな緊張と力強さが、海を渡る一瞬の風景として印象深い。(髙橋正子)

★自転車を練習する子や日永し/上島祥子(正子添削)
元句の「自転車の練習する子」はやや不自然な語順となるため、
「自転車を練習する子」と整えました。日永しの季語がもつ
のびやかな時間の中で、子どもが何度もふらつきながら一生懸命に取り組む姿がよく見える。(髙橋正子)

2月15日(2句)
★見下ろせば足下に海峡春の波/多田有花
視線が上から下へ移動する構図がこの句に臨場感を生んでいる。足下の海峡の雄大さ、そこに寄せる春の波のゆったりとした穏やかさが読みとれる。(髙橋正子)

★寒鮃の骨の透けたり潮汁/土橋みよ
「透けたり」は、潮汁を頂きながら、ふっと気づいた感興。寒の鮃は身が引きしまり、なおかつ品のよい魚。静かで、豊かな気持ちが伝わる。(髙橋正子)

2月14日(1句)
★利根川のおのずと流る雪消水/小口泰與
雪消水で川が増水すると、水に勢いが生まれてくる。雪消水はどんどん流れて来る。「おのずと流る」は、川の流れを見つめていると、そのように感じ、思えてきたときの表現。大河である利根川を詠むことで、「おのずと流る」の必然性がより強まり、川の流れに自然の力を見ているところがいい。(髙橋正子)

2月13日(1句)
★春淡きローズマリーの青紫色/多田有花
春浅い日、ローズマリーの小さい花の色、ただそれだけが印象に残ったのだ。ローズマリーの青みがかった薄紫色は、日本の色にはない色である。さっぱりと対象を捉えたのがいい。(髙橋正子)

2月12日(1句)
★石陰を蹴るセキレイや水温む/土橋みよ(正子添削)
「水温む石陰を蹴るハクセキレイ」が元の句。俳句は、上五から下五へと読み下すが、最初の印象、あるいは最後の印象が強くなるので、語順が大切。河原で石陰を蹴って移るセキレイがかわいらしく、「水温む」川が添い、春の気配をよく捉えている。(髙橋正子)

2月11日(句)
★夜の耳澄ませば春の雨の音/多田有花
「夜の耳」が魅力。夜の静けさの中で、自分の耳がふっと研ぎ澄まされる瞬間が立ち上がる。春雨の細い音が、途切れず続き、読者をその静かな世界へ誘っていく。(
髙橋正子)

2月11日~2月20日

2月20日(2名)
小口泰與
おおらかに湖上を舞うや春の鷺★★★★
おおらかな赤城のすそ野のどかなり★★★
「のどかなり」が惜しいです。(髙橋正子)
ゆったりと一羽の鷹の蒼き空★★★★

多田有花
<五色塚古墳三句>
葬られいま幾たびの春なりや★★★★
春空へ埴輪連ねし古墳かな★★★★
古墳より春の大橋を望む★★★

2月19日(4名)
土橋みよ
春浅し早採り芋の湯気上がる(原句)
「早採り芋」は、何芋を指しますか。(髙橋正子)
「早採り芋」は、この句では「新じゃが芋」を指しているということですので、そのまま「新じゃが芋」を使うのが良いと思います。
春浅し新じゃが芋の湯気上がる(正子添削)

窓鳴らす余寒の風や粥煮ゆる★★★
金柑の匂いや母の夕厨(原句)
「金柑」は秋の季語で、「金柑の匂い」はいろいろあります。どのような状態の匂いかわかるとよいですね。「母の夕厨」も抽象的になって、金柑の匂いとの因果関係がわからないので、ここが残念です。(髙橋正子)
金柑を母が煮ている夕厨(正子添削)

多田有花
春日和見上げし街路のフェニックス★★★
たっぷりと海老のせチャーハン春の昼★★★
春淡き大粒いちごの甘さかな★★★

小口泰與
堰堤に冬白鷺の凛と立つ★★★
上流の雪解の川のういういし
「ういういし」はどんなところからそう感じられたのでしょうか。(髙橋正子)
春白鷺のだみ声ありて沼の端★★★

川名ますみ
受け月を上に飛行機春の富士
「受け月」は抽象的、説明的な言葉なので、小説や随筆では効果的にはたらきます。この句の場合、「春の富士」があるので、重すぎ、説明的になっているのが残念です。(髙橋正子)
※フォントが正しく表示されないので、小さい字になっています。

春三日月斜めにくだり友帰国★★★
旧正の月を下り来て友帰国★★★

2月18日(2名)
多田有花
アンカレイジ春の大地にどっしりと★★★
淡路島へ伸びる大橋春景色★★★
少年ら春の浜辺にフリスビー★★★

上島祥子
御嶽の真白に浮かぶ春の空★★★★
春の陽のあまねく畑を照らしけり★★★
早春の梢震わす夜の雨★★★

2月17日(3名)
小口泰與
百千鳥きれいに並ぶ電線に★★★
おおどかに焼芋取り出す庭の隅★★★
空風におおむね襲わる上州路★★★

多田有花
大橋の腹を見上げて春霞★★★
大橋や春の大気の中に架かる★★★
洋館と春大空と大橋と★★★

廣田洋一
殻外す手間を増やして蜆汁★★★
薄氷のきらきら光る潦★★★
竹林に初音聞きたる朝かな★★★

2月16日(4名)
小口泰與
大いなる雪の浅間へ鳥向かう★★★
語り合う冬滝の声硬きかな★★★
「硬きかな」が惜しいです。(髙橋正子)
仰せのごとく浅間の雪の輝けり★★★

多田有花
<兵庫県立舞子公園三句>
のどけしや舞子の浜の松林★★★
鉄骨が組まれ春の海峡を渡る★★★★
タグボート残してゆきぬ春の波★★★

廣田洋一
公園の春風遊ぶ木の葉かな★★★
川向うより鶯の谷渡り★★★
薄氷をそっと外せる手水鉢★★★

上島祥子
自転車の練習する子や日永し(原句)
「練習する」はその後に行為する者を目的語とします。「ピアノを練習する」など。
自転車を練習する子や日永し(正子添削)

香高くバレンタインのチョコ溶けり★★★

東風強し自転車坂を登り切る(原句)
東風強き坂を自転車登り切る(正子添削)

2月15日(3名)
多田有花
<兵庫県立舞子公園三句>
大橋の彼方の島影の朧(原句)
大橋の彼方島影朧なり(正子添削)

見下ろせば足下に海峡春の波★★★★

移情閣うしろに光る春の海(原句)
移情閣うしろは光る春の海(正子添削①)
移情閣うしろ開けて春の海(正子添削②)

小口泰與
沼の木に春翡翠のおわせしか★★★

ひと月も雨は降らずや冴え返る(原句)
雨降らぬままのひと月冴え返る(正子添削)

春雪の積もるつもりやトタン屋根(原句)
春雪の積もるらしくてトタン屋根(正子添削)

土橋みよ
旧正月控え床の間整いぬ★★★

厨の夕ふつふつという小豆粥(原句)
「ふつふつという」の「いう」が問題です。「厨の夕」は「夕厨」とできます。(髙橋正子)
小豆粥ふつふつ煮ゆる夕厨(正子添削)

寒鮃の骨の透けたり潮汁★★★★

2月14日(3名)
廣田洋一
春風にあんよは上手母子連れ★★★
天辺に鳥の巣を見せ大樹かな★★★★
忘れ得ぬ故郷の味や蜆汁★★★★

小口泰與
衰えて日は雪の浅間へ落ちにけり★★★
凛として雪の浅間のおのずから★★★
利根川のおのずと流る雪消水★★★★

多田有花
ログハウスに蝋梅ありて春初★★★
紅梅を聖母マリアに供えおり★★★
じょうびたきまだしばらくは居る二月★★★

2月13日(3名)
多田有花
白梅や客ある家の庭に咲き★★★
春淡きローズマリーの青紫色★★★★
葉牡丹にパンジーが添い二月早や★★★

小口泰與
利根川の流れ衰え冬夕日★★★
空風や妻と在所を同じうす★★★
風やみて波のおさまる冬の湖★★★

土橋みよ
芝付けて寝転ぶ犬や冬ぬくし★★★
土起こし終えて酸っぱき冬苺★★★
寒暁や目の端過ぐる鷺の影★★★

2月12日(3名)
多田有花
ヒマラヤ杉剪られ春空の広し★★★
切り株に早春の松ぼっくり★★★

春未明一番列車の音がする(原句)
春未明一番列車の音遠し(正子添削①)
春未明一番列車の音動き(正子添削②やや前衛的)
「音がする」で終わることが問題です。ここをよく見極める必要があります。情景はよく見えているのに、最後が説明的な述語で締めくくられるため、読者の心に残る“余白”が生まれにくい。
• 叙述がそのまま事実説明になり、句が平板になる
• 読者の想像がそこで止まり、広がりが出にくい
• 季語「春未明」の柔らかい気配が、述語の説明性に押されてしまう。

小口泰與
上州の風おそろし二月かな★★★
夕暮れの雲の落ち合う雪浅間★★★
風強き雪の村落訪えり★★★

土橋みよ
雪赤城シラサギ一羽溶け行けり★★★
  渡良瀬川2句
春待つや盛り土てんでに河川敷★★★★

水温む石陰を蹴るハクセキレイ(原句)
この句で「ハクセキレイ」と特に種を言う必要はなく、セキレイとするほうが、句が軽やかになります。
石陰を蹴るセキレイや水温む(正子添削①)
切字「や」が古い印象を受けると思うなら、
石陰を蹴るセキレイに水温む(正子添削②)も可能で、叙景句としてまとまった句になります。やや説明的になります。(髙橋正子)

2月11日(4名)
上島祥子
白梅の一輪挿しに香の豊か★★★
「香の豊か」が説明になっているのが惜しいです。(髙橋正子)

白梅の香の華やぎて空碧し(原句)
「華やぎて」(強い感情)と「空碧し」(強い断定)が同じ強さなので、ぶつかりあっています。「華やぎて」の表現に工夫がいります。(髙橋正子)
白梅のつんと匂いて空碧し(正子添削例)
お寺様迎える朝の余寒かな★★★

廣田洋一
町内に日の丸見えず建国日★★★
春の雨残りたる雪流しけり★★★
スイートピー日を浴び風に羽搏けり★★★
「日を浴び風に羽搏けり」は、捉え方や感覚はいいですが、少しもたついているのが残念です。(髙橋正子)

小口泰與
空風の襲えり木木の奮い立つ★★★
炬燵にてうつらうつらと手を回し★★★
おしなべて三山雪に覆われし★★★

多田有花
雀三羽余寒の中を動かずに★★★
山向こう但馬は春の豪雪か★★★
夜の耳澄ませば春の雨の音★★★★