5月11日~5月20日

5月13日(3名)
多田有花
<豊後竹田駅三句>
阿蘇へ行く列車見送り初夏のホーム★★★
阿蘇へ発つ列車見送り初夏ホーム
阿蘇へ発つ列車見送り初夏の駅(正子添削②)

瓦光る五月の豊後竹田駅★★★
はつなつの静けさ駅前ロータリー★★★

小口泰與
孕み雀トタンの屋根をとんとんと★★★
鴨引くやしじに波立つ山の沼★★★
春蝉や園児の網の届かざる★★★

廣田洋一
松蝉やギーギーと舟漕ぎており★★★

紅空木雨に打たれて光りおり★★★
紅空木雨に打たれて紅光り(正子添削)

金鶏菊高々揺れる土手の道★★★
金鶏菊高々揺れる土手行けば(正子添削)
元の句は写生が安定して問題はないのですが、どの言葉も同じ深度で平板に感じられます。(髙橋正子)

5月12日(3名)
小口泰與
濃い緑淡きみどりや春の森(原句)
濃き緑淡きみどりも春の森(正子添削)

沼の波荒立ち立つや春の朝★★★

つやつやの柿の葉数多春日差す(原句)
日の差してつやつや数多の柿若葉(正子添削)

多田有花
<大分駅三句>
夏きざす大分駅に降り立ちぬ(原句)
降り立ちし大分駅に夏きざす(正子添削)
降り立って、はじめて「夏きざす」を感じたのではないでしょうか。体験の順序と時間の関係は大いに大切です。逆になると説明になります。(髙橋正子)

はつなつやコンコースゆくミニトレイン★★★
風薫る九州横断特急に乗れば★★★

廣田洋一
祭提灯連なり揺れる大通り★★★

朴の花向こうに見ゆる青き空(原句)
朴の花向こうに見ゆる空の青(正子添削)
「青き空」とすると、朴の花と並べて置いただけという、平面的な句になります。(髙橋正子)

卯の花や花弁こぼす雨の中(原句)
卯の花や花弁雨にこぼれけり(正子添削)
元の句は「卯の花」が「花弁こぼす」と説明寄りの句になっています。(髙橋正子)

5月11日(2名)
小口泰與
妙義山(みょうぎ)へと春の日刻刻しざりゆく★★★

春の森しじに泡立つ炭酸水(原句)
春の森にしじに泡立つ炭酸水(正子添削)
春の森と炭酸水の句材はよいですが、原句は、「春の森」と「炭酸水」を置いてあるだけで関係がわかりません。助詞を使うことも一つの方法です。(髙橋正子)

大沼の大きな静寂翁草★★★

廣田洋一
女子衆も声を合わせて三社祭(原句)
女子衆の声を合わせて三社祭(正子添削)
男衆に対して女子衆と言う意味合いが「も」にありますが、これは説明になります。男衆の子とは考えず、女子衆のその場をしっかり詠んで、ほかは、読み手に想像してもらいます。(髙橋正子)

伸び来たる枝の先なり朴の花(原句)
青空に伸びたる枝に朴の花(正子添削)
朴の花が美しく(あるいは、大らかなど)見えるような句材を情景から選び取ることが大事です。(髙橋正子)

紅白の鐘を並べて釣鐘草(原句)
紅も白もありけり釣鐘草(正子添削)
「鐘を並べて」が説明になっています。「紅も白も
という気づきです。写生というのは、見えないところを見る、気づかないところに気づくことです。(髙橋正子)


コメント

  1. 廣田洋一
    2026年5月13日 15:21

    高橋正子先生
    五月十一日、十二日の句を5句添削して頂き、真に有難う御座います。良く分かりました。今後とも宜しくご指導の程お願い申し上げます。

  2. 小口泰與
    2026年5月14日 7:47

    高橋正子先生
    5月11日の投句「春の森}の句と5月12日の投句「濃き緑」の句を添削していただき有難う御座います。大変勉強になりました。今後ともよろしくご指導のほどお願い申し上げます。

  3. 小口泰與
    2026年5月14日 7:52

    高橋正子先生
    5月12日の投句「つやつやの柿のは数多春日差す」を「日の差してつやつや数多の柿若葉」に添削していただき有難う御座います。大変勉強になりました。今後ともよろしくご指導のほどお願い申し上げます。

  4. 廣田洋一
    2026年5月14日 10:55

    高橋正子先生
    五月十三日の紅空木と卯の花の句を添削して頂き真に有難う御座います。深みの有る句になりました。
    今後とも宜しくご指導の程お願い申し上げます。

  5. 多田有花
    2026年5月14日 12:32

    正子先生
    「夏きざす大分駅に降り立ちぬ」を
    「降り立ちし大分駅に夏きざす」に添削指導いただきありがとうございます。
    確かに駅に降り立って初めてその日差し、空気の感じなどから夏を感じました。
    やはり南国であるなあと。