紫蘇の実漬/12月3日(水)

俳句
洗われて紅あざやかなほうれん草
薄切り蕪の重なり純白に
一本の鉢の山椒の黄葉して
星ふたつ離して高き冬三日月
本屋より戻りて羽織るちゃんちゃんこ
ストーブに寄って読みける食物記
冷飯の一塊残る十二月

○晴れ
○急いで夕飯の仕度。蕪を刻んだ。やわらかそうなので、漬物がわりにと塩もみにした。これでは芸がない。紫蘇の実を塩漬けにしていたのを思い出し、冷蔵庫から取り出して、塩もみ蕪にばらばら振りかけて混ぜた。これがおいしい。

○今日のおいしかったもの。もうひとつ。栗蒸し羊羹。出は、岐阜県各務市の桃太郎製菓。

松前漬/12月2日(火)

俳句

○晴れ。夕方までは冷え込んでいたが、夜の方が却って暖かくなった。
○歳末たすけあい募金を知らす回覧板。
○一昨日の空が昨日の夕刊に載る。西の空の二つの輝く星。上方が木星、下方が金星。それに三日月が出ている。なかなかいい空だ。

○松前漬をつくる。昆布、するめ、人参の千切り。これを暖かいご飯にのせて食べると、12月にとっぷり浸かっている感じになる。

○有機大根はスーパーで1本195円。普通の大根の倍だが、それでも安い。えぐみがなくて、ゆっくりと火が通る。肌は真っ白ではない。有機大根が手に入れば、有機大根がいい。スーパーのは、葉がついていないのが残念だが、有機は葉までおいしい。野菜がおいしければ、慎ましいながらも、満足感がある。これも、エコライフなのだろう。

旬菜膳語/12月1日(月)

俳句

○晴れ、夕方一時雨。

○信之先生、横浜の紀伊国屋へ。林望先生の新刊本『旬菜膳語』を買って帰る。ラジオの深夜便で林望先生の話を聞いて以来、面白い人が団塊の世代にもいるものだと関心をお持ちだ。
その本に、いきなり、臥風先生の俳句がのっている。これまた驚き。どこで見つけられたのか。
 蕗の董千々に刻まれ匂ひけり/臥風
臥風先生には、蕗のとうのいい俳句がたくさんある。松山市内の歩行町の家の庭や居を移されてからの梅本の住まい周りの畦道にも蕗のとうがある。句会のテーブルには、蕗のとうと土筆を盆栽風に仕立てた鉢が置かれてあった。多分、どなたかが、野の風情をと盆栽に仕立てて差し上げたのだろう。

現代の著名な俳人の句は一つもありません。この本の書評は後で書くとして。

○スエーデンからのアクセスあり。
http://www.ostasieninstitutet.se/sv/
http://www.ostasieninstitutet.se/sv/HAIKU.htm

Internet Haiku Centerがリンクされている。
http://www.ostasieninstitutet.se/sv/Haikus%C3%A4llskap.shtm

○夕べは花冠の仕事などで、ついに徹夜となった。今朝少々ねむり、午後から仕事へ。

日記帳/11月29日(土)

俳句

○晴れ
○土曜日なので明日日曜日に、花冠句会の入賞発表と思っていたが、30日が区切なので、発表は12月1日月曜日になる。

○信之先生午前中本屋に出かける。林望先生の今日発売の新刊書を手に入れる予定だったが、まだ入荷していなかったとのこと。かわりに日記帳を買って、プレゼントしてくれた。これは日記帳だが、句帳として使うもの。もう何年もこのようにして日記帳を買うのが年末の慣わしになっている。ところが、ブログを書くようになって、この日記帳に書き込むことが少なくなった。一昨年までは縦書きだったが、縦書きが手に入らず、横書き。今年も横書き。版は、小型で緑の布が貼ってあるもの。

○ところで、私は、谷川俊太郎の詩はいいんですか。と聞いた。評価が高いわりには、読んでもあまり、胸にひびかない。日本の伝統的な詩は、現代詩にしろ、自然との深いかかわりがるのが特徴だが、そういったものもないので。だから、今こういった詩にたいしてクエスチョンなのだ。

11月28日(金)

俳句
サーモンの紅がサラダにあり寒し
葛湯かくとろとろとろとろ炎の青に
立て掛けし時雨の傘に時雨傘


○時雨が誘ううそ寒さ。風邪が流行りそうな気配。新型インフルエンザに戦々恐々か、従業員全員がマスクを掛けている店もある。手洗いとうがいの励行。
厚生省のHPでインフルエンザ対策のガイドラインを見る。あらかじめのマスクの備蓄をすすめている。洗剤やトイレットペーパーのように買占めて、マスクがなくなったらどうする。ガーゼマスクが復活かも。

○今年は、無駄はいけないが、暖房費をケチらないでおこう。

暖房をつける/11月27日(木)

俳句
大根の重さずしりと提げ帰る
大根は別の荷となり提げ帰る

雨夕方止む。
○文芸家協会から年鑑掲載の案内。訂正箇所を指示して返信。
○東京四季出版から全国巻頭句一覧の案内がくる。その諾否を返信。

○花冠創刊号の出版予定は、12月12日までとの返事を印刷所よりもらう。
○花冠発送の封筒の用意。クロネコメールにするので、料金別納の印は削除。

○南日吉郵便局に振込み口座の件で出向き、手続きの用紙をもらう。スムーズに行けば、一週間でできるそうだ。

○信之先生、志賀泰次さんのブログ句集を完成。あとがきは泰次さんが書き込むようにしてある。

○エアコンをこの冬はじめて暖房にする。20度に設定。

スイートポテト/11月26日(水)

俳句
数本の欅の枯れの朴訥に
一山の枯れ色に先ず朝日差す

○川名ますみさんのブログ句集ができる。花冠創刊号校了後は、信之先生ブログ句集編集に割く時間大となる。

○都築阪急百貨店に花冠のゴム印の注文に信之先生でかける。女性7人が判作りや印刷を引き受けて仕事をしているとのこと。3ヶ日にできる。

○阪急で大きなスイートポテトのお土産。量り売りだそうだ。そごうでもスイートポテトは量り売りだった。さつま芋はそれぞれの大きさがあるので、一律な値段は無理ということなのだろう。

オカリナ/11月25日(火)

俳句
乳母車の子もその母もコート着て
冬晴れの空は高きにポストまで
盛り土をしっかり葱の直立に
皸(あかぎれ)のある手もわが手なじみけり

○晴れ、夕方一時雨。昨日より暖かく過ごす。

○投函2通。

○龍華堂に電話。「花冠」の題字の大きさ、位置を少し変えるように指示。縦書きをわけたので難しい。

○プラスチックのオカリナを買ったと言うので、貸してもらって吹く。あまり大きな音を出すといけないので、そろりそろり吹く。縦笛と同じように穴を塞ぐと音階になる。これなら曲が吹けるかも知れないと、音を探りながらきらきら星を吹いてみた。まずまず。森へ持っていって気兼ねなく吹けるといいが。そういえば、大倉山の森の広場でもオカリナを吹いていた、こちらは本格的。コンサートがあるようだった。久しくなんの楽器もさわっていない。非常に単純な生活をしている。

11月24日(月)

俳句
あたたかき色の蜜柑の香がすがし
ストーブの暖に寄りたる無為のとき
歩くことすなわちときどき落葉踏む

○曇り、午後から本格的な雨。寒い一日。

○迫田さんから電話。花冠への入会申込など。俳句作りを大変楽しんでおられる。

○花冠発行所のゴム印を用意しなければいけない。

○信之先生、ブログ句集を作り始める。

緑道を歩く/11月23日(日)

俳句
水脈長く鴨のいずれも同じ向き
眦に日があつまりし鴨の池
朴落葉広く大いに地を覆う
落葉しつつ朴に銀芽のはや育つ
せせらぎの水音高く芹育つ
せせらぎの音あるかぎり黄葉降る
翡翠を停まらせ黄葉の細き枝
翡翠の散らす冬日の水しぶき
翡翠の憩いて冬日の枝におり
 青森林檎
星空に冷えて林檎の宅急便

○花冠創刊号の初校を午前中ファックスする。5枚。明日印刷所が開いていれば、電話をする予定。開いていなければ、あさって25日に電話。

○例年はこの日は水煙大会となるが、今年は、9月7日に水煙300号記念大会を開いたし、その後、水煙が終刊となったので、この行事はない。今日は、午後より、グリーンラインのセンター北から、北山田まで、緑道を信之先生に案内されて歩いた。

「富士やとのみち」となっている。センター北には、阪急百貨店があるが、その前あたりから、北へ歩き、丘陵地帯を下り、森の道に入る。川がある。主には、くぬぎや樫などの広葉樹。川沿いの黄葉の下を歩く。山からの湧き水が湿地を作って葦が生えている箇所もある。山中は鳥の声が盛んである。道を伝うと朴の木が2本ある。この2本の朴の木が落とした落葉があたり一体にある。木にのこる葉を一枚とって持ち歩いたが、いつの間にか紛失。徳生公園に出る。結構広い池があり、鴨やアヒルが鯉がいる。池の中に張り出した板道もある。三日月形の浮島のようなところがあり、陸にあがった鴨らが、羽づくろいをしている。鶏らしき鳥もいる。その浮島の裏というか森林側の木陰に廻ると、鴨がいきいきと泳いでいる。突然、翡翠が飛ぶのを見た。これは驚き。日当たりの細い枝先にとまり、長い嘴、青い羽根の色が日のなかでまばゆい。どこか見ている。魚を狙ったようでもない。対岸の枝に移って、姿を見失った。12月7日の吟行には、また現れてくれるように。
ここには、がまずみの実が熟れて、白い花が一つ咲き残っていた。ケイタイに写真を撮る。翡翠こそ写真に撮るべきだったが、目を凝らしていて写真のことは、思いもつかなかった。

要所には案内板が石に貼り付けてあるので、これを見ながら進む。こういった緑道が中山まで続いているようだ。都会のなかにも静かなところが保存されている。このあたりを、「日本のチベット」と悪態をつく人もいるようだが、いい環境だ。子どもも、大人も自転車に乗ったり、走ったり、散歩をしたり楽しんでいる。
好奇心が旺盛な幼児や犬がいて、大いに笑った。われわれの真似をして、案内板の石を読もうとする2歳ぐらいの子、せせらぎを渡った人を追いかけて、向こうへ行きたがって飛ぼうとする犬など。思い思いの自由がいい。きちっと教育すれば、こういう環境からは、いい子が育つにちがいないと思いつつ。

徳生公園からは、南山田小学校の前を通り、北山田へ向けて歩く。せせらぎに出会う。澄んだ水がいい音を立てて流れている。黄葉が降りこみ、芹がよく育っている。せせらぎを渡り、段丘をのぼり、イタリア料理のチーチョダイニングのところへ出た。そこからは、来た道を振り返り、景色を目に収める。北山田駅はすぐ。北山田から日吉本町まで電車賃230円で帰宅。疲れはしなかったが、やたらお腹が空いた。そういえば、朝ピザを一切れ食べて3時だもの、空くはず。