6月26日(3名)
小口泰與
燕来る約束守る人うれし★★★
隣より大たかんなを頂きし★★★★
山風に蜘蛛の巣揺れし川辺かな★★★
多田 有花
風の音今日は高かり梅雨晴間★★★
飛ぶ鳥の影や道路に夏の朝★★★
暁に盛んなるかな時鳥★★★
上島祥子
薄明かり天鼓に目覚める雨の朝★★★
笹弾む音のみ聴いて梅雨の朝★★★
梅雨の朝支度に馴染む雨の音★★★★
6月25日(4名)
廣田洋一
履きなれし白靴磨き旅支度★★★★
五月雨や滴光らせけやきの木★★★
梅雨空に強震来たる陸奥の国★★★
多田 有花
スプーンまで冷やしゼリーの出されおり(原句)
「おり」は状態そのままを言うので、少し感情を入れて「けり」(終止形)あるいは「ける」(連体形)にすると余韻が生まれます。(髙橋正子)
スプーンまで冷やしゼリーの出されける(正子添削)
午後からは風雨の強くなりき梅雨★★★
短夜や夢見る間もなく過ぎにけり★★★
土橋みよ
箸涼し麺まだ固しと母の言う★★★
しし唐や葉裏葉裏に実の伸びて★★★★
雨上がる庭の野草のひかりおり(原句)
雨上がる庭の夏草ひかりおり(正子添削)
もとの句は季語がないので、季語を入れました。(髙橋正子)
小口泰與
太白の湖に浮かぶや風薫る★★★
亀の子の腹見せ手足ばらつかせ★★★★
大沼へ太白浮かべ夏の暁★★★
6月24日(3名)
多田 有花
青紫蘇に刺身載りたる昼定食★★★
熱々の天ぷら海老鯛夏野菜★★★★
出汁巻き卵盛られて出さる夏料理★★★
小口泰與
郭公やすそ野の長き赤城山★★★
夏空に聳ゆる浅間清清し★★★★
空さまの黒き点より燕かな★★★
廣田洋一
青々と唐黍畑の広がれり★★★★
氷水抹茶の緑澄みにけり★★★
青芝にカップ取り合う異国かな★★★
6月23日(4名)
廣田洋一
夕蛍群なし光る三溪園★★★
青芝の匂い立ちたる雨上がり★★★
とんぼうの好む石らし法の池★★★★
「石らし」の推量の意味の「らし」が句を弱くしています。ここは思い切り、
とんぼうの好む石あり法の池
の方が像がしっかり立ちあがります。(髙橋正子)
小口泰與
しつかりと洗われたるや花榊★★★
降り続く雨に現わる百日紅★★★
我が里に忽と日照雨や額の花★★★
「しっかりと」「忽と」など、説明語が多いのが問題です。(髙橋正子)
多田 有花
太巻きの寿司をいただく夕餉かな★★★
泥くわえ巣を修復の夏つばめ★★★
ミニトマトにふわもち食パンの朝★★★
※素材はいつも良いのですが、説明してしまう癖(=事実をそのまま言葉にしてしまう)があります。これを直さないと俳句の余白が生まれません。(髙橋正子)
土橋みよ
夏負けや友の土産のメロン割る★★★★
熟れすぎのメロン割りたる夕厨★★★
薄暑かな卵ほどける粥の鍋★★★
6月22日(4名)
土橋みよ
茄子の葉の深みに潜むミスジ蝶★★★★
触角の伸びし蝶の飛び立てり★★★
ブルーベリーの房のしなりや梅雨晴れ間★★★
小口泰與
大滝の底いは見えず日の光★★★
山風に忽と鳴きけり時鳥★★★★
畦ごとに水を注ぎし夏の朝(原句)
畦ごとに水を注げり夏の朝(正子添削)
廣田洋一
鯉の群二つに割れて夏の川★★★★
茅の輪潜り作法教うる母の居て★★★
老酒に杏仁豆腐暑気払い★★★
多田 有花
<伊勢神宮外宮>
花菖蒲満開外宮まがたま池★★★★
<赤福外宮前店>
パイナップル大福で締め伊勢の旅★★★
梅雨に入る中を伊勢志摩ライナー来る★★★
6月21日(2名)
多田 有花
<お木曳陸曳三句>
万歳三唱青葉若葉の北御門★★★
丁寧に陸曳の綱巻き涼し★★★★
涼風の過ぎゆく遷宮御敷地★★★
小口泰與
柿の花こぼるる数や石段へ★★★★
そこはかと生りし杏子に野鳥かな★★★
隠沼のそこはかとなく夏の暮★★★