自由な投句箱/11月21日~11月30日

投句は、一日1回3句に限ります。
※登録のない俳号やペンネームでの投句は、削除いたします。(例:唐辛子など)

※★印の基準について。
「心が動いている」句を良い句として、★印を付けています。

11月21日~11月30日

11月23日(3名)
多田 有花
小雪の夕焼け淡きグラデーション★★★
冬紅葉映せる池の輝ける★★★★
働けることに感謝を勤労感謝の日★★★

小口泰與
オルガンの音のゆかしき冬夕べ★★★★
冴ゆる夜の下駄の響きや蔵の街★★★★
消防士達も加わる雪丸げ★★★

廣田洋一
由比ヶ浜沖燦として小六月★★★★
マニ車くるくる回し冬安居★★★★
日の光透き通りたる冬紅葉★★★

11月22日(4名)
多田 有花
そこだけに光を浴びて冬黄葉★★★
短日が皇帝ダリアを咲かせおり★★★
今朝晴れて真冬の服を出しにけり★★★★

廣田洋一
風なくも真冬のコート出しにけり★★★
小春日やお礼参りの三世代★★★
帰り咲く躑躅あでやか紅さして★★★

小口泰與
爺婆ややおら囲炉裏に火を入れて★★★
冬の灯や書物積み上げ星の空★★★
冬月の歪み出でたる山の端★★★

桑本栄太郎
あおぞらをヘリの機影や小春日に★★★
さくさくと落葉踏み行くさくさくと★★★★
葱を買い背負いゆく翁自転車に★★★

11月21日(3名)
多田 有花
冬浅く庭先に咲くゼラニウム★★★
茶の花の大きな蕊を抱き咲けり★★★★
初冬の光のなかに鵙静か★★★

土橋みよ
初霜の朝や狸の庭に来し★★★★
帰り来て沸かす我が家のみかん風呂★★★★
手に掬う湯に目を瞑るみかん風呂★★★
「手に掬う」と「目を瞑る」の二つの動作があります。ひとつにするか、一つにまとめると、句に統一感が生まれます。(髙橋正子)

桑本栄太郎
奈良の地にひらがな歌碑や八一の忌★★★
綿虫の頻りに舞いぬ日差しかな★★★
廃校の校門ざくらや冬もみじ★★★