4月29日(3名)
多田有花
囀りや高枝の先はわがものと(原句)
高枝の先はわがもの囀れり(正子添削)
ただいまと腰赤燕が巣づくりを★★★
ぎっしりと花つけ平戸つつじかな★★★
小口泰與
定め無き利根の流れや水の春★★★
渓流の流れ爽やか風光る★★★
石垣の残りし古城春の夢★★★
廣田洋一
昭和の日仕事に励む母なりき★★★
紅と白領土分け合い馬肥★★★
生垣の赤き躑躅や燃え立ちぬ★★★
4月28日(3名)
多田有花
帰る日の近き鶫の野に立ちぬ★★★★
紅白の揃い咲きたる花水木★★★
藤咲くや団地のフェンスに蔓巻いて★★★
小口泰與
うすうすとしかも定かに春霞★★★
雉鳴くや長きすそ野の蒼き空★★★
雨の日も空にあがりて鳴く雲雀★★★★
廣田洋一
街角の黄色まばゆしフリージア★★★
春光の隈無く包むグラウンド★★★
出勤の住民送る花水木★★★
4月27日(4名)
廣田洋一
残る花雨粒宿し光りおり(原句)
雨粒を宿し光るや残る花(正子添削)
青き葉のきらめきており春景色★★★
遠足の子ら熊よけの鈴をつけ★★★
多田有花
雉鳩のわが目の前に舞い降りる★★★
春たけて山の最もいきいきと★★★★
葱坊主備前の壺に生けられて★★★
小口泰與
魚とりて鳴き声高き春翡翠★★★
鳥声に混ざりて鶯高らかに(原句)
鳥声を抜けて鴬高らかに(正子添削)
利根川の雪解の流れ定め無し★★★
土橋みよ
タケノコや和尚の鋤に土新た★★★
ミツバチや樹をひとまわり小手毬へ★★★
夏の市蟹の泡氷にこぼれけり★★★★
4月26日(4名)
土橋みよ
茹蛸や氷水の中赤深し★★★
靴音の高く響くや夏の友★★★★
草ひとつなき裏庭や夕薄暑★★★
廣田洋一
遠足の子ら熊よけの鈴をつけ★★★
遠足の声の登れる高尾山★★★★
堰落ちる水と流れる春の色★★★
「春の色」が具体的であるといいと思います。(髙橋正子)
小口泰與
春の日の木木の葉っぱの初初し★★★
春風に誘われ出でし木木の芽よ★★★
松風に誘われて鳴くまつくぐり★★★★
多田有花
淡黄色咲きなだれたり木香薔薇★★★
つばめ飛ぶ朝日に翼ひらめかせ★★★
はなみずき咲く街角を風渡る★★★
4月25日(3名)
多田有花
ちらほらと咲き初む狗鷲桜かな★★★
三つ葉躑躅路傍に咲ける帰り道★★★
<JR神戸線車窓>
泉南まで今日は見えるや春曇★★★
廣田洋一
大仏の傍の句碑や春惜しむ★★★
春の野や歩き始めし幼子と★★★
ベンチにて次々繰り出す凧の糸★★★
小口泰與
夕暮れや窓に映りし飛ぶ燕★★★★
夕日射す雪解けの山きらきらと★★★
利根川の赤岩渡舟春日差す★★★
4月24日(4名)
多田有花
麗らかや川は南へ向き流る★★★
<蒸気機関車C57遺構展示>
春日影煙室扉と動輪に★★★
花時や昔栄えし鉱山町★★★
廣田洋一
クローバーの花輪をかけし女の子★★★
グラウンドの空に高々いかのぼり★★★
雨上がり花弁こぼす八重桜★★★
小口泰與
さかしまに燕飛びけり沼の上★★★
山風をいかんともせず小米花★★★
利根川の荒波消える帰雁かな★★★★
上島祥子
青き踏む番の鳥と野を分ち★★★
命日を待てず躑躅は咲き満ちて★★★★
若葉満ち一筆書きに庭囲う★★★
4月23日(3名)
多田有花
<朝来市生野町三句>
枝垂桜主となりし庭を見る★★★
詣でたる春の日和の旧郷社★★★
花びらのトロッコ軌道を歩きけり★★★
「花びら」の扱いに、曖昧さがあるのが惜しいです。(髙橋正子)
廣田洋一
藤垂れて空の深さを見せにけり★★★★
鶯の鳴き渡りたる並木道★★★
軒下に雪崩れ咲きたる躑躅かな★★★
小口泰與
さかずきに映る下山の春の山★★★
句の視点はいいです。表現として、「さかずきに映る」と「春の山」の間に飛躍がありすぎるのが惜しいです。
山風や櫻蘂舞う峠道(原句)
「櫻蘂」は「舞う」感じで普通は捉えにくいので、そのあたりが問題です。
山風や櫻蘂散る峠道(正子添削)
いっときの空の蒼さや燕舞う★★★★
4月22日(2名)
多田有花
<旧浅田邸二句>
花筏はや流れ来る瀬の中を★★★★
ガラス戸に映えたる枝垂桜かな★★★
<姫宮神社>
清流を渡れば桜咲く社★★★
小口泰與
櫻散り在所静かになりにけり★★★★
特選のハガキ届きし酒ほがい★★★
鳥交るちょんちょんちょんと淡きかな★★★
4月21日(2名)
小口泰與
春疾風杉の古木のゆらゆらと★★★
さもなくば山桜見て帰られよ★★★
梅古木目を和ませる緑の葉★★★
多田有花
<朝来市生野町・旧浅田邸三句>
枝垂桜瀬音に近く咲きにけり★★★★
春の日や洋館に食ぶハヤシライス★★★
川風を受けて揺れおり雪柳★★★
コメント
正子先生
4月23日の拙句
「花びらのトロッコ軌道を歩きけり」を
「花びらの散るやトロッコ軌道跡」にしました。
生野の市川沿いにトロッコ軌道跡が残され、
流れに沿ってそこを歩けます。
散った花びらが軌道跡を覆っていました。
高橋正子先生
四月二十七日の残花の句を添削して頂き有難う御座います。リズム良く詠める句になりました。
今後とも宜しくご指導の程お願い申し上げます。