8月13日(1句)
★枝豆や能登の荒塩一振りす/廣田洋一
枝豆の緑に振る「能登の荒塩」が荒さのなかにも抒情を生み出しています。また、一振りの仕草が能登の荒塩に合っています。固有名詞が繊細に扱われ、完成された句です。(髙橋正子)
8月12日(句)
★禊萩のはらりと散るや墓の道/廣田洋
禊萩はお盆に墓に立てる花ですが、墓への道にはらりと散っている。「はらり」の軽さのある一言が、盆花の儚さを感じさせてくれています。季節と行事がすぐさま気配として立ち上がっています。(髙橋正子)
8月11日(1句)
大雪山黒岳5合目
★ロープウェイ着くや熊鈴山の秋/土橋みよ
★ロープウェイ着くや熊鈴着けて秋(正子添削)
「熊鈴」が浮いています。句の中でなにをしているのかわからないです。もう少し丁寧に言う必要があります。
ロープウェイを下りてすぐ「熊鈴」をつけたのでしょう。ロープウェイで上った山の高さが知れます。元の句は「山の秋」となっていますが、「熊鈴」がどうなのかを言っていません。それを言うために、「山の」を削りました。ロープウェイで上ったことですでに山がわかりますので、「山の」を省略できます。(髙橋正子)
コメント
正子先生
「ロープウェイ」の句にコメントを頂戴し感謝申し上げます。ロープウェイで黒岳5合目まで行き、家族がその先に登っていくのを見送り、長い時間ベンチで待っておりました。ロープウェイは20分ごとに5合目に着くのですが、着くと同時に熊鈴をぶら下げた登山客が20人程度やってきて、それを「黒岳の秋らしい」と感じ、俳句にしてみたいと思いました。原句では熊鈴が聴こえたのか着けたのか曖昧だったとわかりました。また、添削句のように、熊鈴を着けた情景に趣があることが分かりました。ご指導有難うございました。
高橋正子先生
八月十ニ日の禊萩の句と八月十三日の枝豆の句を、其々の日の秀句にお選び頂き、その上正子先生には素敵な選評を賜り、真に有難うございます。
今後とも宜しくご指導の程お願い申し上げます。