4月23日(1句)
★いっときの空の蒼さや燕舞う/小口泰與
天気の変わりやすいころ。いっとき晴れた空を見つけて燕は飛び出し、自由に空を舞った。「いっときの空の蒼さ」と「燕の舞う自由」の交差が美しいです。(髙橋正子)
4月22日(2句)
★花筏はや流れ来る瀬の中を/多田有花
桜が満開となったと思えば、はや花筏となり連なって瀬の中を流れる。花は移ろいながらも、違う姿の美しさを見せてその微妙な変化に普遍性がある。(髙橋正子)
★櫻散り在所静かになりにけり/小口泰與
華やかに咲いていた櫻に、在所は華やかだった。櫻が散れば、在所も花の散るに従って、静かなたたずまいになった。大きな自然に抱かれた在所が揺るがぬものとして感じられる。(髙橋正子)
4月21日(1句)
<朝来市生野町・旧浅田邸>
★枝垂桜瀬音に近く咲きにけり/多田有花
桜と水の出合に清冽で美しい。さらに繊細にえば、枝垂桜のしなやかさと、その桜が、瀬音という細やかな音が近づいている情景に心を洗われる思いがする。(髙橋正子)
コメント
正子先生
「枝垂桜瀬音に近く咲きにけり」を
4月21日の秀句にお選びいただきありがとうございます。
旧浅田邸は昭和初期に建てられたもので、
浅田家は江戸時代から生野で代々地役人を務めました。
邸宅は木造二階建て、スクラッチタイル外壁の洋館が付属しており、
庭に立派なシダレザクラが咲いています。
そのすぐ後ろは市川の上流部です。
高橋正子先生
4月22日の投句「櫻散り在所静かになりにけり」と4月23日の投句「いっときの空の蒼さや燕舞う」の句を秀句にお取り上げいただき、正子先生には素晴らしい句評をいただき有難う御座います。今後共もよろしくご指導のほどお願い申し上げます。
正子先生
「花筏はや流れ来る瀬の中を」を
4月23日の秀句にお選びいただきありがとうございます。
このあたりは市川の上流部で、
川幅も狭く水の流れは青く澄んでいます。
散り始めた花びらが流れの中で一塊になっていました。