NEW9月27日(土)

曇り、ときどき晴れ
●おととい蒔いた春菊の芽が出た。急に涼しくなったので、残っていた春菊の種を、試しに蒔いてみた。プランターに筋をつけて、種を落としていた。種にかぶせる土は、筋を付けて脇によけた土。それを戻す程度にかけておいた。

春に植えていた金魚草の種が落ちたのか、ひとりで生長して黄色い花をつけている。百日草は毎日咲いて、花を切り取った茎が二つに分かれて、また花をつけた。涼しくなってから、よく咲くようになっている。夏の間、仏壇に供えることができた。もともと。そのつもりで蒔いた百日草だ。

NEW10月12日

晴れ
川原の芙蓉の紅を遠目にて 正子
秋潮の川遡る音しずか   正子
雀らの泡立ち草を宿としぬ 正子

●10月月例ネット句会
https://suien.ne.jp/getsureikukai
句会の作業をしていると睡魔が襲う。少し仮眠。夢に晃さんと信之先生と、だれかがいた。温泉のようでもあるし、木々に覆われていた。だれかが笹団子を出してくれた。すると、テンツク、テンツク。祭りばやしが聞こえ、子供御輿が通る声。それに目を覚ました。ちょうど、窓の外を子供御輿が通り過ぎるところだった。今日は駒林神社の祭らしい。先週、暮れた山から太鼓の音が聞こえていたが、こちらは大人が練習していたのかもしれない。喉が変。

ここに夫がでてきたのも、不思議。いま、散文を執筆中。人のことを大事に思うような文なので、夫が「自分のことを忘れるな」とでも言ったような感じだったが、それは、夫だけではなく、正子が自分のことを忘れるな、ということでもあるらしい。夢のお告げというもののようだ。

●リルケ理解のために何をするか、課題をAIにあげてもらった。
①リルケの手紙を読む。
②『マルテの手記』を読む。(すでに読了)
③リルケの詩を訳す。(意訳でもよい)これは、実践を始めている。
これまで自己流で進めて来たことが、AIの方向とマッチしている。大筋間違っていないようだ。

 

10月11日(土)

●執筆中の原稿、ひととおり推敲できた。字数を数えなければいけない。まだ、段落、一行空け、句読点の位置を考えなくてはいけない。

●モリスの柳の枝柄でブックカバーを縫う。布だけ見るより、仕立てたほうがよく見れる。ミシンの上糸が突然、切れる。原因に気づくまで、1時間かかる。簡単なことだった。上糸の糸巻に切り込みに糸がひっかって、切れていた。ボビンに下糸を巻いた時、糸巻を反対にセットしたため。

 

10月10日(金)

晴れ
芙蓉すすき泡立ち草の川を見る 正子
川に来てうましあんぱんと麦茶 正子

●昼前、鶴見川へ歩いていく。川に着くと、土手は草が胸辺りまでのび、座れるところはない。立ったまま川の景色を見ていた。橋のあたりは、川の音が聞こえる。青鷺が二羽いるだけで音もたてず飛び立った。さらに川上に歩いて河口から8キロ地点まできた。土手の草が途切れているところがあり、腰を下ろす。ここからは、川岸に数株の芙蓉が咲いているのが見えた。セイタカアワダチソウ、芒があり、秋らしい色合いの川原となっている。川原には、草の実がたくさんあるのか、雀がたくさんいる。稲雀のように飛び立つ。来る途中で買ったあんぱんと冷たい麦茶を飲んだ。冷たい麦茶が美味しい。

それから土手沿いを少し歩いて、新幹線が、一つ向こうの橋を走っているのを見て、川から離れ、帰る道を探した。2キロ半は歩いたので、バスに乗ろうとした。日吉駅東口行が来るのに時間がある。すると反対側に新綱島駅行がきたので、それに乗る。新綱島駅は終点で、始発駅でもあるから、東口行が出る。東口行は2コースあるので、窓からの景色を楽しむつもりで、遠回りのバスに乗った。以前に自転車で句美子と来たところを通った。それほどいい景色とは言えないが、これも小さい楽しみだ。帰宅したのは4時。静かすぎる川と平凡な街の景色。それがよかったと、言わねばならない。3.6キロ、9337歩歩いていた。

 

10月9日(木)

曇り

●ノーベル賞の受賞者、日本で今年は二人。
★生理学・医学賞:坂口 志文(さかぐち・しもん)氏
免疫応答を抑制する仕組み「制御性T細胞(Treg)」の発見
★化学賞:北川 進(きたがわ・すすむ)氏
文学賞は、日本人が複数予想されていたらしいが、ハンガリーの作家。

●一日書いて過ごす。

10月8日(水)寒露

快晴のち曇り
早生林檎赤味ほのかにいきいきと 正子
青蜜柑少し色づき吾そばに    正子

●午前中は、快晴。台風22号の影響で、夕方から曇る。
●一日書く。椅子に座って居眠りしがち。知らないうちに眠っている。それもわずかの時間。

10月6日(月)中秋の名月

曇り
杉木立つくつくほうしの声ひびき 正子
葛の蔓地にのび今宵の月を待つ   正子
冷えびえと風よく吹いて無月なり  正子

●曇り空で名月は見られなかった。ちょうど真夜中、中天に昇った月が雲の隙間から一瞬見えた。夕方からは風がよく吹き、うすら寒さを覚える。

●日吉駅まで歩いて金蔵寺の横から山路を越えいった。左の腰が固くなって違和感があるので、歩けるか心配だったが、歩いているうちに違和感がとれた。杉の多いところでは、つくつく法師がまだ鳴いている。山がかりのところに、無患子の実生が育ち、葛が、葉のない蔓をコードのように地面に伸ばし、一番先に若い芽が出ている。初め何の蔓かと思ったら、葛で小さい花が2つついていた。

●ブックカバーを句美子の小学生のときの残り布で縫った。これで3枚縫ったことになる。今日縫ったのは、『リルケ詩集』用。『マルテの手記』には、モリスのいちご泥棒の絵柄。詩集、マルテには、水をこぼして、本の紙が伸びてうねっている。そのためにカバーを縫った。あと一枚は文庫本用フリーサイズ。

●『源氏物語』若紫を読む。物語の筋もだが、風景描写を丁寧に見る。

●『詩を読む人のために』(三好達治著/岩波文庫)「千曲川旅情の歌」についての文章で、
<要するにこの詩一篇は、通じていって、――すべての芸術がそれに向かって憧れるといわれる、「音楽の状態」に最も近いものであります。文芸作品としては、もっともそれに近いものの一つといって過言ではありますまい。>が注目できる。

これは誰の言葉かというと、19世紀イギリスの美術批評家・文芸評論家 ウォルター・ペイター(Walter Pater) によるものだ。
「すべての芸術は音楽の状態に憧れる(All art constantly aspires towards the condition of music)」は、。彼の代表的な評論集『ルネッサンス』(The Renaissance: Studies in Art and Poetry, 1873年)に登場する。
ペイターは、音楽が他の芸術よりも抽象度が高く、感情に直接訴える力を持つことから、絵画や文学などの芸術がその「状態」に憧れると述べた。つまり、芸術が言葉や形を超えて、純粋な感覚や感情の領域に達しようとする理想を「音楽の状態」として表現したのだ。
この思想は後の象徴主義や印象主義の芸術家たちにも影響を与え、音楽的な構造や感覚を他の芸術に取り入れようとする試みに繋がった。

これを、俳句に置き換えると、どんなことになるか。俳句は意味をもたなく、言葉により五七五とされに細かい音律で感情に訴える。季語は読者と作者の共通基盤として必要思う。

俳句の音律と感情
五七五という定型は、意味を運ぶ器ではなく、感情の波を整える枠。意味を削ぎ落とし、音の配置によって感情を響かせる。

 

10月5日(日)

曇り
どんぐりはもう拾わない木の実落つ  正子
青蜜柑暑さいまだに残りたり     正子
百日草色の変化を百日も       正子

●今朝、2時半に目覚め、ブックカバー文庫本サイズ1を枚縫う。句美子のホビーラのデージー柄の残り布なので、若い子向き。欲しい人がいるかも。それに丸いキャンディー袋も縫う。これも若い子向き。昼前、ユザワヤでモリスの端切れとファスナー、裏地を買った。アネモネとハニーサックルの柄。

●『源氏物語』の帚木巻の光源氏、頭中将、左馬頭、藤式部丞の四人の雨の夜の品定め。今読んでみれば、なかなか的を得て鋭い。

●このごろ、よく聞く。「方向性が違うので」。この言葉を使うと、議論できない。多様性が重要視されるからだろうけれど、「方向」が違うものにはさわらないし、何も言わない。こういう態度をとる人を、立派と言っている。これは困ったことではないのだろうか。

10月4日(土)

曇り、小雨がばらつく
木の葉髪気づけばいつも身に添える 正子
秋山の黒ぐろ暮れて太鼓の音    正子
すすきの穂はらりと開きみずみずし 正子

●3時に目覚め、自由な投句箱。昨日の分の選と秀句を選ぶ。その後、5丁目の丘へ散歩にでかけた。

●周囲では、『源氏物語』を読むのが流行っている。「夕霧巻」の景色をたしかめるために、文庫本の『源氏物語 若い人への古典案内』(秋山虔著/社会思想社)を開いた。そのなりゆきで、今日は『源氏物語』の桐壺・帚木・夕顔を読んだ。残念なことに字が小さくて裸眼では読めなくなっている。この間までは読めていたと思うが。木の葉髪とやらは落ちて来るし。

●『小西昭夫句集』(ふらんす堂/2025年10月刊)
花綵列島5句
わが影の棒立ち秋の日を負ひて
硝子一枚隔て激しき雪となる
満月や音なく匂ひなき空に
落ちてくる雪に思はぬ速さあり
父といて焚火に枝をつぎ足しぬ

ペリカンと駱駝1句
間引き菜の色鮮やかに捨てられる

小西昭夫句集6句
こんなにも青田があって鉄工所
逆さまに吊すにわとり雪の山
大雪や最後にひろう喉仏
浮力あるごとし桜の小学校
雪だるま星の時間を生きるべし
初雪の積みそうもなし給料日

小西昭夫句集以後8句
鶏頭のとなりに石を置きにけり
上流の水も下流の水も澄む
落鮎に落ちゆく流れありにけり
頂上に野菊の咲けり握り飯
冬の薔薇母よお疲れ様でした
かく群れてかく静かなり赤とんぼ
鳥獣の気配が少し冬の山
春の野に座るのによき石二つ

お礼状を出す。

●日本の総理大臣に初めて女性がなる。かなり右。土井たか子氏の時にチャンスがったのに、あれから何年経ったのか。遅すぎた。