8月12日(木)

●雨が近づく。
●オリンピックもは、見たり見なかったりしたが、ニュースで高校野球のハイライトを見る。高校野球は好きではないが、古くて新しい感じ。いつもの夏が戻った。昨日は新田が勝って、横浜が1年生のサヨナラホームランで勝った。
●文豪には鰻好きが多いと知った。漱石などはその雄たるものらしい。サザエさんの町子さんも週一は鰻を注文していたらしい。暑い時は鰻が食欲をそそる。漱石は胃で悩んでいたし、町子さんも胃腸が弱かったらしい。わが家にも胃腸が弱い人がいる。骨がない、消化によさそう、食欲がわきそう。このあたりが、うなぎ人気か。冷凍庫に鰻のかば焼きをストックしておくと、ご機嫌もよろしいようで。
●生協で折り畳み盥、ミニキャリー(28kg用)を買った。これが、念願のもの。

8月11日(水)山の日

晴れ
●昨日より暑さが落ち着く。風も収まる。明日からお盆にかけて災害級の雨の予報。
●「俳壇9月号」が届く。9月号には結社の声欄に花冠が4ページに渡って載される。いつもより早い出版。
●「灯」8月号が届く。受贈誌欄に信之先生の「九十のこれからがあり鰻食う」が掲載される。先月、「灯」の編集長さんから電話があった。前主宰の田坂清太先生も九十歳なので、元気づけるために掲載したいのだがよろしいかと。この句やけに人気がある。本人に言うとすずしい顔。

自由な投句箱/8月11日~20日

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代表:高橋正子・管理:高橋信之

今日の秀句/8月11日~20日

8月20日(1句)
★かなかなや明日こそ晴れと想い居り/桑本栄太郎
日本のどこかで水害や土砂災害が起きるほど、大雨が続いている。雨が止んだおりには、蜩がなく頃になった。明日こそ晴れてくれよとこの雨続きに願う。(高橋正子)
8月19日(1句)
★全天がほのかに焼けし秋の朝/廣田洋一
夏とはたしかに違って来た朝の空。全天がほのかに焼けた秋の朝の透明感がいい。(髙橋正子)
8月18日(1句)
★上州の山並み嶮し鳥渡る/小口泰與
険しい上州の山並みの、そのはるか上を鳥が渡る。この景色に粛然とした思いになる。(髙橋正子)
8月17日(1句)
★切り分けし白桃光る瑠璃の皿/廣田洋一
みずみずしい白桃はそれにふさわしい器に載せたい。この句の「瑠璃」は、ガラスの古称として十分だろう。「瑠璃」という美しい言葉がよく働いている。(高橋正子)
8月16日(1句)
★雨雲の峰に引き上げ芋の露/桑本栄太郎
雨雲が峰に去っていき、里の畑の芋の葉に雨露がしとどに溜まっている。力強さがある句だ。(髙橋正子)
8月15日(1句)
★暁闇のはるか遠くに威し銃/桑本栄太郎
急に鳴る威し銃には、鳥獣でなくても驚かされるが、暁の闇を響かせて遠くで鳴る。田んぼが遠くにあることでもある。稲が実り始めた。(髙橋正子)
8月14日(1句)
★盆供養天女鳳凰舞う本堂/多田有花
お盆に寺に参ると本堂に、天女や鳳凰が舞う天井絵が目に入る。絵ではあるが、ありがたくも、極楽の様子を見せてもらうことに。(髙橋正子)
8月13日(1句)
★盆波の雨にけぶりぬ隠岐の島/桑本栄太郎
大きくうねる盆波の向こうに隠岐の島が、今日は雨でけぶっている。「雨にけぶる」に望郷の思いが重なって読める。(高橋正子)
8月12日(2句)
★朝顔やことに一輪深き色/小口泰與
たくさん咲いている朝顔の中に、深い色の花一輪を見つけた今朝の印象深さ。(髙橋正子)
★朝露を纏いて並ぶ稲の花/多田有花
稲の白い花が朝露をまとい、今朝の爽やかさもひときわ。稲の花への優しさ。(髙橋正子)
8月11日(1句)
★栗の毬うすみどりしてそろいおり/多田有花
暑い最中にも栗の実は確実に育って、うすみどり色の毬にまで生長した。それもいくつも。秋の到来を実感する。(髙橋正子)

8月11日~20日

8月20日(4名)
小口泰與
吾も犬も朝日の影や稲の花★★★★
玉ボケの蓮華升麻や森の秋★★★
蟋蟀や芝と花壇の鳴き別れ★★★
廣田洋一
鬼灯の赤き膨らみご仏前★★★
鬼灯を鳴らすイクメン慕はれし★★★
梨畑白き袋の鈴なりに★★★
多田有花
ヘッドフォンで電子ピアノを秋の夜★★★
ゆったりとヨガにあずける秋の暮★★★
秋雨のやむ間に急ぎ洗濯を★★★
桑本栄太郎
柿の実のぬつと日差しへ出で来たり★★★
秋の日の峰に老いゆく茜かな★★★
かなかなや明日こそ晴れと想い居り★★★★
日本のどこかで水害や土砂災害が起きるほど、大雨が続いている。雨が止んだおりには、蜩がなく頃になった。明日こそ晴れてくれよとこの雨続きに願う。(高橋正子)
8月19日(4名)
小口泰與
薄荷咲く木戸の辺りの風匂う★★★★
此処からもオキの耳見ゆ秋の晴★★★
夕さりの商店街のちちろかな★★★
廣田洋一
オクラの実伸びるにつれて星となり★★★
全天がほのかに焼けし秋の朝★★★★
夏とはたしかに違って来た朝の空。全天がほのかに焼けた秋の朝の透明感がいい。(髙橋正子)
女子高生見向きもせずに白粉花★★★
多田有花
秋出水呼ぶかまた雨降り始め★★★
秋燕の群れて飛ぶなり雨あがり★★★
秋蝉や命を終えて仰向けに★★★
桑本栄太郎
青空の雲間に抜ける稲穂垂る★★★
歩みゆく川辺に在りぬ花野風★★★
落蝉の翅のみ残る夕べかな★★★
8月18日(4名)
小口泰與
オカリナの音に風吹く渡り鳥★★★
贈り來し酢橘や瀬戸の日の温み★★★
上州の山並み嶮し鳥渡る★★★★
険しい上州の山並みの、そのはるか上を鳥が渡る。この景色に粛然とした思いになる。(髙橋正子)
廣田洋一
萎みし花隣に見つつ酔芙蓉★★★
朝九時や紅みさしたり酔芙蓉★★★
赤蜻蛉先づは一偵察に★★★
桑本栄太郎
秋蝉の疲れ果て居り長き雨★★★
溝川の怒涛となりぬ秋出水★★★
雨止めば色づき覚ゆ銀杏の葉★★★
多田有花
虫の音の窓辺に続く夜明け前★★★
秋雨の夜明け磯鵯の鳴く★★★
秋の夜の風呂場に一匹の家守★★★
8月17日(5名)
小口泰與
甲高き鵯や森を目覚めさす★★★
外で待つ眼科のベンチ雨の秋★★★
職人の稚鰤を捌く出刃の冴★★★
廣田洋一
送火や煙は家に流れたり★★★
風を呼び炎立ちたる送火かな★★★
切り分けし白桃光る瑠璃の皿★★★★
みずみずしい白桃はそれにふさわしい器に載せたい。この句の「瑠璃」は、ガラスの古称として十分だろう。「瑠璃」という美しい言葉がよく働いている。(高橋正子)
多田有花
法師蝉休暇の終わりに鳴き始め★★★
初秋の朝やリュートの曲を聴く★★★★
秋雨の荒ぶる午後となりにけり★★★
桑本栄太郎
うそ寒や目覚めの際に父の夢★★★
合歓の実の莢の青さの川辺かな★★★
橡の実や陸橋よりの天辺に★★★
川名ますみ
大小のつぼみいきいき日々草★★★★
敗戦忌源平かづらを賜りぬ★★★
三人で鷺草の鉢回しあう★★★
8月16日(4名)
小口泰與
波去りし岩へ翔けくる石叩★★★★
鵯の雀追いたる上枝かな★★★
仰山の椋鳥を蓄わう大樹かな★★★
廣田洋一
落蝉をそつと移せし道の端★★★
落蝉を踏みさうになり足を止め★★★
まだ居たき妻子に合はせ送火焚く★★★★
多田有花
皿溢る大粒の葡萄独り占め★★★
雨あがり窓からの風秋めきぬ★★★
湯に入れば虫の音聞こゆ夜となり★★★★
桑本栄太郎
田道行く野辺の朝や草ひばり★★★
ゑのころの色づき来たる荒野かな★★★
雨雲の峰に引き上げ芋の露★★★★
雨雲が峰に去っていき、里の畑の芋の葉に雨露がしとどに溜まっている。力強さがある句だ。(髙橋正子)
8月15日(4名)
小口泰與
嬬恋の棚田に溢る秋津かな★★★
半助の素地の花瓶や山桔梗★★★
兀として奇岩の山や桐一葉★★★
廣田洋一
外出は控えなさいと秋の雨★★★
秋の雨止むことなしに川溢れ★★★
鎮魂歌流れるホール終戦の日★★★
桑本栄太郎
暁闇のはるか遠くに威し銃★★★★
急に鳴る威し銃には、鳥獣でなくても驚かされるが、暁の闇を響かせて遠くで鳴る。田んぼが遠くにあることでもある。稲が実り始めた。(髙橋正子)
特攻の三日後なりぬ終戦日★★★
かなかなの窓の日差しや峰に老ゆ★★★
多田有花
盆のメロン銀の匙もて掬い食ぶ★★★★
盂蘭盆や木彫りの仏に手を合わす★★★
雨やむやいなや秋蝉鳴き始め★★★
8月14日(4名)
小口泰與
山風の案山子かたかた動きけり★★★
段畑の白き圃のあり秋の蝶★★★
秋蝉や故人の愛でし腕時計★★★
廣田洋一
道の端並び咲きたる白芙蓉★★★
花閉じし芙蓉をみつつ縄のれん★★★
真白なる芙蓉咲きたり古き家★★★
多田有花
盆供養天女鳳凰舞う本堂★★★★
お盆に寺に参ると本堂に、天女や鳳凰が舞う天井絵が目に入る。絵ではあるが、ありがたくも、極楽の様子を見せてもらうことに。(髙橋正子)
盆の寺僧の読経を聞いており★★★
珍しや今年の盆は雨続き★★★
桑本栄太郎
警報の日に何度とも盂蘭盆会★★★
苧殻焚く雨の門辺の庇かな★★★
ふるさとの雨の盆会や如何ばかり★★★★
8月13日(4名)
小口泰與
落鮎や波が波追うなみの音★★★★
水庭の木木と水辺や赤とんぼ★★★
隠り沼や利鎌の如き蛾眉の月★★★
廣田洋一
迎え火を気短な母待ちてをり★★★
ペルセウス流星見えぬ雨の夜★★★
待ち焦がれし流星隠す雲の有り★★★
桑本栄太郎
盆波の雨にけぶりぬ隠岐の島★★★★
大きくうねる盆波の向こうに隠岐の島が、今日は雨でけぶっている。「雨にけぶる」に望郷の思いが重なって読める。(高橋正子)
ふるさとを遠くに想う魂祭★★★
二年目も叶う事無き盆帰省★★★
多田有花
鬼灯を生らせ団地のフェンスかな★★★
初秋の花壇にアルストロメリア★★★
副住職盆提灯の準備中★★★
8月12日(4名)
廣田洋一
恙なき日を祈りたる白木槿★★★★
道の辺のすいと伸びたる白木槿★★★
アパートの狭庭に揺れる花木槿★★★
小口泰與
朝顔やことに一輪深き色★★★★
たくさん咲いている朝顔の中に、深い色の花一輪を見つけた今朝の印象深さ。(髙橋正子)
逆光の夕日たまわる尾花かな★★★
夕さりの雨の庭先木槿にて★★★
多田有花
板塀に寄り添い咲くや秋の薔薇★★★
朝露を纏いて並ぶ稲の花★★★★
稲の白い花が朝露をまとい、今朝の爽やかさもひときわ。稲の花への優しさ。(髙橋正子)
はやぽつぽつ桜紅葉の兆しおり★★★
桑本栄太郎
秋霖の降つては止みぬひと日かな★★★
コスモスの黄花ばかりや雨ひと日★★★
蘂の黄を見せて盛んやさるすべり★★★★
8月11日(4名)
小口泰與
光陰のああ矢の如しはや秋ぞ★★★
好日のひと日や湖は菊日和★★★
秋立つや朝の井戸水暖かき★★★★
廣田洋一
宗旦てふ雅な名前白木槿★★★
潦蜻蛉飛び交ふ朝の径★★★★
池の面ちょんちょん叩く塩辛蜻蛉★★★
桑本栄太郎
露けしや草のきらめく朝の川★★★★
吾が影の更に色濃く秋日さす★★★
コスモスの黄花ばかりや畦を占む★★★
多田有花
栗の毬うすみどりしてそろいおり★★★★
暑い最中にも栗の実は確実に育って、うすみどり色の毬にまで生長した。それもいくつも。秋の到来を実感する。(髙橋正子)
鶏頭に朝の光の差しにけり★★★
朝が来るマゼンタ色の白粉花★★★