4月20日(月)

晴れ

●4月月例ネット句会の入賞発表を昨夜する予定だったが、選句者が5名だったので、今朝にした。
https://suien.ne.jp/getsureikukai 

●昨日茹でて一晩置いたたけのこ。昨日蕗が買えなかったので、絹さやを買いに行った。一袋あったが、鮮度がよくない。近所の人との立ち話で情報を得て小さい八百屋に行った。群馬の沼田で栽培された丈の短いのが売られていた。名古屋産の蕗は太くて長い。どちらが好きかと言えば、断然丈が短いの。2束買って来た。揚げと蕗とたけのこの炊き合わせ。
あすは残りの一本でたけのこ寿司をつくる。

●風邪が流行っているらしく、ゆうまくんも句美子も風邪にかかっている。先週も風邪で病院に行ったと思うが。

●土曜日にN先生に電話したあと、なんとなく臥風先生と話した後のような気持ちになった。その気持ちは50年近くも前に起きたこと。臥風先生もN先生も、大学のなかでもとくに「精神の貴族」と昔は言われた人たちが卒業した学科。その伝統が引き継がれているような気がした。
臥風先生とは、句会やお伺いしたときに、話すと言って話すわけではなく、ごく短く返事をするくらい。精神の高い先生とは本当には話せない。ほとんど話さない状態で、話すことは話している。
一度、臥風先生が高齢になられて、食事をされないと奥さんから聞いたので、お見舞いに葡萄をひと房持って行った。そのとき臥風先生から「喉がひりひりする」と言われた。美味しかったという意味なのだが、一粒か二粒召し上がられただけだろう。
N先生との電話はそんなに長くなかったが、要件の話が終わるころ、先生がブックカバーのお礼を言われた。たった一枚のブックカバーに、お送りした花冠のお礼とともに、すでに葉書をいただいている。また改めて電話でお礼を言われ、おかしいことに「私の性格ですので」など、少しずれた返事をしてしまった。
「ひと房」「一枚」であるのが、精神にさわらないかもしれない、とあとで思ったのだが、おそるおそる差し上げたもの。英文のT先生も畏れおおい先生だったので、研究室に話にくるように二度も言われたのに、行けなかった。後輩たちはそんな先生ではないけど、というのだけれど。私には、畏れおおく感じられた。精神の高い先生に接するときは、気をつけていても、自分の至らなさを感じてしまい、苦い思いをしないわけではない。

■4月月例ネット句会入賞発表■

■4月月例ネット句会入賞発表■
2026年4月19日
【金賞】
05.春海へ汽笛響かせ船出づる/高橋秀之
春海へ汽笛を鳴らしながら出ていく船を、おおらかなに詠んでいて、スケールの大きさがあり、句の完成度が高い。下五が「出づる」となっているのも、船の動きを感じさせるのに効果的。「春海」の季語も過不足なく働いて、情景を安定させている。(髙橋正子)

【銀賞/2句】
08.新しき飛花ばかりなる水たまり/川名ますみ
「新しき飛花」には、花のみずみずしさと、同時に枝を離れ飛んでいく花びらのさびしさがある。移りゆく季節をを繊細な感性で受け止めて「高み」のある句。「水たまり」で言い留めたことに、作者の位置がはっきりし、句が動かない良さがある。(髙橋正子)

23.子らの声風に散らばり花は葉に/藤田洋子
桜はちってしまい、葉桜の季節を迎えた。清明な空気に子たちの声が風に乗って散らばる。「風に散らばり」の表現が秀逸。季節の移ろいを繊細に受け止めている優しい句。(髙橋正子)

【銅賞/3句】
14.穂の出揃い夕日をゆらす青麦畑/柳原美知子
麦畑はあおあおとして穂が出揃っている。そこへ夕日が差し込んでいるのだが、麦の穂が風に揺れて、夕日を揺らしている実感だ。静かな夕日と青麦の穂の交差が美しい。(髙橋正子)

30.寄り添って咲くよ二輪のチューリップ/多田有花
二輪のチューリップが寄り添って咲いている。何気ないような小さい景色だが、チューリップの可愛らしさが自然に感じられる佳句である。(髙橋正子)

32.桜祭り太鼓の音に吾子も揺れ/西村友宏
桜祭りに連れ出したわが子が、太鼓の音のリズムに反応し、体を揺らす。音やリズムに対する子ども体の反応が、桜祭りの明るさと伝えている。(髙橋正子)

【髙橋正子特選/9句】
05.春海へ汽笛響かせ船出づる/高橋秀之
出港の汽笛の伸びやかに、穏やかに広がる春の海への船出。季節の柔らかな空気感とともに、明るい希望に満ちた始まりを感じさせていただきました。(藤田洋子)

16.囀りを競う川辺の社かな/上島祥子
川べりの神社の大きな木、そこにさまざまな野鳥がやってきてはひとしきり囀ります。彼らにも囀りの順序や決まり事があるのでしょう。(多田有花)

19.鈴鳴るや奉詠閑か花御堂/土橋みよ
四月八日の仏生会、鈴の音も清らかに、唱えられる奉詠も厳かに、季節の花の彩りの花御堂を包みます。その漂う厳かさに、春うららかな仏事の一と日が感じられます。(藤田洋子)

32.桜祭り太鼓の音に吾子も揺れ/西村友宏
満開の桜に囲まれて心地よさそうな幼子の顔を眺めながら、笑顔溢れる親子のひと時。祭り太鼓の響きには驚き、反射的に体を揺らしたのでしょうか。我が子の一挙手一投足を見つめ、成長を喜び、願われる親心に感動します。(柳原美知子)

04.新緑に差し込む光手を翳す/高橋秀之
08.新しき飛花ばかりなる水たまり/川名ますみ
14.穂の出揃い夕日をゆらす青麦畑/柳原美知子
23.子らの声風に散らばり花は葉に/藤田洋子
30.寄り添って咲くよ二輪のチューリップ/多田有花

【入選/13句】
02.新しき樹木供養や百千鳥/廣田洋一
自然の中で、新しい供養の形となる樹木供養。ご供養の静寂さに、鳴き交わす百千鳥の声や明るさが際立ちます。自ずと新しい自然との共生の在り方を感じさせてくれる百千鳥です。(藤田洋子)

04.新緑に差し込む光手を翳す/高橋秀之
桜が散ると一気に新緑がひろがり、景色は一段と輝きを増しています。その光は眩しいほどで、思わず手を翳します。新たな季節の到来が全身で実感されるようです。(柳原美知子)

07.山桜明るき雨のしらしらと/川名ますみ
山桜が咲く頃の天気の変わりやすさ、光の明るさが感じられます。この頃ならではの光の感覚です。
桜の色が雨の中にほのかに見えて晴れの日だけではない山桜ならではの美しさです。(多田有花)

09.花冷の空に白さのひろがりぬ/川名ますみ
桜の咲く頃の空は青空というよりも白っぽい霞がかったものが多いです。
花冷えの温度感とこの空の白さが花時の身体感覚です。(多田有花)

10.赤き葉の今朝は緑や山の朝/小口泰與
山桜が咲いて散り始めるころから一斉に落葉広葉樹が芽吹きます。まるで山桜の合図を待っていたようです。アントシアニンとクロロフィルの配合具合だそうですが、それぞれの葉にそれぞれの戦略があるようで面白いですね。(多田有花)

11.梅の木の枝枝新芽湧き立ちし/小口泰與
梅の枝は直線的です。花が終わりそれらの枝に一斉に芽吹きが始まる。それを湧き立つ生命力ととらえられました。(多田有花)

13.すわり初め春日に笑むや乳歯二本
無垢な笑いとはまさにこのころの笑いですね。大きくあけた笑顔の口の中に下の歯が二本覗きます。なにもかもがうれしいころ、可愛らしいです。
(多田有花)

15.花の土手郊外電車の音抜ける/柳原美知子
桜並木が土手に続いています。すきっと青空が広がるいいお天気。そこを郊外を走る電車の音が抜けていきます。(多田有花)

17.囀りの中に耳立つ猫の朝/上島祥子
音に敏感な猫。特に春の囀には、耳を立たせてぴくりと反応するでしょう。囀に目覚め、野生も目覚める「猫の朝」が、はっきりとイメージできます。(川名ますみ)

18.拭き上げて春日に光るランドセル/上島祥子
いよいよ新学年になる喜びと決意を胸に、ランドセルを拭き上げる子を見守られる作者。ランドセルは春の日差しに輝き、希望に満ちた新たな日々が始まります。(柳原美知子)

20.松蔭に蛹ひらくや寺の庭/土橋みよ
寺院の松の木陰に蛹から秘かに成虫として生まれてくる蝶の姿に思いを馳せ、愛しまれる作者。生命の誕生の春とその神秘が思われます。(柳原美知子)

22.花屑の光るさざ波岸へ寄す/藤田洋子
散り際の桜がさざ波によって岸へと運ばれる静かな風景の中に、春が終わっていく時の流れとともに、美しく咲いていた満開の桜の残影が目に浮かぶようで、情感豊かに感じられました。(土橋みよ)

24.豌豆の咲き上りゆく蔓の先/藤田洋子
支柱に巻き付き、つぎつぎと咲く豌豆の花と葉を支える蔓。たおやかに、自在に先を伸ばして、高く空へと視線も導いてくれるようです。(柳原美知子)

29.明けてくる磯鵯の囀りに/多田有花
磯鵯の美しい囀りが、未明から聴こえてくるとは、 素晴らしい朝ですね。「明けてくる」とあるので、美しい声の持ち主を、朝日の中に確認するのも嬉しいですね。(上島祥子)

■選者詠/髙橋正子
25.春愁やぬるき炬燵にいつまでも
26.球根植う空きたる土にアマリリス
27.山鳩の声に目覚めて夏めけり

互選高点句(5点)
05.春海へ汽笛響かせ船出づる/高橋秀之

集計:髙橋正子

※コメントのない句に、コメントをよろしくお願いいたします。

 

■4月月例ネット句会/入賞発表■

■4月月例ネット句会/入賞発表■
4月月例ネット句会にご参加くださいましてありがとうございます。1週間延期となりましたが、万障お繰り合わせのうえ、ご参加いただきましたことを感謝いたします。下記アドレスにに
入賞発表を掲載しましたので、ご確認ください。入賞の皆様おめでとうございます。
4月月例ネット句会/入賞発表
https://suien.ne.jp/getsureikukai
○句会主宰:高橋正子
○句会管理:髙橋句美子・西村友宏