●小口泰與
したたかに伸び行く蔓や牽牛花★★★
単線の朽し犬釘明治草★★★
露草や浅間の空はいぶし銀★★★
●下地鉄
湾を抱く旱の空の蒼さかな★★★★
旱の空が湾を抱く。空もあくまでも蒼く、湾はあくまでも静か。旱がその静けさを奥深くさせる。(高橋正子)
その日のこと記憶も失せし終戦日★★★
金星を剥がれし人の敗戦日★★★
●多田有花
早稲の田を渡る風受け墓詣★★★★
暑い盛りの墓参だが、早稲の田は稲穂にも熟れ色が兆し、風を渡らせている。心静かで明るい墓参。(高橋正子)
四代の世代が集い墓参り★★★
盆過やつくつくぼうしの森となる★★★
●古田敬二
新涼を大きく吹きあげ飛騨の川★★★
飛騨川の緑の流れ涼新た★★★
緑色して飛騨川流れ終戦日★★★
コメント
御礼
高橋信之先生、正子先生
8/16の投句に★印のご指導を賜わり有難う御座いました。今後ともよろしくご指導の程お願い申し上げます。
お礼
信之先生、正子先生、
「早稲の田を渡る風受け墓詣」へご指導をいただきありがとうございます。
お盆は父方と母方のお墓参りに行きました。これは母方の墓参りのときの情景です。田んぼの中の道を歩いて行きます。ご句評いただいたとおり、明るい墓参りです。