●小口泰與
春雨のしずく細かに草撓む★★★
つつつつと畦を駆け行くきぎすかな★★★
花冷や長き裾野の赤城山★★★★
「長き裾野」は、季節によってさまざまな感じをわれわれに与える。花冷えには花冷えの裾野の引く線の緊張感がある。(高橋正子)
●多田有花
朝の陽がまず差すところ桜花★★★★
陽が昇り、まず差すところが桜の花。清楚でありながら桜花が華やかに浮き立つときだ。(高橋正子)
手水舎の水音近く枝垂れ桜★★★
辛夷咲く駐車場の真ん中に★★★
●桑本栄太郎
白砂の白兎海岸春の波★★★
ふるさとの山河麗し去年(こぞ)の雪★★★
一品の蛸と若布や酢味噌和え★★★
●古田敬二
一つずつより来て小さな花筏
【添削】一つずつより来て流る花筏★★★★
大股に桜吹雪をくぐりけり★★★
青空に散る時を待つ桜揺れ★★★
コメント
御礼
高橋信之先生、正子先生
3/31の投句に★印のご指導を賜り、その上正子先生には「花冷」の句に素晴らしい句評を頂きありがとう御座います。
今後ともよろしくご指導の程お願い申し上げます。
お礼
信之先生、正子先生、
「朝の陽がまず差すところ桜花」にご指導、ご句評をいただきありがとうございます。
朝の桜の清楚でありながら華やかな美しさは独特のものがあります。
三分から五分咲き程度の朝の桜の清々しさ、初々しさが好きです。