2月13日

●小口泰與
臼づきて山のととのう遅日かな★★★

春暁や榛名の空の珊瑚色★★★★
春の暁の美しさを「珊瑚色」と捉えた。珊瑚色に春の来た喜びの心が読める。(高橋正子)

錦鯉まだ見えておる遅日かな★★★

●古田敬二
どの木々も根元まっすぐ春の影★★★★
「根元まっすぐ」がすっきりしていてよい。冬の間に寒風に晒され、雨雪に耐えた木々である。余分なものを落としての「根元まっすぐ」だ。
その影が春の影として柔らかなのがいい。(高橋正子)

どの枝も固き尖りや芽吹き待つ★★★
風が来る伊吹遠望残雪嶺★★★

●多田有花
ただいまの声が響きし春の夕★★★
斑雪野に放たれ犬の走りけり★★★★
寒戻るころころ赤子のくるまれて★★★

●桑本栄太郎
薄氷の融けてさざ波走りけり★★★★
「さざ波走り」に料峭の風の吹く様や風に冷たさが想像される。(高橋正子)

その村の斎藤姓や風光る★★★
揚ひばり空の青さに逆らわず★★★

●河野啓一
紅梅のまさに咲かんと淡き色★★★★
小鳥来るスケートリンクに舞うごとく★★★
春近し一歩及ばず金メダル★★★


コメント

  1. 小口泰與
    2014年2月14日 10:49

    御礼
    高橋信之先生、正子先生
    2/13の投句に★印のご指導を賜わり、その上、正子先生には「春暁」の句にすばらしい句評を頂き有難う御座いました。今後ともよろしくご指導の程お願い申し上げます。

  2. 桑本栄太郎
    2014年2月14日 17:53

    御礼
    高橋信之先生、正子先生
    2月13日の投句「薄氷の融けてさざ波走りけり」に★印のご指導を賜り、過分なるご句評も頂戴しまして大変有難うございます。風は冷たいものの、陽光の明るさに誘われ田園を散策しました。耕された田圃の水が薄氷となり、融けはじめてさざ波を立てていました。

  3. 河野啓一
    2014年2月14日 20:47

    御礼
    高橋信之先生、正子先生
    2/13の投句に★印のご指導を賜り誠に有難うございました。「紅梅」はデイケアの仲間に聞いた情報をもとに致しました。