1月20日(名)
小口泰與
風に咲く侘助ひとつ日暮れかな★★★
凍星や昨日のメールはや古ぶ★★★★
白鷺の嘴を大きく振舞うぞ★★★
凍星や昨日のメールはや古ぶ★★★★
白鷺の嘴を大きく振舞うぞ★★★
多田有花
大寒やピアノソナタを聴き比べ★★★
珍しやこぬか雨降る大寒に★★★
この冬は雪無きままに過ぎゆくか★★★
珍しやこぬか雨降る大寒に★★★
この冬は雪無きままに過ぎゆくか★★★
廣田洋一
大寒の鯛焼き食べる親子かな★★★
日の温みふはり抱へて福寿草★★★★
街角の花屋を覗き春隣★★★
日の温みふはり抱へて福寿草★★★★
街角の花屋を覗き春隣★★★
桑本栄太郎
露凝るや愛しき人の名を窓に★★★
しぐれ降る黒雲嶺を被いけり★★★
しつとりと身ほとり雨に寒雷忌★★★
しぐれ降る黒雲嶺を被いけり★★★
しつとりと身ほとり雨に寒雷忌★★★
1月19日(4名)
小口泰與
足出でて衾取り合う真夜の風★★★
霜防ぐわら束数多星の夜★★★★
風防ぐビニール強し冬いちご★★★★
霜防ぐわら束数多星の夜★★★★
風防ぐビニール強し冬いちご★★★★
多田有花
葱青々ところどころは折れながら★★★★
寒暁や珈琲豆を挽き淹れる★★★
寒さやや弛みおりけり雨の朝★★★
寒暁や珈琲豆を挽き淹れる★★★
寒さやや弛みおりけり雨の朝★★★
廣田洋一
マフラーをぐるぐる巻きて顔埋もれ★★★
寒紅葉丸めたる葉の光りをり★★★
白き雲群なし走る寒の空★★★
寒紅葉丸めたる葉の光りをり★★★
白き雲群なし走る寒の空★★★
桑本栄太郎
山茶花の散り敷く中をバス停へ★★★
照る降る何れか知れず雪しぐれ★★★
マスク子の目線に気付く友の顔★★★
照る降る何れか知れず雪しぐれ★★★
マスク子の目線に気付く友の顔★★★
1月18日(4名)
小口泰與
山峡の九十九折なる霜の朝★★★
左義長や赤城の裾野賑やかす★★★
児の時のいまだ懐かし根深汁★★★
左義長や赤城の裾野賑やかす★★★
児の時のいまだ懐かし根深汁★★★
多田有花
ハイドンの旋律明るし日脚伸ぶ★★★
大霜に湯を用意して車へと★★★
松過の夕刻にある明るさよ★★★★
大霜に湯を用意して車へと★★★
松過の夕刻にある明るさよ★★★★
廣田洋一
駅降りてどちらに行くか探梅行★★★★
探梅や甘き香りに群がれり★★★
厳寒の共通テスト始まりぬ★★★
探梅や甘き香りに群がれり★★★
厳寒の共通テスト始まりぬ★★★
桑本栄太郎
竹づつの祈る灯りや阪神忌★★★
いつせいに屋根の現るしづり雪★★★★
干し物をためらい軒に雪しぐれ★★★
いつせいに屋根の現るしづり雪★★★★
干し物をためらい軒に雪しぐれ★★★
1月17日(3名)
小口泰與
電線に群並びたる寒雀★★★
古びたる写真機愛でて寒の内★★★
麦の芽や浅間へ落ちし夕日影★★★
古びたる写真機愛でて寒の内★★★
麦の芽や浅間へ落ちし夕日影★★★
多田有花
タイマーをかけて運動寒の内★★★
緩く巻くマフラーに顎を埋めおり★★★
立働く事こそよけれ寒の朝★★★
緩く巻くマフラーに顎を埋めおり★★★
立働く事こそよけれ寒の朝★★★
桑本栄太郎
「ともに」との祈る想いや阪神忌★★★
ぽつぽつと朝日に目立つ冬木の芽★★★★
霜朝のちりちり萎れ枯むぐら★★★
ぽつぽつと朝日に目立つ冬木の芽★★★★
霜朝のちりちり萎れ枯むぐら★★★
1月16日(4名)
小口泰與
雪被る地蔵のありて通学路★★★
「ありて」、あるいは、「通学路」のところを工夫されるといいと思います。(髙橋正子)
電線に群並びたる霜の朝★★★
新年会古き交わり今年また★★★
電線に群並びたる霜の朝★★★
新年会古き交わり今年また★★★
多田有花
ここもまた宅地となりぬ冬深し★★★
シートより薬押し出し小正月★★★
初えびすベビーカステラ売る屋台★★★
シートより薬押し出し小正月★★★
初えびすベビーカステラ売る屋台★★★
廣田洋一
寒稽古太極拳の息白し★★★
一輪また一輪と水仙花★★★★
水仙の花の並びし日向かな★★★
一輪また一輪と水仙花★★★★
水仙の花の並びし日向かな★★★
桑本栄太郎
うつすらと嶺に初雪被いをり★★★
風花の光り溜めつつ躍りけり★★★★
寒禽の翔つや花びら零れ居り★★★
風花の光り溜めつつ躍りけり★★★★
寒禽の翔つや花びら零れ居り★★★
1月15日(4名)
小口泰與
角巻や水輪沸き立つ沼の淵★★★
茶の花や赤城颪に吹かれける★★★★
降り出して雨仕切りにり枯芝へ★★★
茶の花や赤城颪に吹かれける★★★★
降り出して雨仕切りにり枯芝へ★★★
廣田洋一
残りたる餅を焼きたり小正月★★★
ヘルパーさん頬紅付けて小正月★★★
鴨一羽ぱっと飛び立ち追ふ二羽や★★★★
ヘルパーさん頬紅付けて小正月★★★
鴨一羽ぱっと飛び立ち追ふ二羽や★★★★
多田有花
冬の山おりて食べたりしらす丼★★★
ゆっくりと昔の映画松の内★★★★
そぞろ歩く寒九快晴のなかを★★★
ゆっくりと昔の映画松の内★★★★
そぞろ歩く寒九快晴のなかを★★★
桑本栄太郎
黒雲の嶺につどいぬ雪催い★★★★
お隣と妻は語らい焚き上げに★★★
寒柝の闇夜にひびく団地かな★★★
お隣と妻は語らい焚き上げに★★★
寒柝の闇夜にひびく団地かな★★★
1月14日(3名)
小口泰與
光無き待合室や冬の暁★★★
冬翡翠目の炯炯と水中へ★★★
再びは会う事も無き冬の街★★★★
再びは会う事も無き冬の街★★★★
廣田洋一
寒九の水を沸かせしコーヒーかな(原句)
コーヒーに寒九の水を沸かすかな(正子添削)
雪吊りのからりと晴れて神の庭★★★
熱き湯を車窓にかける霜の朝★★★
雪吊りのからりと晴れて神の庭★★★
熱き湯を車窓にかける霜の朝★★★
桑本栄太郎
あおぞらの日射し明るく冬日燦★★★
寒晴や遥か彼方に奥比叡★★★★
<JR嵯峨野線花園駅ホーム>
メロディーの鳴りて列車や寒晴るる★★★
寒晴や遥か彼方に奥比叡★★★★
<JR嵯峨野線花園駅ホーム>
メロディーの鳴りて列車や寒晴るる★★★
1月13日(4名)
小口泰與
節節の痛みに寒の病かな★★★
翔つ前にふと我を見し鳰★★★
忽然と鳴きて飛び立つ二羽の鴨★★★
翔つ前にふと我を見し鳰★★★
忽然と鳴きて飛び立つ二羽の鴨★★★
廣田洋一
買物籠下げたる道や日脚伸ぶ(原句)
買物籠提げて行く道日脚伸ぶ(正子添削)
露天湯に長く浸かりて日脚伸ぶ★★★
水仙の並び立ちたる門の前★★★
多田有花
<兵庫県立あわじ石の寝屋緑地三句>
大橋を背後から見て冬の雲★★★
山おりる傍らにあり帰り花★★★
水はられし日陰の田んぼ凍りおり★★★
大橋を背後から見て冬の雲★★★
山おりる傍らにあり帰り花★★★
水はられし日陰の田んぼ凍りおり★★★
桑本栄太郎
焚火たく地域バザーや土曜日に★★★★
山茶花の散りて襤褸や坂の道★★★
山間をのぼる道路や寒晴るる★★★
山茶花の散りて襤褸や坂の道★★★
山間をのぼる道路や寒晴るる★★★
1月12日(5名)
小口泰與
人出でて沼の普請や冬の午後★★★
寒暁や待合室に光無き★★★
眼間の雪の浅間のふすぼるる★★★★
寒暁や待合室に光無き★★★
眼間の雪の浅間のふすぼるる★★★★
廣田洋一
冬の薔薇蕾の一つ膨らみぬ★★★
早梅や走り寄りたる枝の下★★★
早梅の蕊金色に光りをり★★★★
早梅や走り寄りたる枝の下★★★
早梅の蕊金色に光りをり★★★★
弓削和人
淑気満つ秋田訛りの行き交うて★★★★
除雪音の空の白妙響きけり(原句)
白妙の空に響けり除雪音(正子添削)
雪沓の底にしみいる羽後の風★★★★
雪沓の底にしみいる羽後の風★★★★
桑本栄太郎
燦々と団地明るく寒晴るる★★★★
<能登半島地震>
倒壊の家屋微塵や能登寒波★★★
寒晴や婆のため息なゐの地に★★★
<能登半島地震>
倒壊の家屋微塵や能登寒波★★★
寒晴や婆のため息なゐの地に★★★
多田有花
<兵庫県立あわじ石の寝屋緑地三句>
冬景色あれは淡路か徳島か★★★
大観覧車見下ろせば冬の海★★★★
冬の風発電風車を回しおり★★★
冬景色あれは淡路か徳島か★★★
大観覧車見下ろせば冬の海★★★★
冬の風発電風車を回しおり★★★
1月11日(4名)
小口泰與
着ぶくれてよたよた歩む鳥の如★★★
冬更けて樹木の諸鳥定かなり★★★
冬深み鳥声いまだ盛んなり★★★
冬更けて樹木の諸鳥定かなり★★★
冬深み鳥声いまだ盛んなり★★★
廣田洋一
レトルトのしるこ買ひたり鏡割★★★
濃ゆく日向に立ちし冬薔薇★★★
冬薔薇の棘は控へめ人を呼ぶ★★★
濃ゆく日向に立ちし冬薔薇★★★
冬薔薇の棘は控へめ人を呼ぶ★★★
多田有花
島に来て八幡宮へ初詣★★★★
津波避難経路を辿りゆく寒★★★
<兵庫県立あわじ石の寝屋緑地>
ひさびさの寒中登山大展望★★★
津波避難経路を辿りゆく寒★★★
<兵庫県立あわじ石の寝屋緑地>
ひさびさの寒中登山大展望★★★
桑本栄太郎
倒壊の能登の微塵に寒の雨★★★
避難所のビニールハウス寒の雨★★★
孤立せる村に無情や寒波来る★★★
避難所のビニールハウス寒の雨★★★
孤立せる村に無情や寒波来る★★★
コメント
御礼
高橋正子先生
いつも懇切にご指導いただき有難うございます。
1月13日の「日脚伸ぶ」の句と1月14日の「寒九の水」の句を添削して頂き、真に有難う御座いました。
いずれの句もリズムが格段と良くなり季語の働きが良くなりました。
今後とも宜しくご指導の程お願い申し上げます。
御礼
高橋正子先生
1月16日投句「雪被る地蔵のありて通学路」の句にご指導を賜わ厚く御礼申し上げます。
早速「雪被る地蔵の居りて通学路」と致しました。
有難う御座います。