自由な投句箱/9月21日~9月30日

※当季雑詠3句(夏の句・秋の句)を<コメント欄>にお書き込みください。
※投句は、一日1回3句に限ります。
※登録のない俳号やペンネームでの投句は、削除いたします。(例:唐辛子など)
※★印の基準について。
「心が動いている」句を良い句として、★印を付けています。


コメント

  1. 多田 有花
    2025年9月21日 9:12

    夢うつつ秋の彼岸の驟雨かな
    今朝一歩秋は進みて快晴に
    柘榴待つ不意に裂けたるそのときを

  2. 廣田洋一
    2025年9月21日 10:49

    鰯雲白くきらめく町の川
    秋刀魚焼く香り漂う赤提灯
    町内の男女集めて運動会

  3. 小口泰與
    2025年9月21日 13:11

    はつはつに溝蕎麦咲けり川べりに
    黙黙と竿振る人や秋の沼
    秋の暮怪しきまでに猫の声

  4. 桑本栄太郎
    2025年9月21日 13:41

    草萩や背高き花の風誘う
    底紅の愁いの色や靡き居り
    草萩の刈り残される道のへり

  5. 多田 有花
    2025年9月22日 10:35

    地を覆い木をよじ登り葛の花
    遠き田の刈られて見える曼殊沙華
    ひらひらとはぐろとんぼや秋彼岸

  6. 桑本栄太郎
    2025年9月22日 13:06

    秋冷やテニスコートの音弾む
    きちきちを追い駆け走る地道かな
    カラコロと風に歌うよ竹の春

  7. 小口泰與
    2025年9月23日 9:57

    爽籟や我を包みし風うまし
    秋風に咳く我や天蒼き
    秋晴れや長きすそ野に鳥の声

  8. 桑本栄太郎
    2025年9月23日 12:43

    ふるさとへ向い祈りぬ秋彼岸
    土手道の中に白きや彼岸花
    ゑのころの姫と云うあり風の土手

  9. 多田 有花
    2025年9月23日 13:09

    秋彼岸親族集う七回忌
    枝豆の塩加減よし七回忌
    敷き紙の秋桜に和す七回忌

  10. 廣田洋一
    2025年9月23日 14:44

    秋彼岸義妹の墓に水をかけ
    秋晴れや黙々と草噛む乳牛
    秋茄子の一夜漬けにて朝餉かな

  11. 土橋みよ
    2025年9月23日 18:49

    出流原夕霧巻の花野めき
    渡良瀬の川原に咲ける女郎花
    穂紫蘇すく指に香の立つ台所

  12. 上島祥子
    2025年9月23日 22:44

    一番機秋雲に向け上昇す
    秋澄めり空と山嶺分かつ朝
    客車揺れ彼方に秋の御嶽山

  13. 川名ますみ
    2025年9月23日 23:13

    蜻蛉浮く大病院の棟の間に
    新米を荷台に自転車駈けあがる
    えのころの細き葉を噛みしめる猫

  14. 小口泰與
    2025年9月24日 9:50

    舞来たる秋翡翠に魅せられし
    山の沼秋葦の葉に朝日かな
    蟋蟀の声高らかや沼岸辺

  15. 廣田洋一
    2025年9月24日 17:58

    秋彼岸隣は墓を仕舞いけり
    とんぼうの出迎えくれし朝の径
    味噌汁のとろりと甘き秋茄子

  16. 桑本栄太郎
    2025年9月25日 9:57

    裏山の音のひびきや竹を伐る
    廃校の掲示まだ有り秋深む
    秋の蚊の我に親しく寄り来たる

  17. 多田 有花
    2025年9月25日 13:05

    曇天に鹿鳴く声の響き初む
    大阪まで通院をする秋なかば
    尼崎城秋の駅のすぐそばに

  18. 小口泰與
    2025年9月25日 14:07

    蝉声の途絶えて蟋蟀声高し
    梢より秋翡翠の水中へ
    はつはつに秋河骨の咲きにけり

  19. 多田 有花
    2025年9月26日 10:00

    青みかん豊後の風をまとい来る
    初鵙の今朝快晴と告げにけり
    赤まんま後ろは刈られし田となりぬ

  20. 桑本栄太郎
    2025年9月26日 12:47

    かえで葉の鳩吹く風に染まり来る
    橡の実を拾いつつ歩む散歩かな
    身に入むや窓閉めかかる句の推敲

  21. 小口泰與
    2025年9月26日 14:33

    飛び立ちて葦揺れている水辺かな
    釣上げし木の葉山女の錆の色
    名月を愛でし女人のはなやかに

  22. 土橋みよ
    2025年9月26日 17:05

    出流原弁天池2句
    秋水や樹影の我に届きたり
    水面の樹々を背にする秋の鯉

    とんぼ飛び花野めくかな出流原

  23. 上島祥子
    2025年9月26日 22:49

    禅院に風の生まるる百の萩
    秋の日の傾き隠す杉大樹
    繰り返し風の生まるる萩の寺

  24. 桑本栄太郎
    2025年9月27日 12:24

    稜線の確とつらなりいわし雲
    やまざとの速き小川や芋水車
    赤とんぼ風に抗い前へ前へ

  25. 小口泰與
    2025年9月27日 13:11

    競走馬草を食まずや秋の声
    月光は美きや牧の柵の列
    山よりの疾風渦巻く秋の蝶

  26. 多田 有花
    2025年9月27日 18:58

    秋祭り近づくころの播州路
    夕月夜ねぐらへ帰る烏たち
    恩師の訃報をきく秋の夕暮

  27. 桑本栄太郎
    2025年9月28日 13:00

    秋暁の闇の静寂や日曜日
    秋簾越しの日差しは青空に
    秋晴やテニスコートの音伸びる

  28. 多田 有花
    2025年9月28日 15:01

    幼子の飽きず遊びぬ秋真昼
    よく晴れて燕帰りし空広く
    昭和の歌歌うグループ秋の昼

  29. 土橋みよ
    2025年9月29日 9:09

    ふっくらと煮ゆる小豆や秋分の日
    水通わす容器の先に摘み葡萄
    ひと夏の暑さ越え猫昼寝かな

  30. 桑本栄太郎
    2025年9月29日 11:53

    登校の列の急ぎぬ芋あらし
    小雨降る鳩吹く風や葉の騒ぎ
    散り敷きしかつら黄葉の明かりかな

  31. 上島祥子
    2025年9月29日 23:32

    野分雲暮るるを急ぐ日に迫り
    秋蝶の木の葉伝いて二階へと
    蝗狩親子の声の高き午後

  32. 多田 有花
    2025年9月30日 8:10

    彼岸過ぎ今年は盛期の彼岸花
    弓張の何をか射らんと構えたり
    天空に帆あげてゆくや月の舟

  33. 小口泰與
    2025年9月30日 9:01

    カメラ撃つ鵙の高音に囃されて
    アカゲラの木を打つ音の和やかに
    秋雲の小さき瘤を幾重にも

  34. 桑本栄太郎
    2025年9月30日 19:43

    朝冷えや窓閉め又も夢ごこち
    夢にても君に逢わなん葉月尽
    想い出は夢の中とや曼珠沙華

  35. 小口泰與
    2025年10月1日 8:47

    あけぼのの秋翡翠や沼囃す
    曼殊沙華日を跳ね返す赤さかな
    赤城より疾風に乗りて鵙の声