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コメント
自由な投句箱
★浅間燃えなぞえに川や花杏
★噴煙の垂直に起ち風光る
★霾や眼鏡のパット替えにける
自由な投句箱
染井吉野咲き初め高き一枝より
その白き色こそ貴し山桜
咲き初めし桜へ一日雨の降る
Unknown
自由な投句箱
＊見はるかす山並み染める桜かな
＊山肌になだれ咲きける辛夷かな
＊山門に音立てて降る春霰
自由な投句箱
★元号の令和と決まり春惜しむ
★裏庭の鉢に爛れや黄水仙
★植込みのつつじ咲き初む駅舎かな
自由な投句箱
★三代の御代を寿ぎ未開紅
★畦道を猫の駆け行く諸葛菜
★うるおえる溶岩の台地や木の芽時
自由な投句箱
八重紅梅に当たる日差しの強さ増す
枝垂桜まだ幼きが咲き始め
四月来る高き主塔の彼方より
Unknown
自由な投句箱
＊芽吹きたる柳の揺れる平城京跡
＊鬱蒼たる林抜ければ桜かな
＊せせらぎの音に揺れける滝桜
自由な投句箱
★揚ひばり途切れとぎれや風の野に
★花冷えや遠くの孫の今日入園
★東風荒れや独り昼餉の妻の留守
自由な投句箱
★釣糸の雁字搦めや独活もどき
★たんぽぽや出入り激しき駐車場
★おにぎりを結ぶ手のひら未開紅
自由な投句箱
曙の空見て春の奈良に向かう
工場にも療養所にも桜咲く
ボートゆく桜並木の下をゆく
自由な投句箱
★花冷のコートの厚さ迷ひたる
★花冷やもてなしの茶を頂きぬ
★花冷の雨にたたられ吉野かな
自由な投句箱
★風吹けば手招きしたる雪柳
★豌豆と云えどからすの花咲きぬ
★何もかも記憶飛びそう揚ひばり
自由な投句箱
氷室神社奈良の一番桜かな
花を見て仁王像見て山に向かう
桜咲く若草山を目指しけり
自由な投句箱
★物言わぬ巨石や春の里の川
★里川を下る六羽の春の鴨
★初雷や焼き饅頭の味噌の味
自由な投句箱
★えいやつと持ち上げられしたんぽぽかな
★自己主張の黄色たんぽぽ土手に咲く
★渡来人の住みたる里や帰化たんぽぽ
自由な投句箱
★つくし野や夕日の畑に遊びをり
★鳴き明かし真つ逆さまに雲雀落つ
★夕風のふるさと偲ぶ著我の花
自由な投句箱
春の鹿寄りくる何か食べおれば
奈良一望春の若草山に立つ
咲き満てる桜の下で昼ご飯
自由な投句箱
★清明やスマッシュしたる卓球台
★清明の水吸う苔のふくらみぬ
★清明の風にそよげる庭の草
自由な投句箱
★丈六へ風を纏うや鐘おぼろ
★太古より変わる川筋鳥曇
★おにぎりを頬張るごとに山笑う
自由な投句箱
★あぜ道の吾一人なり揚雲雀
★菜の花や西へ東に選挙カー
★川風に躍る下枝や花の冷え
自由な投句箱
ウエディングドレスを乱し春疾風
春疾風に押されつ鶯塚古墳
広々と若草山の春の芝
自由な投句箱
★赤城嶺のなで肩にして笑いける
★若柳や小舟を担ぐささら波
★落椿雀の嘴の光おり
自由な投句箱
★残花なほとどまる道を出勤す
★たそがれて残花散り行く街の角
★雨雫朝日に光る残花かな
自由な投句箱
★川べりを埋めて花見の地道かな
★堰水の音を聞きつつ花見人
★愛の巣の軒の内なりつばめ来る
自由な投句箱
はくれんの飛び立つ如し不動堂
しぐれくる枝垂桜や二月堂
衆生われ春の坂道を下る
自由な投句箱
★巣造りの枝を咥へし小鳥かな
★高枝に鳥の巣一つかけられし
★いずこかに鳥の巣の有り声高し
自由な投句箱
★まっさおな空に下校や花ミモザ
★竹秋や割れ煎餅の量り売り
★夕暮の魚籠よりこぼる蕗のとう
自由な投句箱
★京なれや源平桃の鴨川に
★せせらぎの祇園白川花かがり
★自由とは斯くも哀しき放哉忌
自由な投句箱
★咲き満ちて花を散らせる禽の数
★はくれんや池を賑わす鯉の群
★咲き満ちて花二三片散りにけり
自由な投句箱
春雨の二月堂から大鐘へ
桜咲く大仏殿に来ています
柱くぐり再誕生の春となる
自由な投句箱
★虚子の忌や「一日一句」開きたる
★花祭り釈迦駅中に立ちたまふ
★天を指す御手にも甘茶かけにけり
自由な投句箱
★外灯の電線うなる春疾風
★たぷたぷと波の岸辺に春嵐
★川風に躍る下枝や花の冷え
自由な投句箱
★ほわほわと赤子指差す桜かな
★あと一杯止むや目の前桜餅
★春灯やカメラの前の吾子二人
自由な投句箱
五重塔春しぐれあがる青空に
花時の中金堂から南円堂
花満喫そば定食で締めくくる
自由な投句箱
★下枝の若葉鮮やか桜かな
★花吹雪風にあおられ散り散りに
★松の花競ひて天に伸び行けり
自由な投句箱
朝日さすやまとごころの山桜
少年の手足は長く伸びて春
快晴の空に舞いおり初燕
自由な投句箱
★湖釣の竿に魚信（あたり）や春炬燵
★砂浴びの雀や風の黄水仙
★耕しの鍬振り上げて禽を追う
自由な投句箱
★雨に打たれ花弁一つ零れけり
★道の端ぱつと明るく躑躅咲く
★紅躑躅広く見えたる狭庭かな
自由な投句箱
＜彦根城三題＞
★空堀にたんぽぽ溢れ彦根城
★生きてなお散る時想う花の宴
★天守より眼下に春の淡海かな
自由な投句箱
うららかや廃線跡をハイキング
渓流と桜を愛でしハイキング
トンネルの闇の向こうに春の昼