今日の秀句/11月28日(1句)
★京都への旅の支度や芭蕉の忌/廣田洋一
芭蕉忌は旧暦なら、今年は新暦の11月12日にあたる。京都はとくに、時雨の降る情趣ある季節。京都への旅は、聖地のようになっている嵯峨野の落柿舎を訪ねる予定も入っているだろう。芭蕉を偲びながら、芭蕉への敬意や、俳句への思いを新たにされたのだろう。(髙橋正子)
11月28日(5名)
廣田洋一
京都への旅の支度や芭蕉の忌★★★★
時雨忌や虚子生誕150年★★★
奥の細道そっと閉じたり芭蕉の忌★★★
時雨忌や虚子生誕150年★★★
奥の細道そっと閉じたり芭蕉の忌★★★
多田有花
冬の夜に寄り添い城を見上げる人★★★
光の輪彼方にありぬ冬の城★★★
冬夜空真白き城の浮かびおり★★★
光の輪彼方にありぬ冬の城★★★
冬夜空真白き城の浮かびおり★★★
桑本栄太郎
枯葉舞いつむじ風巻く狭庭かな★★★
遠峰の鉄塔ニ三基冬の空★★★
木枯やビルの切り取る青き空★★★
遠峰の鉄塔ニ三基冬の空★★★
木枯やビルの切り取る青き空★★★
小口泰與
眼間の稜線長き冬の山★★★
眦に冬翡翠の居りにけり★★★
魚を捕る冬翡翠をまのあたり★★★
眦に冬翡翠の居りにけり★★★
魚を捕る冬翡翠をまのあたり★★★
弓削和人
茶の染みの忙しかりし古日記
「茶の染み」が「忙し」は主観的な表現で、わかりにくいです。(髙橋正子)
土沈み家庭菜園冬眠中
「冬眠」は、動物に対して用いられますが、菜園に用いたのは、新しい発見とも言えますが、子どもっぽい発想と思います。いろいろ表現を試みるのは良いと思いますが、観察はじっくりと。(髙橋正子)
陽をとらえ舞い散りひらり枯尾花 ★★★
今日の俳句
★枯蔦となり一本を捕縛せり/三橋鷹女(みつはしたかじょ)
一本の幹にからまっている蔦。緑に茂っているときは、「捕縛」の意識よりも緑の濃さに目がいく。枯蔦となると、紅葉した葉や枯れ萎んだ葉がところどころに残るものの、樹にからまっている具合が目に入る。拠っていながらも、その樹を捕縛している。蔦の強靭さを見て取った。人間関係もこういったことがありそうなので、面白い。(髙橋正子ー『現代俳句一日一句鑑賞』より)
コメント
自由な投句箱
★京都への旅の支度や芭蕉の忌
★時雨忌や虚子生誕150年
★奥の細道そっと閉じたり芭蕉の忌
自由な投句箱
冬の夜に寄り添い城を見上げる人
光の輪彼方にありぬ冬の城
冬夜空真白き城の浮かびおり
自由な投句箱
★枯葉舞いつむじ風巻く狭庭かな
★遠峰の鉄塔ニ三基冬の空
★木枯やビルの切り取る青き空
自由な投句箱
★眼間の稜線長き冬の山
★眦に冬翡翠の居りにけり
★魚を捕る冬翡翠をまのあたり
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●茶の染みの忙しかりし古日記
●土沈み家庭菜園冬眠中
●陽をとらえ舞い散りひらり枯尾花