★うっすらと平らに緋鯉の浮いて来し 正子
少し濁った緑の池にゆったりした王者の泳ぎの緋鯉です。その静かな様子を「うっすらと平らに浮いて来し」の措辞で、スローモーションの映像を見るように平明に詠まれました。かそけき詩情を感じます。 (河野啓一)
○今日の俳句
雲海に沈みし谷や奥丹後/河野啓一
奥丹後の谷は、今雲海に沈んで、緑滴る谷であろうことを想像させ、奥丹後の谷への思いがある。(高橋正子)
○朝顔
台風のすぎし朝顔青一輪 正子
今朝もまた朝顔が一輪咲いた。毎朝の家族の楽しみにベランダの鉢植えで花を咲かせてくれる。
朝顔の濁り初めたる市の空 杉田久女
朝顔むらさき海に裏側みせて棲む 桂 信子
朝顔は、鉢植えにして行燈作りにするか、四つ目に竹を組んで垣根を作って咲かせてきた。最近はネットに上らせているが、風情がなくていけない。四つ目の垣に咲き上ると、花はみんな表を向いて、裏側からは、葉ばかり眺めることになる。でも、外からみれば、すずしい花がいくつも咲いて、きれいなのだ。
桂信子の「海に裏側みせて」は、海の見えるベランダで咲かせたときは、まったくこの通り。久女の句は、朝顔が涼しい時にさいているのは、ほんのひととき。すぐに市の空は煙ったように濁り初め、じりじりと暑くなる。朝の終わりを咲く朝顔か。
○インターネット俳句センター/制作管理:高橋正子
<Googleの検索>で<約 14,40万件中4位>となる。初めてのことで、今までは、6位、7位止まり。今日は、株式会社 角川学芸出版【俳句】、NHK 俳句王国、現代俳句協会、日本伝統俳句協会などを抑えての4位なのが嬉しい。
「インターネット俳句センター」は、開設が1996年11月27日、間もなく開設15年となり。この8月か、9月には、アクセス百万件となる。俳句では、草分けの存在。
http://suien.ne.jp/haiku/
○アクセスランキング/4日連続ランク入り
2011.07.21(木):7927 位(1610602ブログ中)、538(閲覧数)、205(訪問者数)
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コメント
御礼
高橋正子先生
「雲海に沈みし谷や奥丹後」を今日の俳句にお採り下され、誠に有難うございました。虚実の世界を漂うような句ですが、雲海の底にも木々の緑が、小川の流れが、と想像が膨らんでまいります。
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★うっすらと平らに緋鯉の浮いて来し 正子
やや濁ったみどりの池に悠々と王者の泳ぎの緋鯉です。悠揚迫らぬその様子を、「うっすらと平らに浮いて来し」の措辞により平明に詠まれ、かそけき詩情を伝えておられる御句です。
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★うっすらと平らに緋鯉の浮いて来し 正子
少し濁った緑の池にゆったりした王者の泳ぎの緋鯉です。その静かな様子を「うっすらと平らに浮いて来し」の措辞で、スローモーションの映像を見るように平明に詠まれました。かそけき詩情を感じます。