3月8日(金)

★海に向き伊豆の椿の紅きなり   正子
伊豆半島は海に向かって開いています。その伊豆に咲く紅き椿は海の広がりと相俟ってきれいなことでしょう。 (高橋秀之)

○今日の俳句
水鳥の羽ばたきの音春空へ/高橋秀之
冬の間も生きいきと暮らしていた水鳥が、北へ帰る日も近いのか、羽を広げ羽ばたきの音をさせる。春空へ向けて力強い羽ばたきである。(高橋正子)

○グランサム椿

[グランサム椿/東大・小石川植物園]
 
  小石川植物園二句
★香港の気風にみちて白椿/高橋正子
★了りつつ蕊の黄ゆたかな白椿/高橋正子

グランサム椿(グランサムツバキ、学名:Camellia granthamiana)はツバキ科ツバキ属の常緑小高木である。原産地は香港の九竜半島である。中国名を「大苞白山茶」という。日本へは昭和時代の中期に渡来した。樹高は3~8メートルくらいである。枝を疎らにつける。葉は楕円形で、互い違いに生える(互生)。葉の縁にはぎざぎざ(鋸歯)がある。葉の質は厚くて光沢があり、葉脈の部分がへこむ。開花時期は11~2月である。花の色は白く、花径が10~15センチくらいあり大輪である。茶(チャ)の花と似た感じで、黄色い雄しべは500本以上ある。花柱(雌しべ)の先は5つに裂ける。花びら(花弁)は7~10枚くらいで、咲き進むと花びらの先は反り返る。1955年に香港で見され、名は当時の香港総督アレキサンダー・グランサム (Alexander Grantham) 総督に由来。

○先月、2月14日の小石川植物園。いろんな万作が咲きみちていた。榛の花も咲いていた。万作の花を見ながら歩くと、榛の木へ至る道すがら、黄色い蕊の大きな白い花が目に入った。深緑の葉が、葉脈の筋が白い花をより魅力的にしている。なんの花だろう。ヨーロッパの花に違いない。近づくと「グランサム椿」と名札がある。決して椿の花の印象ではない。椿のように花が半開きではないのだから。おおらかに堂々と。威風堂々と。2月なのに、もう終わりかけている。そのはずで、花期は11月から2月とのことだから。この日、忽然と目の前に現れたグランサム椿の花に魅了され、一瞬は、「一体私はどこにいるんだろう。」とさえ思った。発見されたのは1955年でまだ新しい。

○昨日、確定申告用の書式を国税庁のホームページからダウンロードして確定申告書を書き上げた。今年は、なんなく書けて、今日郵送した。この書式がダウンロードできるようになって、随分楽になった。所得税の確定申告に必要な書類は何と何であるか、初めに知って、書類ごとに分けて保管していればよいのだが、このことに気付いたのは、電子申告ができるようになってから。それまでは、やたらと神経を使って申告書を書いていた。

○日経のおとなの「OFF」4月号鉄道特集を買ってきてもらった。0系新幹線がひよこのように、かわいらしく、懐かしいこと。東海道新幹線が時速200キロで走ったのは、東京オリンピックの年だったか。あれから40数年、50年近い。

◇生活する花たち「シナマンサク・マンサク・ハヤザキマンサク」(東大・小石川植物園)


コメント

  1. 高橋秀之
    2013年3月5日 21:35

    お礼とコメント
    高橋正子先生

    今日の俳句に「水鳥の羽ばたきの音春空へ」の句をお選びいただきありがとうございました。

    【コメント】
    海に向き伊豆の椿の紅きなり   正子
    伊豆半島は海に向かって開いています。その伊豆に咲く紅き椿は海の広がりと相俟ってきれいなことでしょう。