晴後曇
俳句
春の夜のむかし炭火を持ち運び 正子
自解:「むかし」というのは、昭和30年代の終わりから40年代の初めごろ。火鉢を使っていて、台所で熾した炭火を炭斗(すみとり)に入れて、各部屋の火鉢に火だねを持ってゆく。春の夜は、がらんとして寒い。炭火の匂いがなんともよい。そういった時代があったことを思い出して作った句。
○今日の俳句
青空の青を返して犬ふぐり/渋谷洋介
犬ふぐりは、地に咲く星に例えられたり、その他、いろいろな表現で称えられてきた。この句のよさは、「青を返して」にある。青空の青を映し、その青をまた空へそっくり返す。この力が花の生命力、あるいは生命感というものであろう。
○現代俳句一日一句鑑賞
http://blog.goo.ne.jp/kakan109/
コメント
お礼
正子先生
「犬ふぐり」の句を今日の俳句にお取り頂き、有難う御座いました。お礼が大変遅くなり、失礼致しました。