★どの家にも影あり残る春の雪 正子
今年は本格的な春が遅く、おそがけに雪が降るようです。横浜もおそがけに降ったのでしょうか。日の当るところはすぐにも消えるのでしょうが、日陰には少し残ります。「どの家にも影あり」の措辞がまだ寒い春をうまく詠まれていると思います。(古田敬二)
○今日の俳句
御岳の遠望さんしゅゆ開く日に/古田敬二
木曽の御岳が遠望され、ここに早春の花のさんしゅゆが開き始めた。御岳はまだ雪を冠っているだろう。雪の白さ、山の青さに、さんしゅゆの黄色が澄んであざやか。早春ここにあり。(高橋正子)
○馬酔木
★馬酔木咲く金堂の扉にわが触れぬ/水原秋桜子
★百済観音背高におはし花あしび/鈴鹿野風呂
アセビ(馬酔木 Pieris japonica subsp. japonica.)は、本州、四国、九州の山地に自生するツツジ科の常緑樹。樹高は1.5mから4mほどの低木で観賞用に植栽もされる。別名あしび、あせぼ。。葉は楕円形で深緑、表面につやがあり、枝先に束生する。早春になると枝先に複総状の花序を垂らし、多くの白くつぼ状の花をつける。果実は扇球状になる。有毒植物であり、葉を煎じて殺虫剤とする。有毒成分はグラヤノトキシンI(旧名アセボトキシン)。
馬酔木の名は、馬が葉を食べれば苦しむという所からついた名前であるという。 多くの草食ほ乳類は食べるのを避け、食べ残される。そのため、草食動物の多い地域では、この木が目立って多くなることがある。たとえば、奈良公園では、シカが他の木を食べ、この木を食べないため、アセビが相対的に多くなっている。逆に、アセビが不自然なほど多い地域は、草食獣による食害が多いことを疑うこともできる。
東山・慈照寺
★花あしびしずけきものに山の路/高橋正子
コメント
コメント
★どの家にも影あり残る春の雪 正子
今年は本格的な春が遅く、おそがけに雪が降るようです。横浜もおそがけに降ったのでしょうか。日の当るところはすぐにも消えるのでしょうが、日陰には少し残ります。「どの家にも影あり」の措辞がまだ寒い春をうまく詠まれていると思います。