12月26日(水)

★水仙の香を吸いながら活けており  正子
水仙はややうつむき加減の清楚なたたずまいとともに、あの香りが素晴らしいですね。それをいっぱいに浴びながら活けておられる、水仙のような心持を思います。(多田有花)

○今日の俳句
寒暁の噴煙むくと起ちにけり/小口泰與
身を切る寒さの冬の暁。浅間の噴煙がむくむくと吹きあがり、見る者を奮い立たせて雄々しい。(高橋正子)

○きちじょうそうの実

[きちじょうそうの実/東京白金台・自然教育園]_[きちじょうそうの実と花/東京白金台・自然教育園]

★解夏草を持ちて僧来る海女の家/石原八束
★吉祥草咲き出でて世をおそるるや/青柳志解樹
★吉祥草日暮は早くなりにけり/佐久間耕

キチジョウソウ(吉祥草、学名:Reineckea carnea)は、百合(ゆり)科キチジョウソウ属の常緑多年草。日本国内では関東から九州、また中国の林内に自生し、栽培されることもある。地下茎が長くのびて広がり、細長い葉が根元から出る。花は11月頃に咲く。ヤブランにやや似た穂状花序で茎は紫色、花は白い花被が基部で合生し筒状となっている。果実は赤紫色の液果。花が咲くことが少なく、たまに花が咲くときにはよいこと(吉事)があると言われたため、吉祥草の名が付いた。実際には毎年秋に花を咲かせるのだが、生い茂った葉に隠され、葉をかき分けなければ目に付かないことが原因のようだ。解夏草はキチジョウソウの別称。

◇生活する花たち「十両(やぶこうじ)・万両・白文字(しろもじ)」(東京白金台・国立自然教育園)


コメント

  1. 小口泰與
    2012年12月22日 18:29

    御礼
    高橋正子先生
    「寒暁」の句を12/27の正子先生の俳句日記にお取り上げ頂き、素晴らしい句評を頂き有難うございました。

    ☆水仙の香を吸いながら活けており/高橋正子
    厳しい寒さの中に咲く水仙は気品があり香気が漂い、芳香ある白い花を数個つける水仙を活けていると自然に元気が出て来ますね。