■2021年5月月例ネット句会■
■入賞発表/2021年5月17日
■入賞発表/2021年5月17日
【金賞】
06.風の香やトロッコ列車川沿いを/小口泰與
香る風のようにさわやかで、しなやかな心境の句。すべに無理がなく、読み手に快さを与えてくれる。(髙橋正子)
06.風の香やトロッコ列車川沿いを/小口泰與
香る風のようにさわやかで、しなやかな心境の句。すべに無理がなく、読み手に快さを与えてくれる。(髙橋正子)
【銀賞/2句】
15.幼子を抱き上げ若葉に触れさせる/多田有花
幼子と若葉はが、柔らかで、艶やかだ。抱き上げた親の心が思われて、幼子の表情がほほえましく想像できる。(髙橋正子)
15.幼子を抱き上げ若葉に触れさせる/多田有花
幼子と若葉はが、柔らかで、艶やかだ。抱き上げた親の心が思われて、幼子の表情がほほえましく想像できる。(髙橋正子)
18.枇杷の実の硬き一つが転がれる/吉田晃
的確な写生の強さがある一句。枇杷の実の硬さが、心の思いのようで、強く印象に残る句だ。(髙橋正子)
的確な写生の強さがある一句。枇杷の実の硬さが、心の思いのようで、強く印象に残る句だ。(髙橋正子)
【銅賞/3句】
20.長旅を終えて新茶の香ばしく/西村友宏
長旅を終えて家で寛ぐときは、日本人なら、まずは、美味しいお茶だろう。新茶の香りに旅の疲れがさわやかに癒される。(髙橋正子)
20.長旅を終えて新茶の香ばしく/西村友宏
長旅を終えて家で寛ぐときは、日本人なら、まずは、美味しいお茶だろう。新茶の香りに旅の疲れがさわやかに癒される。(髙橋正子)
25.魚泳ぐ波紋つぎつぎ谷若葉/柳原美知子
「谷若葉」が良い景色を目の前に広げてくれる。渓流を泳ぐ魚の柔らかな波紋がつぎつぎ重なり、いきいきとした動きが目に見えるようだ。(髙橋正子)
「谷若葉」が良い景色を目の前に広げてくれる。渓流を泳ぐ魚の柔らかな波紋がつぎつぎ重なり、いきいきとした動きが目に見えるようだ。(髙橋正子)
29.蘭の花明るい日差しの中へ出す/高橋句美子
蘭の花を一度、二度と咲かせるには、普段、気にかけて置かねばならない。夏の花の蘭に、今日は明るい日差しを当て置こうと場所を変えたのだ。咲くのが楽しみな蘭だ。(髙橋正子)
蘭の花を一度、二度と咲かせるには、普段、気にかけて置かねばならない。夏の花の蘭に、今日は明るい日差しを当て置こうと場所を変えたのだ。咲くのが楽しみな蘭だ。(髙橋正子)
【高橋信之特選/7句】
06.風の香やトロッコ列車川沿いを/小口泰與
嵐山より亀岡までの保津峡を走るトロッコ列車の想い出のようですね。新緑の保津渓谷の薫風の中を、トロッコ列車が見え隠れしながら爽やかに走る景色が想われます。(桑本栄太郎)
新緑の渓谷を走るトロッコ列車。五月の風もすがすがしく視界すべてが若々しい緑に染まるようです。 (多田有花)
06.風の香やトロッコ列車川沿いを/小口泰與
嵐山より亀岡までの保津峡を走るトロッコ列車の想い出のようですね。新緑の保津渓谷の薫風の中を、トロッコ列車が見え隠れしながら爽やかに走る景色が想われます。(桑本栄太郎)
新緑の渓谷を走るトロッコ列車。五月の風もすがすがしく視界すべてが若々しい緑に染まるようです。 (多田有花)
15.幼子を抱き上げ若葉に触れさせる/多田有花
幼子と若葉の若い息吹と、それを眺めて微笑む様子がありありと浮かんできました。(高橋秀之)
幼子の柔らかい手に触れる若葉の感触、青空を透かすひかりに包まれて、幼子を中心に明るく希望に満ちた初夏の情景が伝わってきます。 (柳原美知子)
幼子と若葉の若い息吹と、それを眺めて微笑む様子がありありと浮かんできました。(高橋秀之)
幼子の柔らかい手に触れる若葉の感触、青空を透かすひかりに包まれて、幼子を中心に明るく希望に満ちた初夏の情景が伝わってきます。 (柳原美知子)
37.ライ麦の青き穂先が空に透け/髙橋正子
鋭く細い穂先が幾本も伸びている。空の大きさに比べると穂先の一本一本は無いに等しいが、集まった穂先は一つの形を明確にしており、穂先の間から空が透けて見えるのだ。視点を異にするが、篠原梵の「葉桜の中の無数の空さわぐ」を思い浮かべた。 (吉田晃)
ライ麦が生長している元気さが感じられます。 (高橋句美子)
鋭く細い穂先が幾本も伸びている。空の大きさに比べると穂先の一本一本は無いに等しいが、集まった穂先は一つの形を明確にしており、穂先の間から空が透けて見えるのだ。視点を異にするが、篠原梵の「葉桜の中の無数の空さわぐ」を思い浮かべた。 (吉田晃)
ライ麦が生長している元気さが感じられます。 (高橋句美子)
39.しなやかに空を打ちけり栃若葉/髙橋正子
栃の木の葉は大きくて、一つの羽柄に5枚ついている。この若葉が風を受けると一枚ずつが上下に揺れる。それを空を打ちたりとしたのが上手い。 (廣田洋一)
さっぱりとした5月の空と栃若葉のしなるような動きがマッチして美しい光景が目に浮かびました。「空を打つ」と言う表現で力強さも伝わってきます。 (西村友宏)
栃の木の葉は大きくて、一つの羽柄に5枚ついている。この若葉が風を受けると一枚ずつが上下に揺れる。それを空を打ちたりとしたのが上手い。 (廣田洋一)
さっぱりとした5月の空と栃若葉のしなるような動きがマッチして美しい光景が目に浮かびました。「空を打つ」と言う表現で力強さも伝わってきます。 (西村友宏)
18.枇杷の実の硬き一つが転がれる/吉田晃
20.長旅を終えて新茶の香ばしく/西村友宏
29.蘭の花明るい日差しの中へ出す/高橋句美子
20.長旅を終えて新茶の香ばしく/西村友宏
29.蘭の花明るい日差しの中へ出す/高橋句美子
【高橋正子選/7句】
19.補助輪が初めて取れて夏来たる/西村友宏
一生懸命練習した甲斐があり、乗れるようになった嬉しい夏がきましたね. (祝恵子)
19.補助輪が初めて取れて夏来たる/西村友宏
一生懸命練習した甲斐があり、乗れるようになった嬉しい夏がきましたね. (祝恵子)
09.柏餅家の二才児よく動く/祝恵子
子供の日、柏餅をうれしそうに食べて家中を元気に動きまわる二才児の成長を、驚きと安堵の気持ちで見守られる楽しいひとときです。(柳原美知子
子供の日、柏餅をうれしそうに食べて家中を元気に動きまわる二才児の成長を、驚きと安堵の気持ちで見守られる楽しいひとときです。(柳原美知子
)
24.鶯の声澄み渡る森の中/廣田洋一
コロナ禍の中、森に行くと緑の中を鶯の声が響き渡り風の音水の音にも別世界がひろがり、至福のひとときを過ごされたようですね。(柳原美知子)
コロナ禍の中、森に行くと緑の中を鶯の声が響き渡り風の音水の音にも別世界がひろがり、至福のひとときを過ごされたようですね。(柳原美知子)
06.風の香やトロッコ列車川沿いを/小口泰與
15.幼子を抱き上げ若葉に触れさせる/多田有花
18.枇杷の実の硬き一つが転がれる/吉田晃
25.魚泳ぐ波紋つぎつぎ谷若葉/柳原美知子
15.幼子を抱き上げ若葉に触れさせる/多田有花
18.枇杷の実の硬き一つが転がれる/吉田晃
25.魚泳ぐ波紋つぎつぎ谷若葉/柳原美知子
【入選/13句】
02.麦秋の天の息吹のうねりかな/桑本栄太郎
初夏の頃は麦の取りいれ時で、夕日の差し込む麦畑は神々しく黄金色に輝き、初夏の風に黄金色の麦が揺れている。それを「天の息吹」のようだと
02.麦秋の天の息吹のうねりかな/桑本栄太郎
初夏の頃は麦の取りいれ時で、夕日の差し込む麦畑は神々しく黄金色に輝き、初夏の風に黄金色の麦が揺れている。それを「天の息吹」のようだと
作者は言っている素敵な景です。 (小口泰與)
08.ツバメ二羽巣作り準備田に下りる/祝恵子
南から渡ってきたツバメ、到着すれば休む間もなく巣作りに入ります。つがいが田に降りて準備している姿を微笑ましく見ておられる様子が感じら
南から渡ってきたツバメ、到着すれば休む間もなく巣作りに入ります。つがいが田に降りて準備している姿を微笑ましく見ておられる様子が感じら
れます。 (多田有花)
12.長男の土産の筍妻が煮る/高橋秀之
ご長男はもうお土産に筍を持って帰られるほどに成長されました。それを受け取って奥様がさっそくお料理。仲睦まじいご家庭のさまがうかがえま
ご長男はもうお土産に筍を持って帰られるほどに成長されました。それを受け取って奥様がさっそくお料理。仲睦まじいご家庭のさまがうかがえま
す。 (多田有花)
13.目覚めれば立夏の雨がベランダに/多田有花
立夏の日、朝から雨模様だったのでしょうか。それはそれで、夏の始まりの日の風情かもしれません。 (高橋秀之)
立夏の日、朝から雨模様だったのでしょうか。それはそれで、夏の始まりの日の風情かもしれません。 (高橋秀之)
21.校庭の百葉箱に初夏の風/西村友宏
百葉箱に初夏の風が、さわやかな景色を浮かび上がらせてくれる気がします。そんな百葉箱も、最近は見かけることが少なくなりました。 (高橋秀
百葉箱に初夏の風が、さわやかな景色を浮かび上がらせてくれる気がします。そんな百葉箱も、最近は見かけることが少なくなりました。 (高橋秀
之)
33.春闌けて髪の重さをカットする/川名ますみ
春も終わりになると、夏を意識し、髪を切ってさっぱりしたいと思いますね。「髪の重さ」を軽くすることで、心も軽くなる季節の変わり目を捉え
春も終わりになると、夏を意識し、髪を切ってさっぱりしたいと思いますね。「髪の重さ」を軽くすることで、心も軽くなる季節の変わり目を捉え
られました。(柳原美知子)
27.ぷっくりと莢張るえんどう手にあふれ/柳原美知子
「ぷっくりと」がいいですね。まさにサヤエンドウの姿そのもの。今頃は畑で日ごとどんどん採れます。 (多田有花)
「ぷっくりと」がいいですね。まさにサヤエンドウの姿そのもの。今頃は畑で日ごとどんどん採れます。 (多田有花)
01.メロディーの報らす濯ぎや五月晴/桑本栄太郎
03.支柱立て早も咲き初む花南瓜/桑本栄太郎
14.山裾にひときわ高し桐の花/多田有花
16.花蜂の丸き羽音や釈迦の寺/吉田晃
22.何事か話す風情や朴の花/廣田洋一
23.芍薬の大輪揺れて艶やかに/廣田洋一
03.支柱立て早も咲き初む花南瓜/桑本栄太郎
14.山裾にひときわ高し桐の花/多田有花
16.花蜂の丸き羽音や釈迦の寺/吉田晃
22.何事か話す風情や朴の花/廣田洋一
23.芍薬の大輪揺れて艶やかに/廣田洋一
■選者詠/高橋信之
34.ビル高し五月の空の青あおと
35.ベランダも五月の朝の明るさに
36.天井に五月の朝の灯が点る
34.ビル高し五月の空の青あおと
35.ベランダも五月の朝の明るさに
36.天井に五月の朝の灯が点る
■選者詠/高橋正子
37.ライ麦の青き穂先が空に透け
38.吹き荒るる風に白薔薇はげしき花
39.しなやかに空を打ちけり栃若葉
37.ライ麦の青き穂先が空に透け
38.吹き荒るる風に白薔薇はげしき花
39.しなやかに空を打ちけり栃若葉
■互選高点句
●最高点(6点)
06.風の香やトロッコ列車川沿いを/小口泰與
●最高点(6点)
06.風の香やトロッコ列車川沿いを/小口泰與
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コメント
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13.目覚めれば立夏の雨がベランダに/多田有花
立夏の日、朝から雨模様だったのでしょうか。それはそれで、夏の始まりの日の風情かもしれません。
21.校庭の百葉箱に初夏の風/西村友宏
百葉箱に初夏の風が、さわやかな景色を浮かび上がらせてくれる気がします。そんな百葉箱も、最近は見かけることが少なくなりました。
コメント
09.柏餅家の二才児よく動く/祝恵子
子供の日、柏餅をうれしそうに食べて家中を元気に動きまわる二才児の成長を、驚きと安堵の気持ちで見守られる楽しいひとときです。
24.鶯の声澄み渡る森の中/廣田洋一
コロナ禍の中、森に行くと緑の中を鶯の声が響き渡り風の音水の音にも別世界がひろがり、至福のひとときを過ごされたようですね。
33.春闌けて髪の重さをカットする/川名ますみ
春も終わりになると、夏を意識し、髪を切ってさっぱりしたいと思いますね。「髪の重さ」を軽くする
ことで、心も軽くなる季節の変わり目を捉えられました。
コメント
08.ツバメ二羽巣作り準備田に下りる/祝恵子
南から渡ってきたツバメ、到着すれば休む間もなく巣作りに入ります。
つがいが田に降りて準備している姿を微笑ましく見ておられる様子が感じられます。
12.長男の土産の筍妻が煮る/高橋秀之
ご長男はもうお土産に筍を持って帰られるほどに成長されました。
それを受け取って奥様がさっそくお料理。
仲睦まじいご家庭のさまがうかがえます。
27.ぷっくりと莢張るえんどう手にあふれ/柳原美知子
「ぷっくりと」がいいですね。まさにサヤエンドウの姿そのもの。
今頃は畑で日ごとどんどん採れます。
御礼
高橋信之先生、正子先生
花冠5月月例ネット句会を開催していただき有難う御座いました。
また、「風の香」の句を金賞にお取り上げいただき、その上、正子先生には嬉しい句評をいただき大変にうれしく感謝申し上げます。
「風の香」の句はわたらせ渓谷鉄道のトロッコ列車を詠った句です。
その上、「風の香」の句を信之先生、正子先生には特選7句の一句にお選びいただき感謝申し上げます。
桑本栄太郎様、柳原美知子様、多田有花様には「風の香」の句にうれしいコメントを頂き有難う御座いました。
高橋秀之様には「風の香」の句に選を頂き感謝申し上げます。
この度の金賞は身に余る光栄で重ねて感謝申し上げます。
今後ともよろしくご指導のほどお願い申し上げます。有難う御座いました。
お礼
高橋信之先生、正子先生、5月月例ネット句会の開催をありがとうございます。
正子先生の特選に「柏餅」、入選に「ツバメ」の句を頂きましてありがとうございます。
「 柏餅」に柳原美知子様コメントを添えて頂きありがとうございます。小口泰與様、貴重な選をありがとうございます。会えない日が続いておりますが、動画が届きますので、成長を喜んでいます。
「ツバメ」に多田有花様、コメントをありがとうございます。普段は地上に下りないツバメをみて、準備中なのだなと、見いっておりました。
御礼
高橋信之先生、正子先生
花冠5月月例ネット句会を開催頂き、大変有難う御座います!!。麦秋、五月晴れ、花南瓜の句を入選句にお選び頂き、大変有難うjございます。
小口様には「麦秋」の句に選とコメントを頂戴しまして大変有難うございます。廣田様には「花南瓜」の句に選を頂きまして、大変ありがとうござします。
お礼
信之先生、正子先生
花冠5月月例句会を開催いただきありがとうございます。
「幼子を抱き上げ若葉に触れさせる」を銀賞にお選びいただきお礼申し上げます。
高橋秀之さま、柳原美知子さまには選とコメントを、祝恵子さまには選をいただきありがとうございました。
増位山の山上公園での光景です。
お父さんが女の子を抱き上げていました。
「目覚めれば立夏の雨がベランダに」を入選句にお選びいただきありがとうございます。
高橋秀之さまにはコメントを、吉田晃さまには選をいただきお礼申し上げます。
「山裾にひときわ高し桐の花」を入選句にお選びいただきありがとうございます。
桑本栄太郎さま、廣田洋一さま、西村友宏さま、高橋句美子さまには選をいただきありがとうございました。
お礼
信之先生、正子先生、5月月例句会を開催していただき、ありがとうございました。
「谷若葉」の句に銅賞と正子先生の特選、丁寧なご句評もいただき、大変うれしく感謝申しあげます。
「えんどう」の句も入選句にお加えいただき、ありがとうございました。
小口泰與様、祝恵子様、高橋句美子様、吉田晃様には選を、多田有花様には温かいコメントをいただき、ありがとうございました。
お礼が大変遅くなりました。
お礼
信之先生、正子先生、5月月例句会を開催頂きまして、また参加させて頂きまして、ありがとうございました。
拙句「春闌く」に入選を賜りまして、とても嬉しく存じます。美知子さまには、心境そのままにご共感頂くコメントを、有花さまには選を頂き、感謝いたします。
なかなか自然と向き合えずにいる日々ですが、こうして俳句の機会を頂くおかげで、精神のチューニングができるようです。ありがとうございます。