※投句は、一日1回3句に限ります。
※登録のない俳号やペンネームでの投句は、削除いたします。(例:唐辛子など)
※★印の基準について。
「心が動いている」句を良い句として、★印を付けています。
今日の秀句/10月21日~10月31日
10月27日(2句)
★こんこんと木を打つ鳥や秋の朝/小口泰與
★山一つ越えて広がる秋の空/上島祥子
10月26日(1句)
★秋澄むや煙草のかおり香ばしく/桑本栄太郎
最近は、健康上煙草を吸わない人が多くなったが、煙草を嗜む人は、煙草の成分もあるが、つまりは煙を吸い、香りを吸っている。秋澄む空気のなかで、旨そうな香りをさせる煙草が美意識として注目される。(髙橋正子)
10月25日(1句)
★霜降の朝のからりと晴れわたり/多田有花
霜降は晩秋の季語。空気が澄み、霜が降りるほどの冷え込みの朝に、「からりと晴れわたり」という表現が、冷たさではなく清々しさを強調している。言ってみれば、潔い捉え方だ。(髙橋正子)
10月24日(1句)
★穭田のひつじ穂みのる大原野/桑本栄太郎
大原野の穭田のひつじにも穂がでて、しかも稔っている。時間が圧縮されて、いよいよ秋も終わりの感が強まる大原野である。(髙橋正子)
10月23日(2句)
★夕日差し鈴なりの柚子の棘光る/土橋みよ
鈴なりの柚子に夕日が差すことで、棘までもくっきり見えるようになる。柚子の実も棘も明らかになって知る、秋の深さ。(髙橋正子)
★孫来るとメールありけり花野径/小口泰與
花野径を歩いている、メールの着信があり、孫が来るからと言う。花野径は、電波がよく届きそうである。見えないものの交感がある場所と思える。(髙橋正子)
10月22日(1句)
★雨音の細きや秋の祭の灯/小口泰與
元の句は、「雨の音細きや秋の祭にて」。
「雨の音細きや」に続く「秋の祭にて」は、やや場面の説明にとどまっているので、「秋の祭の灯」とすることで、秋霖の中に灯る祭の灯りとした。秋の祭りの奥ゆかしい情感が、しっとりと伝わってくる。(髙橋正子)
10月21日(1句)
★学校の始業のチャイムや秋澄めり/上島祥子
学校の始業を知らせるチャイムは、しずまった朝の音として、遠くまで聞こえる。始業という朝の緊張感と、秋の澄んだ空気感が、よく響き合っている。(髙橋正子)
10月21日~10月31日
10月27日(名)
作業中
上島祥子
曙の空賑わせて小鳥来る
山一つ越えて広がる秋の空
夕暮れの色付く雲は月に添い
桑本栄太郎
水滴のきらめく野路や秋の朝
胡乱なる人の歩きや秋寒し
ぷちぷちと足裏(あうら)に音の木の実かな
小口泰與
こんこんと木を打つ鳥や秋の朝
啄木鳥や庭の古木を打ちにける
夕闇の犬の遠吠え秋の風
10月26日(4名)
目陰して花野見渡す老夫婦★★★
古酒提げてまかり来たりし老教師★★★
十月や暮れる間際の空の色★★★
多田 有花
風少し紅葉かつ散る桜かな★★★
玄関の小菊鉢植え日差し受け★★★
午後からは雨となるべし秋深し★★★
桑本栄太郎
秋澄むや煙草のかおり香ばしく★★★★
秋雨やフィリリフィリリと道すがら★★★
ひざ痛を覚える朝や秋しぐれ★★★
川名ますみ
お土産に両手に余る酔芙蓉★★★
賜りし芙蓉を両のてのひらに★★★
酔芙蓉花三輪を皿に載す★★★
10月25日(3名)
桑本栄太郎
見上げれば天の蒼さや銀杏黄葉★★★
他所(よそ)の庭覗き見したる杜鵑草★★★
どの家も斎藤姓や柿の村★★★
小口泰與
大利根の波の微笑む秋の雲★★★
若き日の焔も消えて暮の秋★★★
ほろほろと銀杏散りけり沼の端★★★
多田 有花
霜降の朝のからりと晴れわたり★★★★
古き家いずこの庭も柿たわわ★★★
モノクロの刑事映画を見る秋夜★★★
10月24日(2名)
小口泰與
沼よりのほのお立ちけり渡り鳥
「沼よりのほのお」の意味がよくわかりません。(髙橋正子)
霧多き谷間に鳴ける鳥の声(原句)
霧深き谷間に鳴ける鳥の声(正子添削)
秋の田や古びし寺の焔にて
「寺の焔にて」の「にて」に意味がよくわかりません。(髙橋正子)
桑本栄太郎
雲つどい降るや降らずや秋寒し★★★
穭田のひつじ穂みのる大原野★★★★
馬の背となりて日差しや秋の雨★★★
10月23日(4名)
土橋みよ
風に匂う届かぬ先の熟れ林檎★★補遺s
西日差し鈴なりの柚子の棘光る(原句)
「西日」は夏の季語となっています。「夕日」に変えるとよいと思います。
夕日差し鈴なりの柚子の棘光る(正子添削)
蛍光灯替えれば厨の柚子かおる★★★★
廣田洋一
我知らず急ぎ足なる夜寒かな★★★
もう一本熱燗つける夜寒かな★★★
街灯の灯りを揺らし柳散る★★★★
小口泰與
風も無き沼に水輪や蜻蛉舞う★★★
大利根の流れ気ままや下り鮎★★★
孫来るとメールありけり花野径★★★★
多田 有花
扇風機ようやく仕舞うそぞろ寒★★★
秋茄子と柿とゴーヤをいただきぬ★★★
貴船菊親鸞像の傍らに★★★★
10月22日(2名)
多田 有花
ゆっくりと秋を歩める亀二匹★★★
なつかしき人と再会秋深し★★★
コスモスは風に親しき花なりき★★★
小口泰與
大ふくべ酒一升満たしたる★★★
雨の音細きや秋の祭にて(原句)
雨音の細きや秋の祭の灯(正子添削)
しんしんと冷えこむ沼や秋翡翠★★★
10月21日(3名)
10月21日(火)
曇り
●昨日、今日、曇りがち。今日は肌寒いくらいだ。
●有花さんに電子書籍の句集を勧める。そのことで電話で話す。早速500句ぐらいメールでおくってくる。
●百日草が毎日毎日よく咲く。ジニアではなく、百日草を植えたのは正解。夏は花が持たないので、仏様用に植えたのが、涼しくなってからよく咲くようになって、て、切ったところから枝分かれしてまた花が咲くのをくりかえしている。昔の百日草とイメージが違って、かわいらしい印象になっている。オレンジ系の色も、ピンク系の色も数種ある。
●昨日夕方から、トートバッグを作っている。簡単なものだが、製図に従って作ると、思ったより、いいものが出来そうなのだ。今日は、表側ができた。あとは内袋をつければ、出来上がり。
●女性の総理大臣が今日誕生。男性より、話すことに熱量がある。政治家は政治家であるが。
小口泰與
片雲の秋風に乗り消えにけり★★★
山の秀へ朝日差しけり運動会★★★
山風や秀つ枝下枝に青蜜柑★★★
桑本栄太郎
秋薔薇の真紅咲きたる狭庭かな★★★
川べりに沿いて明るき泡立草★★★
青柚子と云えどこぼれる塀の外★★★
上島祥子
学校の始業のチャイムや秋澄めり★★★★
積み上がる母の着物や秋の暮★★★
秋麗入れての声は元気よく★★★