9月24日

●小口泰與
秋寒や今朝の赤城のあさぎ色★★★
おしろいや暮るる早さの赤城山★★★
黒雲に乗りて吹き降り稲妻よ★★★

●河野啓一
透明で静かな秋の朝が来る★★★★
隣人と交わすおはよう声澄みて★★★
うすもみじの頃近くなりけり箕面山★★★

●祝恵子
花花の中に目立ちて実紫★★★
切り口は段々上へオクラ切る★★★
秋夕焼け釣りする子らの影の濃く★★★

●桑本栄太郎
溜めて来し地熱噴くかに彼岸花★★★

畦刈られ彼岸花のみひと群れに★★★★
畦がきれいさっぱりと刈られた後、彼岸花が固まって咲いている光景は日本の秋という感じだ。蕊を張る赤い花と清潔な畦が好対照。(高橋正子)

キラキラとテープきらめき稲田風★★★

●小西 宏
断崖に黄葉明るき山桜★★★
椎の実の硬きを噛めば土器太し★★★
澄む秋に葉と実を掲げ花水木★★★★

●下地鉄
秋雲のまとめて動く島の空★★★★
「まとめて動く」に島だからこそ感じられる雲の動きが読め、その感じ方、見方に驚いた。秋の島の空がぐっと身近になった。(高橋正子)

蜻蛉の静止のままの飛翔かな★★★
雨雲の去り行く後の今日の月★★★


コメント

  1. 河野啓一
    2013年9月25日 9:15

    お礼
    信之先生、正子先生
    「秋の朝」の句に★印によるご指導をいただきありがとうございました。病室の朝の窓をひょうげんできないかとかんがえました。

  2. 桑本栄太郎
    2013年9月25日 15:46

    御礼
    高橋信之先生、正子先生
    9月24日(火)の「畦刈られ彼岸花のみひと群れに」の句に★印のご指導と、嬉しい素敵なご句評も賜り大変有難うございます。阪急電車にて大阪梅田まで出かけた折の車窓の光景ですが、丁度車窓の眼の高さの畦がさっぱりと刈られ、彼岸花のみ残され朱色が一段と映えて見えました。