●小口泰與
露草や長き裾野も靄の中★★★
啄木鳥や巨木豊かな深き森★★★★
秋光や志賀高原の空深し★★★
●多田有花
稲妻の一閃南の窓走る★★★★
午後の雨残暑流して夕暮れる★★★
三日目は音のみで過ぎ秋の雷★★★
●桑本栄太郎
坂道の風を下れば稲の花★★★★
「風を下れば」に詩がある。稲の花が咲くころは、暑い暑いと言いながらも、ときに心地よい風が吹く。そんな日に咲く稲の花
は爽やかである。(高橋正子)
窓よりの夜気しのび寄り秋立ちぬ★★★
香り来る朝の田道や稲の花★★★
●小西 宏
虫篭の軽きを子らのそれぞれに★★★★
虫篭をもった子がそれぞれ。篭に虫が入っているのか、いないのか。それはこの句では問題ではない。虫篭の軽さが子供の幼さ、風の軽さを表している。(高橋正子)
秋風の雲の高きや百日紅★★★
選ばれし鉢真っ直ぐに菊蕾★★★
コメント
お礼
高橋正子先生
「虫篭の軽きを子らのそれぞれに」へのご指導のお言葉、いつもたいへんありがとうございます。小さな子も、それぞれに自分の虫かごをぶら下げて野原を歩いています。ちぎられた草だけが入っているのもありますが、それでも楽しそうです。
御礼
高橋信之先生、正子せんせい
8/8の投句に★印のご指導を賜わり厚く御礼申し上げます。今後ともよろしくご指導のほどお願い申し上げます。