8月3日(土)
●迫田和代
音たててしばらく暴れる大夕立★★
しゃべろうか秋も近づく車椅子★★★
サングラス掛けて仰ぐや空の色★★★
●黒谷光子
滔々と揖斐川土手の緑濃き★★★
ケーブルの眼下は緑滴れる★★★
渓流の音聞こえ来る夏木立★★★
●小口泰與
木道の先のさきなる月見草★★★
昼顔や忘れられたる里の駅★★★
干草や朝の鴉の集会所★★★
●佃 康水
子ら弾みうどん手伸べるキャンプかな★★★★
「子ら弾み」がよい。うどん作りに挑戦するキャンプの子供たちがいきいきとして、涼しさも伝わってくる。(高橋正子)
うどん切る手つき危うしキャンプの子★★★
通り雨弾く鹿の子や胴震い★★★
●祝恵子
むらさきの薄さを見せて式部の花★★★★
新しき命を溜めて泳ぐメダカ★★★
手に抜きしばかりを下げて夏大根★★★
●桑本栄太郎
<夏の日の遠い想い出>
もぐり込む蚊帳のみどりに夜風かな★★★★
蚊帳は水色やうすみどりに染色されて、蚊帳の中は別世界の感じがする。ふわりとしたその蚊帳にもぐり込むと夜風が心地よく柔らかいのである。蚊帳を吊って寝た時代のこと。(高橋正子)
宿題の杜の木陰や夏休み★★★
堰き止める川の水浴び子等の夏★★★
8月2日(金)
●小口泰與
ただよいし梔子の香の朝かな★★★
湖へ日光黄管大うねり★★★
夕暮れの波打つ風の青田かな★★★
●桑本栄太郎
もの影の更に色濃く八月に★★★★
八月になると草木の繁茂も終わりとなるが、まだまだ灼熱の太陽が照りつける。もの影がさらに色濃くなり、それが夏の終わりの寂しをさそいながら、時は八月になるのだ。(高橋正子)
起き出して窓を閉めいる夜涼かな★★★
雄叫びの一樹大樹や蝉しぐれ★★★
●多田有花
かしましき熊蝉の朝始まりぬ★★★
朝驟雨去れば再び蝉しぐれ★★★
胡麻ふって冷素麺をすすりこむ★★★
●小西 宏
船遠し夏の日沈む珊瑚礁★★★
夏蝶の重き身休む水溜り★★★
鬼百合の炎天に置く影の濃し★★★
コメント
御礼
高橋信之先生、正子先生
8/2~8/3の投句に★印のご指導を賜わり厚く御礼申し上げます。有難う御座いました。
今後ともよろしくご指導のほどお願い申し上げます。
お礼
高橋信之先生 正子先生
8月2~3の投句に★印のご指導をそして正子先生には「子ら弾みうどん手伸べるキャンプかな」の句に温かい句評を賜り有難うございます。これからの励みとなります。
子供達は24名で2日間楽しいプログラムが有りますが、みんなうどん作りにも喜んで挑戦し、おいしく戴きました。
仏教婦人会の役は降りて居るのですが、救護班としての依頼が有り出向致しました。私としては頼りにして頂くことも有り難いし、又吟行も出来ると喜んでお受け致しました。 *今後はデイリー句会ですね。
御礼
高橋信之先生、正子先生
8月2日の「もの影の更に色濃く八月に」の句を、又、8月3日の「もぐり込む蚊帳のみどりに夜風かな」の句をそれぞれ今日の秀句にお選び頂き、併せて素晴らしいコメントも添えて頂き、大変有難うございます。
8月に入り、気持ちの上からでしょうか?厳しい日差しの中にも、全ての影が色濃く感じられ、少しづつ晩夏から秋の兆しを覚えます。又、蚊帳の句は帰省の色々な手配をしていて、田舎で過ごした子供の頃を想い出していました。蚊帳には立ったまま入るなと、良く叱られました。窓を開け、もぐり込んで電気を消せば涼しくて別世界でした。
お礼
信之先生、正子先生、★印のご指導ありがとうございます。