4月29日(月)

▼4/29

●古田敬二
淡き色八重のかさなり山笑う★★★
木の芽採る見上げる空の眩しかり★★★
京都から帰る子に炊く菜飯かな★★★

●小口泰與
木苺の花や冷気は赤城から★★★★
山桜ほろほろ散るや川速し★★★
三山も白に染まりし凍返る★★★

●河野啓一
筍はリレーのごとく手渡され★★★
子鹿らと遊ぶ子の手に鹿せんべい★★★
スラリ立つあやめの蕾春深し★★★

●黒谷光子
蒲公英の絮飛ぶ構え風を待つ★★★
蒲公英に残されし絮二三本★★★
石楠花や苗木を求めし昭和の日★★★

●多田有花
過ぎ去ればすべて美し昭和の日★★★
春惜しみ古墳の陰に語らいぬ★★★
藤房の下がり初めにし山となる★★★★

●桑本栄太郎
股旅の映画を観たり昭和の日★★★
小でまりの花や背丈を青空へ★★★
流れゆく車窓はるかに蓮華草★★★

●佃 康水
ハンカチの花は夕日へ高く振り★★★★
ハンカチの花は、ヤマボウシのように萼が花のようになっている。ヤマボウシよりも大きく、さながら白いハンカチのようである。高木となって聳え、夕日にさよならを言うように風にそよぐ。その様子を新しい感覚で詠んだ抒情のある句。(高橋正子)

振り付けて発つゴンドラへ山若葉★★★
唐楓落花に山路薄みどり★★★

●高橋秀之
春の青空が葉と葉の合間から★★★
変り種自転車漕ぐ子昭和の日★★★
蒲公英の一輪通路脇に咲く★★★


コメント

  1. 佃 康水 
    2013年5月5日 20:34

    お礼
    高橋正子先生
    4/29の投句へ★印のご指導を有難うございます。「ハンカチの花は夕日へ高く振り」の句へ素晴らしい句評を賜り大変うれしく感謝申し上げます。励みに致します。植物公園へ大木が有り今花盛りです。特に高い所でそよぐと本当のハンカチを振っている様でした。