11月2日(4名)
小口泰與
秋鴨の澄みし鋭声や飛び立ちし★★★
秋鴨の声みずみずし朝の沼(原句)
秋鴨の声あたらしや朝の沼(正子添削)
鴨の声を「みずみずし」とするには、すこし飛躍がありすぎるように思いますので、添削しました。
みどり子の桃のほっぺへ日の当たり
「桃のほっぺ」の「桃」は比喩なので、これをを季語とするには、無理があります。(髙橋正子)
桑本栄太郎
秋澄むやテニスボールの音弾む★★★★
日を透くやさくら紅葉の儚さよ★★★
幼子の我を見つめる秋うらら★★★
廣田洋一
休耕地占拠背高泡立草★★★
色付きて鈴なりの柿ここかしこ★★★
初鴨や番で来たり街の川★★★
多田 有花
ワイパーの動き確かめ秋の雨★★★
雨上がり帚木紅葉鮮やかに★★★
南天の色づき初めて冬近し★★★
11月1日(4名)
小口泰與
肌寒や丸寝の我を起こしける(原句)
肌寒や丸寝の我の起こされし(正子添削)
「肌寒」を感じたのは、自分(我)なので、「起こし」の主語(自分以外の人)とねじれています。
添削は、主語を自分(我)に統一しました。(髙橋正子)
水際より逃げ去る魚や石たたき(原句)
「石たたき」と「水際より逃げ去る魚」の関係がわかりませんので、添削しました。(髙橋正子)
石たたき水際の魚を散らしけり(正子添削)
みすずかる信濃の湖の夕月夜★★★
桑本栄太郎
谷あいの彫の深さや山彩る★★★
溝川のこぼこぼ流れ秋深し★★★★
白壁の土塀崩れり秋の里★★★
廣田洋一
大枯野匂い立ちたる日の光★★★★
湿原に舞い下り来たる鶴の群★★★
落穂拾い去りたる後に群れ雀★★★
土橋みよ
仰ぎ見て雲間に垂れる青橙★★★★
蕾持ち寺を見下ろす白椿★★★
冬座敷源氏講話聴く古典の日★★★
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