●川名ますみ
秋風の通っていたり吾が床に★★★
さらさらと西瓜切る音芳しく★★★
梨の荷を積みトラックの走りゆく★★★★
●小口泰與
コスモスの雫もたばね剪りにけり★★★★
コスモスに残る雨の雫か、置く露の雫か、その雫ごと剪りとった。雫のついたコスモスもあるがままでよいものだ。(高橋正子)
唐黍の刈られし後や鳥の数★★★
利根川の白波光り渡り鳥★★★
●河野啓一
やわらかき秋光受けて森の中★★★
北国の秋を綾なすダケカンバ★★★
秋の雲色も形もさまざまに★★★
●多田有花
山頂の木に紅葉の始まりぬ★★★
山霧のたちまちに消え天高し★★★★
重畳と秋の山並み連なれり★★★
●佃 康水
入日透く桜紅葉や厳島★★★
布巾干す間にも木犀匂いくる★★★
稲刈機噴き出す藁の薄みどり★★★★
稲刈機が稲を刈り進む。まだ薄緑の稲藁を吹き出しながら刈り進むのだ。まだ命の通った薄黄みどりの稲藁は、それ自体が魅力だ。(高橋正子)
●小西 宏
吊り橋をくぐり湾上鱗雲★★★
息弾む柿満天の坂の道★★★
佳き人の忌日の便り菊生ける★★★★
「佳き人」の忌日を知らせる便りが届いた。菊の花の咲くよき日に旅立たれたのだ。菊を生けてふと生前が思われる。(高橋正子)
コメント
御礼
高橋信之先生、正子先生
10/7の投句に★印のご指導を賜わり、厚く御礼申し上げますまた、正子先生には素晴らしい句評を頂き重ねて御礼申し上げます。有難う御座いました。
今後ともよろしくご指導のほどお願い申し上げます。
お礼
高橋信之先生 高橋正子先生
10/7の投句へ★印のご指導を頂き誠に有難うございます。また「稲刈り機」の句へ素晴らしい句評を賜り、その句評に感激しています。有難うございました。
お礼
高橋正子先生
「佳き人の忌日の便り菊生ける」に有難いお言葉をお掛けくださり、たいへんありがとうございました。友人の奥さんですが、毎年命日にはお墓参りに呼んでもらいます。今年はもう七回忌になるとのことです。