●小口泰與
風花や群より遅る鳩一羽★★★
砂時計返す露天湯北颪★★★
手袋の中の拳や星の朝★★★★
星の出ている朝は寒く冷たい。手袋をはめていても、手袋の中のがちがちの冷たい拳を意識するのだ。(高橋正子)
●多田有花
寒茜一番星の光りだす★★★
生けられて壷の蝋梅香を開く★★★
頂に春の近さを語りあう★★★★
●桑本栄太郎
ゆらり揺れ梢の影の寒ゆるむ★★★
寒禽の翔べばぱらぱら種の音★★★
学び舎のチャイム鳴りおり寒ゆるむ★★★★
学校のチャイムは、ゆっくりした時代のなごりなのか、いつでもゆっくり鳴る。学校という場を思い出すせいもあるが、のどかな気持ちになり、寒もゆるむ。(高橋正子)
●小西 宏
北風の空を斜めに鳥流る★★★
空晴れて辛夷冬芽の枝の揺れ★★★★
釣り人の石に古亀日向ぼこ★★★
コメント
御礼
高橋信之先生、正子先生
1/31の投句に★印のご指導を賜わり、その上、正子先生には「手袋」の句に素晴らしい句評を頂き有難う御座います。今後ともよろしくご指導の程お願い申し上げます。
御礼
高橋信之先生、正子先生
1月31日の「学び舎のチャイム鳴りおり寒ゆるむ」の句に★印のご指導を賜り、嬉しいご句評も頂戴しまして大変有難うございます。ここ数日の寒のゆるみに誘われ、近在を良く散策しています。学校も近く、ゆったり流れるチャイムの音は春間近を感じさせてくれます。