1月2日
●小口泰與
二日はや雪の赤城の明け鴉★★★
大らかな雪の浅間の二日かな★★★★
よい天気続きの正月。二日も雪を冠った浅間山が大らかに坐っている。浅間山を「大らか」と捉えた度量がよい。(高橋正子)
寒鯉や道も途絶えし分教場★★★
●多田有花
海よりの長き石段初詣★★★★
海の近くの寺社。寺社への長い石段は海から続き、海はいかにも穏やかである。長い石段の上からの眺めも素晴らしいことだろう。よい初詣。(高橋正子)
初凪の海辺の道を歩きけり★★★
注連見上げ唐琴通りをそぞろゆく★★★
●高橋秀之
大空は曇れど今は二日の朝★★★
初売りの列まっすぐに朝日差す★★★★
お目当ての初売りの列に並ぶと、朝日がまっすぐに差してくる。朝日を眩しみながら待っているのだろう。「まっすぐに差す」で正月らしい光景となった。(高橋正子)
正月の食卓みかんは二つ盛り★★★
1月1日
●小口泰與
元旦や風なき里の明け鴉★★★
あけぼのの雲なき浅間御慶かな★★★
歯ブラシの癖も無かりし初明かり★★★
●古田敬二
霧氷林縫って列車の疾走す★★★
霜の坂ドボルザークに会いに行く★★★
たくましきドボルザーク像霜かぶる★★★
●小西 宏
新しき箸もて家族お元日★★★★
新年は、なにか一つ新しいもので迎えると、すがすがしい気持ちになる。新しい箸に家族揃ってのお元日が清々しく、和やかである。
∞プラス一なる去年今年★★★
陽の中に新芽小さき松飾★★★★
●高橋秀之
もっそりと寝ぼけ眼の初笑★★★
獅子舞に頭を向けて走り寄る★★★★
獅子舞の獅子に頭を噛んでもらうと元気な子になるとか。恐ろしい獅子に向かって走り寄るのは、果敢で愉快な男の子。(高橋正子)
無造作に積まれて籠の冬りんご★★★
※明けまして、おめでとうございます。今年もご投句をお待ちしています。よろしくお願いいたします。(高橋正子)
コメント
御礼
高橋信之先生、正子先生
1/2の投句に★印のご指導を賜わり、その上正子先生には「雪」の句に素晴らしい句評を頂き有難う御座いました。今年もよろしくご指導の程お願い申し上げます。
お礼
信之先生、正子先生、
「海よりの長き石段初詣」にご指導、ご句評をいただきありがとうございます。
牛窓神社は海水浴場のすぐそばにあります。
砂浜から石段を登っていくと、初日の出を望める展望台に着き、そこからさらに石段を登って随身門をくぐり拝殿に到達します。
瀬戸内の海上交通の要衝として栄えた牛窓という土地らしい神社です。
お礼
高橋信之先生、高橋正子先生
「新しき箸もて家族お元日」にお言葉を頂戴でき、とてもありがたく、嬉しく思っております。
新しい箸の箸袋に家族皆の名前を書き、家族そろってお雑煮、おせちを頂きました。