今日の秀句/11月26日(1句)
★着ぶくれて信号待ちのベビーカー/弓削和人
信号待ちで居合わせたベビーカー。ベビーカーの赤ん坊は、しっかりと着せられて着ぶくれている。親子のほのぼのとした愛情を感じる微笑ましい場面である。(髙橋正子)
11月26日(5名)
小口泰與
眦に冬翡翠の居りにける★★★
まなぶたを閉じ雪の浅間を眼間に★★★
上州の風のまにまに冬帽子★★★
まなぶたを閉じ雪の浅間を眼間に★★★
上州の風のまにまに冬帽子★★★
多田有花
戦闘機西へ飛ぶなり冬の雨★★★
午後の陽の翳りやすさよ石蕗の花★★★★
短日の日差しいっそう眩しかり★★★
午後の陽の翳りやすさよ石蕗の花★★★★
短日の日差しいっそう眩しかり★★★
廣田洋一
満天星冬紅葉燃え立つ道の端★★★
大山の豆腐頂く冬紅葉★★★★
低き空どんよりとして冬めける★★★
大山の豆腐頂く冬紅葉★★★★
低き空どんよりとして冬めける★★★
桑本栄太郎
三島忌のあたり色葉や金閣寺★★★
天辺の早やも裸や銀杏黄葉★★★
谷あいの赤く色為し山ねむる★★★
天辺の早やも裸や銀杏黄葉★★★
谷あいの赤く色為し山ねむる★★★
弓削和人
着ぶくれて信号待ちのベビーカー★★★★
咳ひとつマスクをかける親子かな★★★
椅子を重ね空いたところの冬日かな ★★★
咳ひとつマスクをかける親子かな★★★
椅子を重ね空いたところの冬日かな ★★★
今日の俳句
★白き息はきつゝこちら振り返る/中村草田男(なかむらくさたお)
誰かを見送りに出た時の情景とも考えられる。見送られる人は、いくぶん遠くまで去って行って、ふと後ろを振り返ったが、振り返りざまに、その人の吐く息が真っ白く見えた。白い息に人間の温もりがあり、その人とのつながりに別れがたいような気持ちさえ湧いている。暖房の行き届かなかった時代、白息に冬の厳しさと人間の温もりが感じられる。(髙橋正子ーー『現代俳句一日一句鑑賞』より)
コメント
自由な投句箱
★眦に冬翡翠の居りにける
★まなぶたを閉じ雪の浅間を眼間に
★上州の風のまにまに冬帽子
自由な投句箱
戦闘機西へ飛ぶなり冬の雨
午後の陽の翳りやすさよ石蕗の花
短日の日差しいっそう眩しかり
自由な投句箱
★満天星冬紅葉燃え立つ道の端
★大山の豆腐頂く冬紅葉
★低き空どんよりとして冬めける
自由な投句箱
★三島忌のあたり色葉や金閣寺
★天辺の早やも裸や銀杏黄葉
★谷あいの赤く色為し山ねむる
Unknown
●着ぶくれて信号待ちのベビーカー
●咳ひとつマスクをかける親子かな
●椅子を重ね空いたところの冬日かな