現代俳句一日一句鑑賞/8月27日

8月27日

夜更けて米とぐ音やきりぎりす   正岡 子規(まさおか しき)
 その日の仕事をしまい終えた家人が夜更けに、明日朝炊く米をカシャカシャと問でいる。その音に交じってきりぎりすの声が間を置いて聞こえる。秋の夜更けの静かさと質素な生活が偲べる。
 
『現代俳句一日一句鑑賞』(髙橋正子著/水煙ネット/2005年発行)より

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