11月2日(1句)
★秋鴨の声あたらしや朝の沼/小口泰與
元の句は、「秋鴨の声みずみずし朝の沼/小口泰與」でした。「みずみずし」は、美しい言葉ですが、鴨の声に使うには飛躍がありすぎます。「あたらしや」にしました。
秋に飛来した鴨が朝の沼に鳴いている。飛来したばかりの鴨に、秋の朝に出会うことは感動的なこと。それを「あたらしや」で表現した。(髙橋正子)
11月1日(1句)
★溝川のこぼこぼ流れ秋深し/桑本栄太郎
身近な溝川の流れに耳を澄まし、その音に秋の深まりを感じた。俳句を作る姿勢に作為がなく、自然体であるのが句を深めている。(髙橋正子)
コメント
高橋正子先生
11月2日の投句(秋鴨)の句をお取り上げ頂き、正子先生には秋鴨の句を添削していただき、そのうえ素晴らしい句評を頂き有難う御座います。
今後ともよろしくご指導の程お願い申し上げます。
高橋正子先生
11月1日の今日の秀句に「溝川のこぼこぼ流れ秋深し」の句をお選び、嬉しい過分なるご句評も頂戴しまして、大変ありがとうございます!!。
好天の日は近在の田園を散歩ウオーキングするように心がけて居ります。
この句の景は先日、田園を歩き独り吟行のものであります。穭穂のみのり田の脇を通り過ぎれば、溝川の「こぼこぼ」と流れる音が心地よく暫く佇んで聞いて居りました。秋の深まりを感ずるひとときでした。