1月23日(1句)
★冬空へ両手広げて深呼吸/小口泰與
冬空から降り来る冷気を両手を広げ、深く肺へ吸い込む、深呼吸。冬の冷気が体に沁みとおり、凛とした気配を生んでいる。「両手を広げ」がおおらかで、句の魅力となっている。(髙橋正子)
1月22日(2句)
★春近し大阪湾に船数多/多田有花
「春近し」と感じる景色がいろいろあるが、この句は、大阪湾に船がたくさんいる景色。たくさんの船は、港の行き来の活発さ、賑やかさを目に見せてくれている。のびやかな句だ。(髙橋正子)
★たっぷりと生成りモヘアの冬帽子/川名ますみ
素直に情景を詠んだ句だが、温かそうな、生成りのモヘアの帽子を冠った女性の肖像が浮かぶ。「生成りのモヘア」が、女性の清楚さや自然さを表していて好感のもてる句。(髙橋正子)
1月21日(2句)
★風に乗る高き読経や雪浅間/小口泰與
墓地など、野外での読経であろう。読経の声が空高く風に乗って冠雪の浅間の空へ消えて行く。「雪浅間」の雄大さと、読経のひつひつとした声が相俟った大きな句の世界がいい。(髙橋正子)
★風花の吹き上げて来るレストラン/廣田洋一
二階など、高い階のレストランであろう。下から風にあおられて吹きあ下てくる風花を洒落た食事をしながら、見ている。レストランの寒い冬の日の食事をいっそうお洒落に、趣あるものにしている。(髙橋正子)
コメント
高橋正子先生
一月二十二日の投句「雪浅間」の句を秀句にお取り上げいただき、うれしい句評をいただき有難う御座います。
今後ともよろしくご指導のほどお願い申し上げます。
高橋正子先生
冬空の句を秀句にお取り上げ頂き有難う御座います。大変うれしです。素晴らしいご鑑賞ありがとうございます。
高橋正子先生
1月21日の「風花の吹き上げて来るレストラン」を秀句にお選び頂き、その上正子先生には素敵な句評を賜り、真に有難うございます。
今後とも宜しくご指導の程お願い申し上げます。
正子先生
「春近し大阪湾に船数多」を
1月22日の秀句にお選びいただきありがとうございます。
明石海峡大橋の下を通り抜けると一気に大阪湾の展望が広がります。
この日は晴れていて靄もなく湾全体がよく見通せました。
寒波襲来で大変寒い日でしたが、日の光はぐんと明るさを増しており
春がすぐそこまで来ていることを実感できました。